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写真家 緒方秀美 私小説 Demiちゃんが行く!! #2 「穴を掘ってアメリカ行く!!」

こんにちは。昨日から私小説を書き出して小学校3年生の頃の思い出し、

瀬口先生の一言に衝撃を受け熊本を今すぐにでも飛び出したい。

”あっ地球は丸いのだから穴を掘ったらアメリカにたどり着く!!"

ワクワクしてたあの頃を思い出してます。

「あっ地球は丸いのだから、穴を掘ってアメリカ行こう!!」

憧れのアメリカの事を思うとワクワクした、でも3日目に先生に見つかり「何してるの~?」と先生は聞いてくる「穴を掘ってアメリカ行く」といったら大笑い「そんな事してもマグマが出てくるよ」クラスの男の子達にもバカにされ「マグマ大使に怒らこられる」とか言われて一気に気持ちが落ちた。デミは空想と現実の狭間をいきている女の子でした。
デミしかできない仕事をする。自分を表現してみんなを喜ばす仕事。それは何?
クリエーター?
ファッションをやればお母さんの洋服屋を継がなきゃならない、建築関係だとお父さんの会社を継がなきゃならない、そうしたらこの田舎からの脱出はできない。
それ以外の仕事で小説家、ミュージシャン、絵描き、どれも好きだけど私には無理、やろうと思ってから出来上がるまでに時間がかかり過ぎる。飽き症で三日坊主のデミは最後までやりとうせないと思った。「私がやりたい仕事は何だろう??」
そんなデミが思春期になった頃、テレビにブロンドの髪の綺麗な人がHerosと歌っているミュージックビデオを見た、細身でシンプルな革ジャンにTシャッ姿で後ろ方からライトが当たって逆光の中でイントロが流れる、そして現れた美しい顔の男。とてもシンプルな映像だけど、そのぶん美しさと存在感が際立つ、男でもあり女でもある様な神秘的で綺麗なルックスと音楽にデミはくぎずけになった。この地球にこんな綺麗は男がいたんだと胸がきゅんとした。
I.I will be king And you .you will be queen. Though nothing will drive them away We can beet them.just for one day. We can be heroes .just for one day
僕はヒーローになれるよ、そして君はヒロインにね、やつらをおっぱらえる者はいないけど、僕らには打ち倒せる、一日なら 僕らは英雄になれる、一日だけなら
一日だけなら僕らは英雄になれるよ。という歌詞がベルリンの壁の前に立つ恋人同士を歌っていてとてもロマンチックだった。その男の名はディビッド ボウイ、イギリス出身のミュージシャン。その日いらいデミはディビッド ボウィに夢中。彼の音楽は全て聞いた、彼の美意識、目の色が右と左が違い男でも女でもない様な性を超越している存在が美しい、彼のファッションセンスも大好きだった。まるで「地球に落ちて来た男」の他の星から地球に来たような雰囲気だった。彼のインタビューを読むと日本文化にとても興味もっている様子、歌舞伎や三島由紀夫の文学が好きだと分かると、文学なんて何の興味もなかったデミだけど、難解な三島由紀夫文学「豊饒の海」第四巻をさらっと読んだ。美しいデビッド ボウイ。
彼の詩の世界も政治から男女の愛、スーパースターの生活、宇宙にまで視野がある。知的でエレガントそれでいて反骨精神もあるデイビッド ボウィの世界観が大好きだった。
デミは田舎道を歩いて学校に登校しながらも頭の中はディビッド ボウイの世界観で一杯、彼の音楽から英語、 世界政治、文学、文化、宇宙的なスケールの視点まで感じとったデミはアーティストは世の中に喜びを与える為に生まれて来たんだ!! と感激したのです。

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