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お仕事: 経営コンサル(BCG時代)

私が、外資コンサルをしていたのは10年以上前(2010年頃)で、変化の早い時代なので、ここで書いていることが必ずしも現在は当てはまらない可能性があることをはじめてに書いておきます。

どんなお仕事?

大手企業の役員・部長などの方に向けて、会社経営(事業戦略・人事・マーケティング・新規事業などなど)に関する様々なことについてご提案させていただく仕事です。コンサルティング会社によっては、「人事」など特定の分野に特化したファーム(会社)も存在します。

戦略「脳」を鍛える や イシューからはじめよ なんかがどんな考え方をする人がコンサルに向いているのかイメージが湧きやすいかも知れません

私がコンサルを目指したのは、「企業参謀」に感銘を受けたからでした

いずれにしても、「良き参謀」として会社の経営に関するアドバイスをしていくお仕事です。

やりがい、魅力は?

自分が担当した(支援させていただいた)プロジェクトが翌日の日経新聞の一面を飾ることがあり、そういった時のビジネスを動かしていく大波空疎実感できる達成感は相当なものがあります。

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そして、Up or Outという厳しさはあるものの、実力があればどんどんポジションが上がっていくというのも魅力だと思います。

私自身、正直申し上げてアンダーパフォーマンスで首になってしまったので(興味のある方は本に書きましたのでぜひそちらも)、本当の意味でやりがい・魅力がわかっていない部分はありますが、労働時間が2倍、効率も2倍で4倍のパフォーマンスを狙っていく感じで、その中で自分を高めていくという事ができる人にとっては、非常に良い成長の機会になりうると思います。

私はどうだったかというと…(最大の黒歴史)

マイクロソフトの社長もされた樋口さんの本(「愚直」論)の中にもありますが、そんなハイスペックな方でも激務過ぎて倒れてしまうことがある大変さなのも事実です(10年以上前の昔の話かもしれませんが)

そして、私自身はというと、入社して、研修が終わるまでは絶好調でした。研修はちょっとしたケースを実際にするのですが、同期入社のMBAもっている人たちではなく、Non MBAの同期の中でも年齢的にも若い私にとりまとめをまかせていただきました。評価もそれなりでした。

しかし、実際のケースに配属されると全然パフォーマンスできず、夜中の2時とかにトイレで泣いてました。全然仕事終わってねぇ〜、何もすすでねぇ〜、なんでこんなにできないんだ。。。額の髪の毛の生え際から玉のような汗が流れてきて、手のひらに玉のような汗をかくんですね。結果、途中でプロジェクトから抜け出し、Xチャージと呼ばれるお客様にフィーをいただくに値しないので経験のためにプロジェクトに入れてあげてくださいという「使えない」烙印を押されます。

それまでの人生でそれなりに失敗を経験してきたつもりでした。大学受験もめちゃくちゃがんばって限界まで勉強して第一志望校には落ちたりとか。挫折を経験してきたつもりだったんです。でも、この時はじめて本当の意味での挫折を経験しました。

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結局、そのまま退社。頑張って留学してそれなりに技術の知識を得て、財務の仕事を通じて会社のお金の流れを理解して、調子にのって経営コンサルになってみたら何も出来ずに終わった。。。そんな感じでした

外資のコンサルする前は、
「理系で英検1級とかやばくないですか!?すごいですね!」と言われると
「努力すれば英語は誰でもできるようになりますよ」って真顔で答えてました。嫌なやつですよねぇ〜、こういうこというやつ

この時、自分が努力できるのは、(たぶん)成果が出るとわかっているから、または成果を出す自身があるという前提条件があったことに気づきました。努力してるんだからそれは「運」じゃなくて、「実力」であり、その実力をつけるための「努力」があってこそと信じて疑いませんでした。

ハーバードの学生に、君がハーバードに合格したのは「運」だというと非常に怒るそうです。必死に実力だと主張するそうです。

この挫折を経験してから、「運」というものをより理解するようになり、努力をしたから才能やスキルがみにつくのではなく、たまたま自分の恵まれた環境で「努力」するという贅沢が与えられ、そこで努力するのは当たり前で(同じ環境なら誰だってできる)、例えばたまたま運良く経営コンサルの仕事をもらえただけだということが理解できるようになりました。

それぞれ環境が違うように、どれだけ努力できるかも人それぞれ、「やればだれだって英検1級くらい取れるよ」という暴言をはかなくなりました。

首になった当時はそう思えませんでしたが、超重要プロジェクトに1つ目でアサインいただき、最初のプロジェクトで一緒に働かせていただいたトップレベルのコンサルタントたちと働けたことは、当時はなんでこんなひどいプロジェクトに放り込んだんだと思いましたが、今となっては、圧倒的なパフォーマンスを発揮するトップ人材の中では自分はハナクソレベルであり、自分が努力すればなんでもできると勘違いをしていたことを修正してもらえたので本当に貴重な経験でした。

コンサルのお仕事の話ちゃうやん!って思った方、そんなすごい人達と切磋琢磨し自分を高めていける場が外資コンサルということで納得いただければと思います。

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