マガジンのカバー画像

書籍・記事購読コメント

135
書籍・記事購読に関するコメントです。
運営しているクリエイター

#致知出版社

【書籍】障害を超えた絆ー浦田理恵さんと家族の旅路

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp215「6月30日:笑顔に咲いた天の花(浦田理恵 ゴールボール女子日本代表)」を取り上げたいと思います。  浦田理恵さんは、20歳の時に突然視力を失い始め、この出来事は彼女の人生に大きな影響を及ぼしました。彼女は、目指していた小学校教師という夢を叶えるための専門学校卒業を間近に控えていた時期に、左目が見えなくなり、すぐに右目も同じ運命をたどりました。この急速な変化により、彼女は自分がこれま

【書籍】不可能を可能にー鈴木敏文の経営革新物語

 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)のp212「6月27日:不可能を可能に変える経営哲学 (鈴木敏文 セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問)」を取り上げたいと思います。  鈴木氏の経歴は、単なるビジネスマンを超えた影響力を持つ人物です。彼の経営哲学「不可能を可能に変える」という信念は、アメリカから帰国した後に、アメリカの商業環境における大型店の普及とセブン-イレブンの成功を目の当たりにした体験から生まれました。日本でも同じモデ

【書籍】災害を乗り越える絆:丸善ジュンク堂書店の再出発物語ー工藤恭孝氏

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp209「6月24日:ジュンク堂書店・再出発の原点 (工藤恭孝 丸善ジュンク堂書店元会長)」を取り上げたいと思います。  工藤氏は、阪神・淡路大震災後の瓦礫と化した街で、自身の店舗を再開することに他ならぬ決意を抱いていました。この再開は、単に顧客のためだけではなく、企業の生存を確保するための必死の措置でした。再開の瞬間、工藤氏は、もしかしたら従業員を自宅待機にして休業手当のみで済ませられたか

【書籍】シンプルな生き方への哲学: 熊田千佳慕氏の人生と芸術

 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)のp206「6月21日:私は虫であり、虫は私である(熊田千佳慕 生物画家」を取り上げたいと思います。  熊田氏は、虫の絵を描く際に、単なる観察にとどまらず、五感を駆使して虫の気持ちになることを心がけています。草むらに何時間も寝そべり、虫と同じ目線で世界を捉え、彼らの行動や感情を理解しようと努めるのです。  例えば、アリがせっせと巣穴に食料を運ぶ姿を見れば、その小さな体でどれほどの重労働をしてい

【書籍】王貞治監督のもとで磨かれたプロ精神: 小久保裕紀のキャリア変革

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp203「6月18日:王貞治監督から学んだプロのあり方 (小久保裕紀 元福岡ソフトバンクホークス選手)」を取り上げたいと思います。  小久保氏が語る王監督との出会いは、彼のプロ野球選手としてのキャリアにおいて、非常に重要な転機となりました。小久保氏は、プロでの成功の最大の要因は、まさに王貞治監督との出会いにあるとのことを語っています。彼がプロの世界に足を踏み入れた二年目に、王監督がダイエーホ

【書籍】雪絵ちゃんとの約束: 特別支援学校の教諭(山元加津子氏)と生徒の心温まる物語

 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)のp200「6月15日:雪絵ちゃんとの最後の約束(山元加津子 特別支援学校教諭)」を取り上げたいと思います。  特別支援学校の教諭である山元加津子氏が、特別な生徒である雪絵ちゃんとの心温まるエピソードを綴った物語です。12月26日、著者が韓国への旅行準備をしている最中、雪絵ちゃんが亡くなったという知らせが入ります。雪絵ちゃんの自宅に駆けつけた著者は、平和な表情で眠る雪絵ちゃんとその家族に対面し

【書籍】トヨタの心髄ー林南八氏の手法と人生哲学

『一生学べる仕事力大全』(致知出版社、2023年)のp478「かくてトヨタ生産方式を伝承してきた(林南八 トヨタ自動車元技監)」を取り上げたいと思います。  この林氏の物語は、トヨタ自動車における長年の勤務、トヨタ生産方式(TPS)の精神の継承者としての役割、そして数多くの後進の指導に費やされた一生を紹介しています。林氏は、戦時中の困難な時期に生まれ、トヨタでの厳しい現場経験を経て、多くの指導者から学び、自身も優れたリーダーとして後進を育て上げました。  林氏の話は、仕事

【書籍】絆、努力、勝利ー伊調馨のトップアスリートへの道

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp194「6月9日:決勝戦直前の姉のひと言(伊調馨 ALSOK所属レスリング選手)」を取り上げたいと思います。  伊調選手は、自己のキャリアを振り返り、自身がトップアスリートとして成功を収めるまでの心理的な過程と周囲の影響について深く語っています。彼女は、他の選手たちと比較して特別に秀でた能力が自分にはないという認識でした。一般に、ある分野で特出している人は他の領域で弱点を持つ傾向があるとい

【書籍】腹を括る勇気ー水野彌一と京都大学アメフトの変革

 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)のp190「6月6日:腹を括れば、自分がなくなる(水野彌一 京都大学アメリカンフットボール部前監督)」を取り上げたいと思います。  水野彌一氏の人生と指導哲学は、多くの転機と深い洞察に満ちています。彼が昭和43年に大学院を卒業し、アメリカに留学したことは、彼の人生における最初の大きな転機でした。アメリカンフットボールを本場で学ぶことを決意した彼は、スポーツ指導に対する全く新しい視点を得ることに

【書籍】『致知』2024年7月号(特集「師資相承」)読後感

 致知2024年7月号(特集「師資相承」)における自身の読後感を紹介します。なお、すべてを網羅するものでなく、今後の読み返し状況によって、追記・変更する可能性があります。 「師資相承」とは?  今月号のテーマである、師資相承(ししそうしょう)とは、師匠が弟子に教えや技術、学問などを伝え、弟子がそれを受け継いでいくことを意味します。これは単なる知識や技能の伝達にとどまらず、師匠の人格や精神、価値観なども含めた総合的な「教え」の継承を指します。  特に、日本の伝統芸能や武道

【書籍】心の持ち方が未来を創るー尾車浩一のリハビリと再起」

『一生学べる仕事力大全』(致知出版社、2023年)のp170「怒濤の人生、かく乗り越えん(尾車浩一 尾車部屋親方)」を取り上げたいと思います。  尾車浩一氏(元大関琴風)は、相撲界で長年活躍した後、巡業部長として務めていた2012年に、公演中の事故で首を強打し、脊髄を損傷するという大怪我を負いました。この事故により四肢麻痺と診断され、一時は全く動くことができない状態に陥りました。しかし、尾車氏は長期にわたる手術とリハビリを経て、杖をついて歩けるまでに驚異的な回復を遂げました

【書籍】人とゾウの絆ー山川清蔵とはな子の心温まる物語

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp184「5月31日:ゾウのはな子が心を許した人(山川宏治 東京都多摩動物公園主任飼育員)」を取り上げたいと思います。  昭和二十四年、戦後の日本に初めてやってきたタイ出身のゾウ「はな子」は、その小さく愛らしい姿で子どもたちから大歓声を受け、たちまち上野動物園のアイドルとなりました。しかし、運命は予想外の方向に転がります。井の頭自然文化園への引っ越し後、はな子は酔っぱらいの男性と後に飼育員を

【書籍】自己超越の旅路ー堀文子氏と学ぶ、不安を力に変える生き方

 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)のp181「5月28日:いつも不安の中に身を置いておく(堀文子 日本画家)」を取り上げたいと思います。  堀文子氏は日本の著名な画家であり、彼女の芸術と人生哲学は多くの人々に影響を与えてきました。若い頃、女子美術専門学校を卒業したばかりの彼女が出品した絵が賞を受賞し、一躍注目の的になったことがあります。しかし、この時彼女は自分が若い女性であることが注目の一因であると冷静に分析し、若さによる一時

【書籍】鎌田善政と鍵山秀三郎ー凡事徹底を通じた経営理念の共鳴

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp178「5月25日:「凡事徹底」の祈り(鎌田善政 鎌田建設社長)」を取り上げたいと思います。  2002年9月、鹿児島県霧島市にある鎌田建設社の敷地内に「凡事徹底」と刻まれた石碑が設置されました。この石碑は、同社社長である鎌田善政氏が、経営者としての指針とするため、尊敬するイエローハット創業者・鍵山秀三郎氏に依頼して制作されたものです。鍵山氏はこの依頼を快諾し、書かれた文字は故人となった兄