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「Demiちゃんが行く!」#13 写真家 緒方秀美 私小説 "ヤッタ〜〜これ私が撮ったの!!!"

こんばんは。今日は8月15日終戦記念日ですね。
不条理な戦争での先人達の犠牲があっての今があると思うと、こうして写真という自分の道を歩めてる事に感謝しかないです。

前回は憧れのカメラマン伊島薫さんのアシスタントになって、そのお陰で宝島という雑誌の仕事が入って心の底から喜んだ事でした。

第13話 "ヤッタ〜〜これ私が撮ったの!!!"

「ヤッタ~~~!!私にカメラマンとしての仕事が来た!!嬉しい~~~!!」
ピンクドラゴンの山崎さんは、50年代原宿にファッションをコンセプトとした「クリームソーダ」「ピンクドラゴン」をオープンし、50’sブームを起こし、日本の50'sファッション、カルチャーの代名詞的存在だ。
一方ダギーフィールズはロンドンの画家でファッションxコミックx近代絵画を融合したようなポップな作風で、資生堂のパーキージーンというブランドのイラストやクリームソーダーの看板を描いたアーティストだ。
デミのカメラマンデビューは宝島でピンクドラゴンの山崎さんとロンドンのアーティスト ダギーフィールズを撮る事だった。
翌日、原宿のモンクベリーズはトップモデルやファッションピーポルやミュージシャン、クリエーター達が集まるクラブ、場所は明治通りの交差点から渋谷方向に少し行ったビルの地下、ドアを開けると売れっ子モデル達が踊ってるとても華やかな世界、裕さんが来てあの人だよと山崎さんを指差すとそこにダギーフィールズも来て、はいパチパチと撮影は一瞬で終わった。翌月発売された宝島には私が撮った写真は手札サイズくらいの写真だったけど、photo by Demi(COMIX)とクレジットされてた。
「ヤッタ~~~!!! この写真、私が撮ったの~~~!!!見て!!!」とデミは嬉しくてたまらなくみんなに見せびらかしてた。


そして田舎の両親にも宝島を送くると「デミは本当にカメラマンになったたい!!」お母さんが電話してくれた。お父さんはいつも宝島のデミが撮った写真のページに付箋を付けて飲み屋に持って行きママやお客さんに見せびらかしていたらしい。

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