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書評_スタートアップ「転職×副業」術

大企業にいてこのままこの会社にいてはいけない、、、と思う人が、1つのキャリア候補として考えたいスタートアップへの転職を指南する良書

「一度きりの人生、今の会社で一生働いて終わるのかな?」と迷う人のスタートアップ「転職×副業」術 

【おすすめポイント】

大企業は細分化されていて、規定のプロセスを活用し、最大の効率で、失敗をしないように作業をこなすことが求められる。そのような中で、ある程度スキルを身につけると漠然とした不安を覚える人も多いのではないだろうか。そして1つの会社に30年というのはどう考えても無理そうだ

まずは、スキルを1つ身につけた上で、それを使える環境をスタートアップで得る。事業のミッションに応える成果を出す。そのスキルから更に次のステップへと経験を積んでいき、「名札」ではなく「値札」でキャリアを形成していくのはどうだろうか?

そのようなスタートアップでの経験を積み上げることで、企画を立て、予算をつけ、必要なプロフェッショナル人材を集め、世の中の(顧客の)問題解決ができるようプロデューサーを目指し、会社に縛られるのではなくいつでも自由に動ける人になろうというのが本書の提案

【著書抜粋】

<スタートアップの魅力とリスク(前提条件)>

経験のチャンスを与えられるので、スキルアップの最短の近道の1つ
 ・ 成功すれば高い給与が才能があれば高い役職が与えられる
 ・仕事の裁量が大きい
 ・学歴を問わずに活躍できる、ママ人材が活躍(時短OK)できる
 ・「レアカード化(レアな経験有)」「先行者利得(未来の有料企業)」
   で一発逆転を狙える 
 ・ストックオプションがもらえることもある 
 ・リスクは事業の失敗/ 急なリストラ/給与 ダウン 

<スタートアップ村に向く人・向かない人+活躍できる人の特徴>

・大企業に長いこと 止まっていると動き出すことに大きなエネルギーが必要
スタートアップ企業で働いて常にスキルアップを図っておくことが
     結局は最短の道という可能性

・スタートアップに向く人の3つの特徴
 ・何もないところから ビジネスや組織を作り出すことが楽しい
 ・自分の行動が目に見える形で会社の成長につながる実感が魅力
 ・自分の行動により社会をよりよく変えていけるという 手応えを感じたい
・時間単価を上げる意識、セルフコントロール力がある人
・ 起業後 10年存続 確率が5%という厳しい世界がスタートアップなので
 金銭面でのリターンを最優先とするのであれば割が悪い
・ 既存の常識や組織にしがみつくのではなく新しい常識や組織を自らが
 創出して自分の能力 腕で生きていくことが できる人が向いている
最も向いている人は「成果を出せるスキル」を持っていて、
 「スタートアップ 業界への転職目的をが明確」な人

・ 「成果が出せるスキル」とは、何か仕事を任せた時にどこの会社でも
 (環境に依存せず)あなたが責任者となって目に見える成果
 (売上/利益増・コスト減・仕組構築など定量的に確認できるもの)
 を出せること
・ 学歴や 会社名 などの名札ではなく何ができるのかという値札が明確
・チャレンジをした上での失敗経験もスタートアップでは成果を出せる
 スキルと同じように評価される
・ スタートアップは年齢 それ自体を気にしてはおらず スキルや経験
 があれば採用される
・日本の大企業は会社の文化に染め上げる傾向が強いので、
 そこのゲームのルールのアンラーンが大切
 ・100点満点の回答用紙に正しい答えを埋めようとするゲーム
 ・多くの人から好かれようとするゲーム
 ・少しずつ改善するゲーム 
 ・多数の 競争相手の中で一番になるゲーム
 ・最初から広い市場を狙うゲーム
 ・人のせいにするゲーム
・優秀な人材ほど短い時間で成果を出し ワークライフバランスも 意識
・ 社員が有給休暇を100% 消化しており、月間の残業時間が40時間を
 超えたら 上場できない
・他責にしない原因自分論、出来なり理由ではなくできる理由を考える
 創意工夫、失敗を恐れないチャレンジ精神の3つのベンチャースピリッツ
 を持っている人が向いている 
・自分の役割を自分で見つけ 自分の居場所を自分で作れる人が向いている 

21世紀は、プロデューサーになるか、プロデューサーから声がかかるスペシャリストか、その他大勢の3つの働き方に分類される
・ プロデューサーは顧客の問題解決ができるように企画を立て
 予算をつけそれに必要なプロフェッショナル人材をアサインし目的を達成
プロデューサーには クリエイティビティ、ネットワーク力、
 人徳などのスキルを高次元にバランスっせることが求められる

答えのない時代には、機会を作れる(解決すべき痛みの発見)
 プロデューサーとしての能力が最強の武器
となる。
 昭和はサラリーマンの時代、平成はプロフェッショナルスキルを持つ
 スペシャリストの時代、令和はプロデューサーの時代、自ら
 ビジネスチャンスを見つけて外部のプロフェッショナルネットワークを
 持ち活躍できる人の価値が高まる。
・レアな能力を持つ人であってもその能力を認知させるための営業や
 セルフブランディング活動はとても重要 

(事例)
外資系コンサルで給与2000万円 ⇒スタートアップ転職で600万円、2年後に 年収1000万円を回復、上場で、ストックオプションで0.5%(10億円相当)

<スタートアップの特徴>

・ 実績を上げればお金 役職は後からついてくる
・ 成功すれば高い給与が与えられ 才能があれば高い役職を与えられる
・ 適切なスキルがあれば時短でも成果を創出できる
・ スタートアップ企業とは 目的に向かって航海をしようとしている船
・船のキャプテン(社長の裁量)が大きく、誰を船に乗せるかも非常に重要
・乗組員としての私ならではの貢献(スキル)と行き先への共感
・求められるスキルの幅と深さは、船の大きさで変わる
・社長 次第なので必ず会う オフィスも必ず行く

・シード期: 事業を企画し「作ろう」という段階、
                      創業メンバーとして参画できる(20人以下)
・ミドル期: 開発・投入フェーズで「売ろう」という 段階(50人以下)
・レーター時: 規模を「拡大しよう」という未上場の最終段階(150人以下)
・グロース期: 経営体制が確立したグロース市場IPO後の企業 
・大企業勤務の人はレーター機や グロース機の会社に最も ソフトランディングしやすい

・スタートアップは育ててくれないが機会を与えてくれる

(対比しての大企業の特徴)
・ 成果ではなく、働いた時間で評価されるため、時短勤務をするキャリアママは評価されづらい傾向
・ 成果を出せるかよりも社内プロセスに付き合えるかを重視する制度や文化

<スタートアップで成果を出す要件(貢献できるスキルと目的一致)>

30代前半まではとにかく自分のコアになるようなベーススキルを確立する
・ 30代前半 くらいまでは経験を買うという姿勢も大切
・能力や経験を持て余した時が実際に転職するタイミング
・スキルを見た時に「職種」x「 業種」の2軸で、 一度に2つを変えようとせず1つ1つ順番に次のマスへ染み出していくようなキャリアアップが大切。
・ スキルは1つのマス(枠)と考えて1万時間(5年ほど: 8H/日x250日/年)を目安に習得できたならば、次のスキル(マス・枠)を獲得しに行く 

・最上位概念のビジョンへの共感が最も 大切
・社会のこういう課題を解決したいという会社の目的と自分が成し遂げたい目的のマッチング

・一緒に働きたいと思える経営者と仲間がいる

・一足飛びに行かず ギャンブルはせず着実に ステップアップさせていく というキャリアビジョンが大切
・ いきなり CXOを目指すのではなく、レーター期以降の会社からスタートして、スキルを積み上げながらステージをクリアし(成果を出し)、よりアーリーのステージでCXOポジションなどステップアップしていく

<自分に合うスタートアップの選び方>

・自分がスタートアップで働いて実現したい目的と会社のビジョン・ミッションがマッチしている
・ 自分が応援したいと思えるスタートアップ企業に入るというのが 基本中の基本
・自分がインサイダー となり 会社の内部を直接見る(1ヶ月お試しで働いてみる)
・ そのベンチャーの社員から話を聞く
・ 口コミサイトの会社評価を見る
・株主から聞く

<スタートアップx副業>

・今いる会社と心中するつもりはなく会社の枠を超えて 自分の力で行きたい
・ 今いる会社で成果を出すことができ 一定のスキルがあると自負している
・ただしそのスキル、経験が社外で通用するのか、 自分のスキルの陳腐化が不安
・自らのキャリアを正しく恐れ サバイバルする力ををつけていこうという人が向いている
・貢献できる成果で報酬をもらうという プロ意識が身につく
・ 自分を高められる 新しい環境で働くチャンスがある
・自分がいる会社の市場価値を知ることができる
・ 再現性があるゼロイチスキルを磨くことができる
・スタートアップの人材採用は リファラルかダイレクト アプローチ
・ アーリーステージで CEO と直接話ができれば 複合 から始めて コアメンバーになっていくことも可能
・プロジェクトまるごと 任せてもらえるような案件は小さなスタートアップから探すのが良い
・ CEO の 不得意領域で困っている仕事を副業として選ぶことが大切なポイント
・ 価値あるノウハウを生かして ディレクションだけするように ミッションを切り出して副業を受けるのがベスト
・ 基本的には作業はしないというスタンスを雇い主と共有することが大切
・ 未来の程度や時代をリードする領域と思われるところに片足を突っ込んでみる 
・スタートアップで副業参画をするのは成果を出せるプロになってからにするべき
・新しいスキルを身につける観点では 無料 副業という手もある

<スタートアップ経営者へ(スタートアップ側の目線)>

・ガッツがあって自走できる人 若干野望があるくらいの人を採用
・ 人軸ではなく問題解決軸で採用
・解決すべき課題に対して解決 実績がある 即戦力、人材を採用 
・スタートアップは経営者も採用者も対等で双方がプロフェッショナル として お互いがお互いを見極める
・ 「課題発見力」どう具体的な成果を出したかという「問題解決力」を見る
・ 幼少の頃の原体験など頑張れる理由 モチベーションの源泉を見る
・ 採用前に必ず実際に会い 、社長本人が採用予定者と面談をする
・ マネージャーはあまりに優秀な人が応募してくると自分の将来のライバルになりそうだからという理由で落とす。 スタートアップ 転職のファーストコンタクトは必ず 経営陣になるようにする
・新しく 採用する場合 既存のチームに同じスキルを持っている人を採用しない
・年収に関しては、今の話ではなく、3ヶ月後や6ヶ月後 など定期的な待遇交渉の場を設けること、報酬体系と何をどう 達成したらどれだけの給与になるのかを明確に示すこと、ボーナス支給実績とその根拠は明確にしておくことが大切
・ CEO の仕事は自社にふさわしい 適切な人を採用しその人が心を燃やせるような環境を整備すること
・どんなに素晴らしい能力や実績があっても成果に繋がらない能力はないに等しいし、知られていないことは存在してないことと同じ
・ 採用が最も大切。目的や問題意識を共有しその解決のためのスキル、能力 経験がある人を採用することが大切
・ 組織は 20人になった時に運命付けられる
・組織に新しい風を入れ 停滞 硬直化を防ぎ 進化 スピードを早める というカルチャープラス の考え方が大切
・ このスタートアップで働きたいと思ってもらえる社長の魅力が大切
・ 採用者から見て自分のことを一番わかってくれた 社長と思ってもらえることが大切 
・採用に関しては 候補者に出会うことができて口説くことができて定着してもらうことができて初めて意味がある
・ダイレクト採用の1人当たりの採用コストはおよそ30万円から150万円ほど。 人材紹介 エージェント経由でマネジメント人材を採用すると 250万円から450万円かかる
・ A級プレーヤーを採用すればその人はA級プレイヤーを連れてくる。 B 級 プレイヤーを採用するとその人は自分より劣る B C 級 を呼んでくる

<スタートアップよもやま情報>

・ スタートアップは革新的なビジネスモデルやテクノロジーを活用して 短期間で急成長を志向する組織体
・ ベンチャーは新しい事業ビジネスを展開も安定的で着実な成長を志向
・ ストックオプションの相場は シード アーリー期で約1〜2%、シリーズ A(ミドル期で)0.5%、シリーズ B(レーター期)で0.2%、シリーズ C 以降(レーター期)は0.1%以下
・論理的なコミュニケーションの取れる経営者がいいという応募者が多いそう。個人的には、ビジネスモデルなんて本当に新しければ誰にも良いかわからない、旨く言ってはじめてロジックが構築される。直感がするどくない経営者って魅力的かな?と少しおもった
・今の時代、特にChatGPT出現後は、1万時間ではなくて3000時間で1つのスキルを身につける観点が必要かも。スキルの陳腐化も早い


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