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空と海のあいだに。

2023年8月。

戦後78年目の夏。

山口県に旅をしてきました。

山口旅の最後、行きたかった島へ。

私には欠かせない漫画。漫画だけど…

年に一回読み返す漫画たち。

私が行った島は大津島。

人間魚雷「回天」の基地がありました。

澄み切った青空。8月らしい暑さ。

島に着いて、まず回天神社にお参りし
他の乗船者さんは回天記念館に向かわれたみたいですが、私は先に、回天の訓練場に向かいました。

回天を運んだ通路
どんどん進む
パネル展示がある

回天を運んだ通路。

乗組員や整備士が通った通路。

切ないくらい綺麗

途中の待避所の向こうは海。

そして…

当時のまま、、、

トンネルを抜けた先は回天訓練所。

息をのむ。。。

海しかない。

そして、ここから先は現在は工事中で
立ち入り禁止。。。

工事現場の方が声をかけてくださり
少しお話しした。

今回の山口旅は本当に親切な方に沢山出会えた。

そして、トンネルを戻る。

私は戻る。

私は戻れる。

でも、戻れなかった人たちがいる。

戻れなかった人たちが平和を紡いでくれた。

戻れなかった人たちが願った平和…。

【私は海になります】

手記にあった言葉。

家族や残された人は海を見つめ続けるだろう。

帰りにもう一度待避所から海を臨む。

平和な海。

この海は沢山の犠牲と願い。

トンネルの出口に向かって歩く。

現在は照明がついているトンネル。

出口に見える夏の日差しに向かって歩く。

と、、、

トンネルの灯りが消えた。

出口まであと数十メートル。

あの夏に戻された。

直感的にそう思った。

怖かった。

もう戻れない。
振り返れない。
逃げ出したい。
辛く・重い…苦しい。

出口に着いた。

工事の一環で、私がいるとは知らずに
消されたのだと思う。

偶然かもしれない。

でも、、、

トンネルでたった1人の体験。

還りたい。

そんな想いを感じた。

それから、蝉の声を聞きながら
坂道を登っていく

当時のままの塀

首筋を汗がつたっていく。

きっと当時の若者たちも暑い中歩いてただろう。

もう戻れないと知っていたの?
回天のレプリカ

そして、回天記念館へ。

汗が止まらない…。

手を合わせる事しかできない。

港の名前が「馬島」

港に戻った。

私は戻った。

私は戻れる。帰れる。

美しすぎる海。

船尾から大津島を眺める

胸を打つ体験。

あのトンネルでの空気が忘れられない。

貴重な体験をさせていただいた。

忘れない。

先の大戦で犠牲になられた全ての方に合掌。


記念撮影

船の中で、旅行中の家族が交代で
記念撮影されてたので
声をかけて撮って差し上げた。

しばらくして、私の記念撮影を撮りますと
申し出ていただけたので
お言葉に甘えて撮っていただいた。

人と人とのつながり、、、

人が人を思い合えば平和は続く。

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