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「荒くれ漁師をたばねる力 ド素人だった24歳の専業主婦が業界に革命を起こした話」を読んで。

「これは絶対読むべきでしょう」それがこの本を読み終えた時、いや読み進めている間中に湧き上がった感情だった。

この本を知ったきっかけはClubhouse

 実はこの本の存在も、著者の坪内知佳さんのことも、萩大島船団丸のことも恥ずかしながらつい先日の5/13(木)まで知らなかった。たまたまその日は午後から年休を取っていたので何気なくインスタの投稿を閲覧。すると先日Clubhouseで知り合いになった方の投稿がこの本の紹介だった。しかも本文を見ると、その日フジテレビの「奇跡体験!アンビリバボー」で紹介されるとも。地元山口の萩にこんな方がいたのかと自分の不勉強さに若干情けなさも。しかも丁度今からClubhouseでその方が開かれるルームに坪内さんが登場されるかもと・・・。これは聴いてみるしかないと思ってルームに入ると運よくスピーカーに上がれ、坪内さんともお話できることに。このスピード感がネット社会だよ!と感動しながらルーム終了後早速ビデオの録画予約。番組開始を待つことに。

奇跡体験!アンビリバボーを視聴して

 視聴後、「これは授業で生徒達に見てもらいたい」と思い、担当する授業での視聴を計画。うちの生徒たちはどんなことを感じるかな・・・など思いながら準備をしていると、インスタに先ほどルーム開設されていた方からDMが。開いてみると、その方は坪内さんのサイン入り本が手元に数冊あるので、うちの学校に寄贈しますとの内容だった。坪内さんには個人的にお世話になっているので、恩返しと恩送りができれば幸せますと。とても有難いお話なので、お礼を述べつつ、学校の住所をお伝えすることに。すると週明けに早速届けられたので、ワクワクしながら読み進めることにした。そして早く読み切って、図書室に入れて多くの生徒たちの手にとってもらいたい。

「これは絶対読むべきでしょう」

 そこで最初に戻るのだけど、「これは絶対読むべきでしょう」と。TVでは語られていなかった細部のことまで知ると、本当に苦労されてここまで来られているのだなぁと感心すると共に、何か協力できることはないかな・・・と。そこでまずはnoteの記事を書いてみることに。内容はネタバレになってもいけないし、初めて手に取って読む感激を奪ってもいけないので詳細は書きません。しかし帯に書かれてある「読めば体の奥からエネルギーが湧いてくる!閉鎖的な漁業に新風を吹かせた女性起業家の物語」が正にそのままだなと思う。

心に残った言葉

 ただ本当にいくつも刺さる言葉があったので、3つだけ紹介。

1.「ふつうはこうなんですよ」と言われると、「くそくらえ」と思ってしまう。
 これについては自分もよくそう思う。ふつうにやってダメだから今の現状なんだよね。なら変えた方がいいんじゃない?本当にそう。でも変えるのには労力もいるし、変えない方が楽(らく)。でもそれって楽しくないよね。自分は苦労しても楽しい方が良い。苦労しなくて楽しくないよりは。

2.ファーストペンギン
 ファーストペンギンとは臆病な動物のペンギンが、恐ろしい敵がたくさんいる海の中へ最初に飛び込む勇気ある1匹のことだそう。挑戦する気持ちが大事。萩大島船団丸の挑戦が正にファーストペンギン。坪内さんが若い漁師さんに話されたことで、その方の胸にも刻みついた模様。

3.ペイ・フォワード
 「恩を返す」という言葉があるが、坪内さんは本当の意味は逆で「返す」ではなく「送る」だと。受けた恩を、未来に向かって送っていくということだと。この箇所を読んだときに、本を送って頂いた方の「恩返しと恩送りができれば幸せます」という言葉に繋がった。教師もそういう意味で本当に「恩送り」が必要な仕事。未来の子供たちに、未来の日本に恩を送らなければならない。一人一人の力は小さくても、動き続けることで何かが変わると信じて。

授業を終えて、生徒の感想

 坪内さんの取り組みを視聴した後、生徒がどんなことを感じたのかは気になるところ。いくつか紹介してみたい。

 ・「人生をかけた初めての試みで誰もしたことのないことだらけだけど前向きに立ち向かって戦っていた姿を見てとても格好良いなと感じた。」
 ・「私も、最後まで諦めずに努力できる人になりたいです。」
 ・「漁業を救ってくれと頼まれほぼほぼ丸投げだったにもかかわらず、自分が逃げちゃだめだと漁協にも掛け合ってトラブルが起きても改善策を見つけ対処してみんなを納得させるところに感動しました。」

 感想を見て、坪内さんの取り組みをしっかりと感じてくれたことを嬉しく思いました。

若者、よそ者、バカ者

以前、地域活性化のための起爆剤は
・「若者」
・「よそ者」
・「バカ者」

と聞いたことがある。
 今日の授業を受けている生徒たちは正に「若者」。地域活性化の起爆剤であり、宝である。そして坪内さんは「よそ者」のくせに・・・という抵抗に負けずに取り組まれて地域を活性化されている。そして自分は「バカ者」だと思っている。授業の最後にも言ったのだけれども、自分はもう「若者」には戻れない。そして山口に地元に住んでいるので「よそ者」にもなれない。ならば「バカ者」にしかなるしかない。というかそれが嫌いじゃないから丁度いいのだ。だから「バカ者」に徹しようと思う。そしてこれから地域活性化を達成するためには「若者」と「よそ者」と「バカ者」が協働する。これがカギだと思う。他人の思いに共感し、協働し、それを共有する。共有したことにより、また共感が生まれる。その共感→協働→共有→共感のサイクルと、それを達成するためのネットワーク構築が本当にカギになる。その為に自分は「バカ者」になって人生を楽しみたい。



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