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起業したときやビジネスに、熱意を持つことのメリット

起業を行うには強い熱意が必要です。
もちろん起業ではなくても、ビジネスや趣味やスポーツでも熱意が必要ですが、起業する場合は自ら燃えるべく熱意を持たなければなりません。



サラリーマンの場合は上司や同僚が叱咤してくれたり、動機付けをしてくれるかも知れません。スモールビジネスのスタートアップは誰から依頼されるわけでもなく、その業界から撤退しても消滅しても誰も知られない影響も与えられないひとひらの葉の様な小さな存在です。



熱意を持つメリットは多くの方が語っていますが、まとめると以下の通りです。

1 思いもよらない力が発揮できる


情熱をこめて気合いを入れて行った仕事は成果がでやすいということは誰もが経験をしています。元々の100の力が120にも150にもなります。逆もそうですね、気分が乗らないときや手を抜いた時、油断をした際には大きな成果を出すことができません。


大きな成果を出した人の多くは、必ずしも才能に恵まれていたわけではない。成功するために大切なのは、「情熱」と「粘り強さ」なのだ。

 GRIT(グリット) やり抜く力 アンジェラ・ダックワース




 


 

成功するには優れた資質よりも「情熱と粘り強さ」が必要というのは、スモールビジネスの起業家にとっては勇気が与えられる言葉です。情熱熱意とやり続けれることを誰にも負けない努力をすれば勝てるということです。

2  周囲を巻き込む力がある


熱意のある人の周りには、人が引き寄せられます。期待もされ応援もされます。選挙の演説をみても、熱意のある演説をしている人に票が集まるのもその結果ではないでしょうか。田中角栄、小泉純一郎、橋下徹、ドナルドトランプなど内容以上に熱量のあるスピーチに人々が熱狂します。

演説だけでなく、国際舞台で活躍するスポーツ選手の姿に共感を得られるのは技術もさることならが熱意です。冷静なプレイ中にも燃える様な勝利への情熱が見る人々の心を揺さぶりチームやファンを巻き込みます。

ビジネスにおいても熱意をもってビジネスに集中することで周囲の人に熱量が伝染します。

3 達成感、やりがいを感じる

低いレベルでなんとなく成果を出したときより高い目標を熱意を持って達成したときは大きな喜びを感じることができます。

情熱を持って活動すると達成したときの喜びドーパミンというホルモンが出るそうです。これが快楽となりさらに熱意が持てるという循環になります。ドーパミンは有酸素運動をすると効果的だそうです。


🔴 熱意を信じる力


成功したとか勝利したという事実は同じであっても、達成感ややりがいは目に見えない気持ちやマインドです。熱意や情熱が自分や周囲の人へ影響を与えています。熱意というマインドを信じる力の差で結果にも大きな差がでると言えます。いわばフィクション(虚構、欺瞞)を信じる力です。



ベストセラーとなった「サピエンス全史」のイスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏によると“フィクションを信じる力”が我々人類ホモ・サピエンスが繁栄した理由だそうです。

ホモ・サピエンス以外に人類は存在していましたが、現在生き残っていません。それは、体の大きさや大量だけでなく、周囲の集団にフィクションを信じる力があるのかどうかということ。

例えば、神様の存在や通貨の存在から、神話などの物語のフィクションを信じることが人類を強くもし経済の発展の理由になったといいます。



熱意を持って成功を信じることがスモールビジネスにとっても生き抜くコツです。人類が400万年かけて培った生き残り法則だからです。

熱意に関する著名人の本からも少し抜粋して見てみましょう。

私が球場に現われると、あたかも100万ボルトの電池を背負っているもののようにキビキビと活躍したものだ。私はダイヤモンドの周囲に猛烈なスピードで送球するので、内野手も思わず落球してしまうほどだった。
あるときなどは、猛烈な勢いで三塁に滑りこんだので、三塁手はその勢いにのまれて、ポールをファンブルし貴重な走塁をかせぐことができた。まったくすばらしいブレイだった。
(中略)
この感激は、まるで魔術のような作用をした。

10日後には私は熱意を買われて、25ドルだった月給が185ドルに引き上げられた。これで私の収入は700パーセントも増したことになる。繰り返していうが、ただ私が情熱を傾けて行動しようと決心し、実行しただけで、私の収入は10日間に700パーセントも増加するようにになったのである。

私の月給がこのように途方もなく増加したのは、私が送球が巧くなったからでもなければ、キャッチングや打撃が巧妙になったからでもなく、また野球選手としての能力が向上したからでもなかった。単に物事に対して熱意を持って当たったという、たったそれだけのことである。もちろん私は以前に比べて野球に対する知識が深くなったとも思わなかった。
(中略)


何よりもまず私が、物事に対して、毎日毎日、火の玉のような熱意でぶつかったからである。ただただ熱意ということ以外の何ものでもなかったと思う。

私はどうして販売外交に成功したか  フランク・ベトガー

フランク・ベトガーは元プロ野球選手で怪我による引退後に生命保険の外交員として成功した。自身の自伝的なストーリーで営業の成功ノウハウが語られています。1964年に出版され営業のバイブルとして有名です。


フランク・ベドガー氏は熱意について著書の冒頭で語っており「火の玉ベドガー」と新聞に書かれたほど熱意を持って野球をプレイしたそうです。

本の中で、生命保険の営業でも本を書ける知識を持ち合わせていながら保険契約でりっぱな生活をすることができない人がいると例に出しています。この人は契約を取るという情熱に欠けているということが最大の原因といいます。



逆に知識は経験はないけれども、情熱や勢いで仕事の成果を上げる人物をみることがあります。私がサラリーマン時代の部下も異業種からの転職組にもかかわらず熱意だけで成績を上げていました。後に知識や経験も積み更に飛躍もされていました。


次に松下幸之助氏

お互いの仕事でも何でも、それに臨む心がまえとして大事なことはいろいろありましょうが、いちばん肝心なのは、やはり誠意あふれる熱意だと思います。知識も大事、才能も大事であるにはちがいありませんが、それらは、なければどうしても仕事ができないというものではありません。たとえ知識が乏しく才能が十分でなくても、なんとかしてこの仕事をやり遂げよう、なんとしてでもこの仕事をやり遂げたい、そういう誠実な熱意にあふれていたならば、そこから必ずいい仕事が生まれてきます。その人自身の手によって直接できなくても、その人の誠実な熱意が目に見えないカとなって、自然に周囲の人を引きつけます。目には見えない磁石の力が、自然に鉄を引きつけるように、 実は熱意は、思わぬ加勢を引き寄せ、事が成就するということが多いと思うのです。
縁、この不思議なるもの―人生で出会った人々 松下幸之助

松下幸之助氏も熱意についてこの様に書かれています。熱意については、誠実な熱意という形容動詞をつけて表現されています。野心的や自分本位な熱意ではなく誠実さも大切であると松下氏らしい語り口調です。

稲盛和夫氏も熱意に関して様々な著書があります。

人生や仕事の結果は考え方と熱意と能力の3つの要素の掛け算で決まります。
(中略)
考え方次第で人生や仕事の結果は180度変わってくるのです。そこで能力や熱意とともに、人間としての正しい考え方をもつことが何よりも大切になるのです。


成功への情熱 稲盛和夫

2兆3,000億円という負債を抱え破綻していた日本航空を再生された稲盛和夫氏は2年8ヶ月で再生し再上場を果たされました。親方日の丸の殿様商売だった社員に熱意を持って経営者意識を持たせたアメーバー経営も注目を集めました。

経営の神様と呼ばれた松下幸之助氏や稲盛和夫氏の熱意。
著名な経営者であれ無名であれ熱意という資源の質は大差が無いはずです。

仮に能力や環境が乏しくても世界一の熱意、情熱では勝つ。という気持ちが必要ではないでしょうか。


熱意を持つということは頭で理解できていても、どの様に行動すればいいのかわからないことがあります。自ら意欲に熱が入らないこともあり時に熱意を持ちすぎて燃え尽きてしまうこともあります。

次回は熱意を持ち持続させる方法についてまとめてみます。

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今回参考にさせていただいた書籍です。


最後までご覧いただきありがとうございます。


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