手間暇かけて暮らしを楽しむ。関西でも干し柿&めちゃ甘〜い樽柿を作りました
信州の冬の風物詩とも言える干し柿のある景色。
私たちも長野県の安曇野に住んでいたときには、渋柿の皮をせっせとムキムキして、軒下につるしていました。
息子くんが通っていた保育園では、庭のシブ柿をお母さんたちがおしゃべりしながらムキムキして、圧巻の干し柿のすだれを作っていましたよ。
兵庫に移住して、渋柿を頂くこともなくなり、ここ2年は作ることもなく・・・
ですが、「甘いよ」と頂いた柿が、柿のほとんどの部分がシブくて食べられず(゚◇゚)、干し柿にもってこいの寒風もやってきたので、これなら関西でもイケる!と作ることにしました。
信州でお馴染みの干し柿や樽柿(たるがき)のレシピもご紹介していきますね!
干し柿の作り方
<用意するもの>
・干し柿用に切り落とした渋柿・・・お好きなだけ。欲張ると腱鞘炎になる可能性あり(なったことあるんです(T-T))。
・麻紐
・おしゃべり相手(結構な量を剥いていると疲れるので、おしゃべりしながら楽しくやるのがオススメ!)or 音楽(黙々とやっていると飽きてくるため)
以上(笑。書くほどでもなかったかな)
<めちゃくちゃ簡単干し柿レシピ>
①干し柿用に、枝をT字の形にして切り落とす←最重要ポイント!
画像をよく見てください。柿のへたの上にT字のように枝が残してあります。
このT字の所に麻紐を巻いて干すので、この形が必須なんです。
もげてしまったり、T字に失敗すると、かなり大変になります。
今回は大丈夫だったのですが、以前失敗したときは身に楊枝を刺したりしてなんとかつるそうとしたのですが、身が重たくて落ちてしまうことがほとんど。
諦めて、樽柿(たるがき)にするしかないかなとも思います。
樽柿(たるがき)とは?
昔は渋柿を空いた酒樽に詰め、樽に残るアルコール分を使ってシブを抜いていたことから樽柿と呼ばれています。
樽柿の作り方は後ほど説明しますね。
②ひたすら剥く!
お尻の方からムキムキしていき、首の部分まで来たら枝に沿ってクルッと剥く。
そうすると葉っぱのヒラヒラの袴部分も取れます。
うまく取れなかったらヒラヒラしてる部分だけをちぎり取ればOK!
ただ、無理に取ろうとすると枝まで取れたりするのでヒラヒラ部分は残ってても大丈夫。
もちろん、ピーラーで首近くまで向いた方が楽な方はピーラーでOK!
③麻紐に柿を結びつけていく。
まず、一番下の柿の枝部分に麻紐をグルッと通して、普通に1回縛る(1回結び)。
下から2番目の柿の枝からは、ヒモを結ばずにいけます。クルッと巻くだけでOK。
その上もクルッと巻く。
つるす場所を想定して、1本に何個の柿をつるすか考える必要があります。
また、1本に何個も柿をつるしてしまうと重くなるので、その点も考慮してください。
今回我が家は9個しか柿がなかったので、3個ずつの3本でつるしました。
④以下の条件の場所に干す。
・雨に直接当たらない場所。
・日当たりがいい場所。
・風通しがよい場所。
以上3つの条件をクリアしないと一番避けたいカビ発生の原因になりますので、よい場所確保は大事です!
⑤晴れて、乾燥した寒風が吹けば吹くほど、甘〜い干し柿ができます。
場所や気候によって異なりますが、約1か月ほどすると濃いアメ色〜黒っぽくなってきたら、できあがり〜
粉(こ)を吹いた状態の干し柿を見かけますが、干したままだと粉を吹きません。
取り込んだ後、ワラの中で保存していると粉を吹いてくるそうですが、案外難しくて、長野の地元のおばあちゃんのようにうまく粉を吹かせることは結局一度もできませんでした(ちなみに私は埼玉出身です。笑)
1か月は食べずに我慢なのですが、子ども達はフライング気味にとって食べちゃうので取り込むときには歯抜け状態のつるし柿をよく見かけました(笑)。
注)都会だと他に食べる物が少ないせいか、カラスなど鳥の標的にもなりやすいので、食べられないように気をつけてください。
樽柿(たるがき)の作り方
①皮付きのままの渋柿に焼酎をまぶす。
焼酎はからませるくらいの量でOK。
干し柿用に剥いた柿でも大丈夫です。
②ビニール袋やジップロックに入れて、1週間ほど置いておく。
するとシブが抜けて甘くなります♡
焼酎をまぶして置いておくだけで、どろっとジュレのようなめちゃくちゃ甘〜い柿に変身!
注)形が崩れるほど熟している柿のようになるので、どろっとした食感が嫌いな方は苦手かも。
また、アルコール分が多少残っている可能性があるので、お子様や妊婦の方は注意してください。
手間暇かけて暮らしを楽しむ贅沢
渋柿のシブを抜いて、美味しく食べる術を見いだした先人の知恵の結晶、干し柿&樽柿。
手間暇かけて作った美味しさは格別です。
普通だったら食べられない大地の恵みを
人間の智恵で宝物に変えていく✨️
人間だからこそ味わえる贅沢品とも言えますよね。
それぞれの季節を味わう暮らしを楽しんでいきたいなと思った秋晴れの午後でした。
(ヒロコ)
☆「絵のある暮らし」を提案中☆
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