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【work】 レリーフ作品 『赤ずきん』

前回、おとぎ話モチーフのTシャツデザインを紹介したので、その繋がりで今回は『赤ずきん』のレリーフ作品を紹介。
前回記事『【work】 おとぎ話モチーフのTシャツ

レリーフ作品の『赤ずきん』は、大人向けのおとぎ話というコンセプトで物語をアレンジしたものをベースに製作しました。 アレンジしたショートストーリーは下記ページで確認できます。
hiderino.jp: ミクストメディア作品『Red Riding Hood』

まずは作品を見てみましょう。

『Red Riding Hood』作品全景

この作品では赤ずきんが "事件" にあった数年後に、森のおばあさんの小屋へ向かうところから彼女の独白の形でストーリーが始まります。 赤ずきんが森の中で出会ったのは目も鼻も口も耳もない狼のようなかたちの何か。 ソレが赤ずきんの心と呼応するかのように反応する少しの時間で、彼女の中では何かが変わったのです。 そんなショートストーリーを形にしたのがこの作品。

元のお話とはだいぶ違うようですが、先述の "事件" というのが皆さんご存知の赤ずきんの話で、後日談として考えた物語なんです。 赤ずきんはもう子供ではなく、大人へと変わっていく心と身体を持て余している多感な時期。 そんな状態で、閉鎖的な村社会を飛び出して過去を確かめる小さな冒険に出たという設定で考えたストーリーだったように思います。

作品製作過程

作品の製作過程を紹介しましょう。
最初に決まったのは、赤ずきんと狼が重なるイメージを形にするということ。 しかし、人狼的なモノではなくてあくまでも赤ずきんがベース。 最初に作った形から、製作の紆余曲折を見てみましょう。

『赤ずきん』ベース切り出し
『赤ずきん』最初の仮イメージ製作過程
『赤ずきん』最初の仮イメージ 余計なモチーフがたくさんついている
『赤ずきん』軌道修正してモチーフを整理した
『赤ずきん』完成

最初の仮イメージの段階では、ショートストーリー自体がもっと余計な要素をたくさん盛り込んだもので、そのせいでよくわからないゴテゴテしたものになっています。 ここでストーリー自体を見直して書き直し、作品全体も形を変えていきました。

完成した作品は金色の枠(人の力が及ばない何かが覗く窓)で囲われ、朽ちかけた小屋の壁に目を閉じた赤ずきんと狼が一体となったレリーフがレイアウトされることになりました。

大人のためのおとぎ話みたいなもの、好きなんです。 またいつかこういう作品製作もしたいなぁ。

サポートしてくれる人が増えると、新しい作品を作る余裕も出てきます。余裕は新たな可能性を見出す機会をもたらしてくれますね。新たな可能性からは今までと違った視点も生まれるかもしれません。