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幸せなシニア再婚は、お金のことを話し合うことで叶う

シニア再婚盛況?

世の中的には、少子化。
その原因は若年層の未婚です。
これはもうはっきりしていて、結婚した夫婦の出生率はほぼ変わらないものの、結婚する人が少ないがために、生まれてくる人間が減少しているのです。

ではなぜ、結婚しないのか。
個人の自由?とは言い切れません。
1つだけはっきりしているのは、経済的理由です。
収入が増えないために、結婚したくても諦める、または遅らせる傾向にあります。
晩婚化すれば、子どもも3人欲しいところを2人または1人に、ということになるのは納得がいきます。
また、1人でも生活を維持しているのに大変なのに、夫婦になって、ましてや子どもを育てるとなれば、経済的負担は厳しいという人たちを責めることはできません。
よって国のすべき施策は、子育て支援ではなく、国民全体、特に現役世代の所得増加です。

確かに若年層の結婚は減ってきているのですが、巷では中高年向けの結婚相談所が盛況だそうです。
全ての結婚相談所ではないとは思うのですが、コロナ禍で一旦は会員数が減ったものの、その後増加傾向に転じたところが少なくないそうです。
やがてふと思ったのです。
「僕も50代。一応シニアに入るんだ」と。
ただ、結婚願望が全く無い(これまで2回しています)シニアなので、今回のテーマには当てはまらないものの、同年代の方で結婚したい人が少なからずいるというのであれば、お役に立てる記事を書こうと思って筆を取り、いやキーボードを打ち始めました。

シニア再婚で注意すること

厚生労働省の調べによると、結婚した夫婦の4分の1は再婚組です。
その再婚組のうち、50代以上は夫が3割弱、妻が2割強という比率(21年)です。

50代以上の方々の結婚が増えるのは、シンプルに言ってとても喜ばしいことです。
ただ、この年代では、結婚する前には気をつけなければならないことがあります。
それは、お金です。

お金に関しては、資産、貯蓄、収入、借金、保険、年金などの財産状況を知っておかなければなりません。
この年代になると、配偶者と死別していることもありますが、女性で遺族厚生年金を受け取っている人は要注意です。
それは、再婚すると遺族厚生年金がもらえなくなるからです。
遺族厚生年金は、多くの方が月4〜10万円受給しているのに加え、40〜64歳の方だと中高齢寡婦加算が年間60万円も上乗せされています。
この分が無くなるのは、結構大きい影響を受けそうです。

また死別ではなく離婚していた場合、平均月3万円程度の年金分割をしているかどうかも確認しておくことが必要です。
分割していれば夫の分は減っています。(分割を受けている妻の方は再婚しても受け取ることができます)

また減ることばかりではなく、増えることもあります。
その1つが老齢厚生年金の加給年金です。
65歳までに再婚すればつく場合があります。
条件は、長く会社勤めをしていて、年下の配偶者の場合に年金が加算されます。
金額は年40万円程度ですから、これは有り難い制度ですね。

介護と相続も話し合い

さらには、この歳になると、避けては通れないのが介護と相続です。
介護費は在宅介護で平均月4.8万円、有料老人ホームなどの施設は12万円以上といいます。
先に男性が要介護になり奥様に面倒を見てもらおうと考えがちですが、妻が先に要介護になることも全然あります。
もしもお互いに介護が必要となった場合はどうするか、これは事前によく話し合っておく必要があります。

介護費用は思っている以上にお金がかかるものです。
私は、この介護費用を削減できる、公的支出の適正化も仕事としてさせていただいておりますので、一度お気軽にご相談いただけたらと思います。

相続は、夫の死亡時に妻と子が法定相続人となり半分ずつ財産を引き継ぐのが基本です。
遺言書がなく、例えば夫の死後、妻と前妻の子で相続する場合、現金が足りずに、前妻の子から妻に自宅売却を迫られることもあるようです。
そのような時でも、遺言書で配偶者所有権というものを利用すれば、妻はその家に終身住み続けることが可能となります。
もし死後に揉めそうならば、生前贈与したり、死亡保険を手厚くかけておくなどの対策が必要です。

なんでも話し合いですね。
特にお金のことは大切です。
愛を語り合うことだけでは、本当に幸せな結婚生活は破綻します。
心から愛し合う夫婦関係とは、お金のことをしっかり話し合える間柄でもあると思います。

参考
日本経済新聞 8/5『シニア再婚、お金の確認事項』
#経済 #シニア再婚#相続#介護#年金

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