武蔵小杉タワーマンション

その設備、地下に置いても大丈夫?

 武蔵小杉のタワーマンションが水害で地下の機械室が冠水して台風19号が通過して3日経っても未だに停電しているようだ。参照記事1 参照記事2

 福島第一も、地下室の発電機が津波で冠水したのがメルトダウンにつながった。昨年(2018年)の台風21号での関西空港の停電も電気設備が地下にあったのが災いした。システム工学的な観点から電源設備がSPOF(Single Point Of Failure)でとなっているケースは少なくない。
 重くて地上に置いても付加価値を生まない設備を地下に設置したいという設計者の気持ちは良く分るが、ライフラインのキーになる機械を水に対して無防備なままで地下に設置するというのはリスクに対する認識が不足していると言われても仕方がない。
 昔、新宿のKDDビルに設置されていた国際交換機は、重いので低層階に設置されていたが、さすがに地下に置かれてはいなかった。
 これからの温暖化の時代、地下に置く設備については、災害発生時に冠水しても重大な結果を招かない設備なのか、リスク・アセスメントを十分に行う必要がある。

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