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何事も基礎が大事です。

家を建てる場合、その基礎がしっかりしていないと、立派な家を建てることができません。基礎が傾いて居たりすれば、その建物は欠陥住宅になってしまいます。

物理探査を勉強する場合、そのバックグラウンドとなる地球物理学地質学の知識が最低限必要です。高校では最近履修する人が少ないようですが、地学がその科目に当たります。また、物理探査では様々な物性値を扱うので、固体や流体の物理学の知識も必要です。さらに、理論的な研究なら基礎的な応用数学の知識は欠かせません。さらに加えて、データ処理やデータ解析のプログラムを開発しようとすれば、プログラミング言語の知識も必要です。

これは研究一般に言えることですが、これまでの研究を知るためには、多くの論文を読む必要がありますが、そのためには英語力も必要です。また、学会で発表しようとすれば、プレゼン能力コミュニケーション能力も必要とされます。すべてを一人で完璧にこなすことはできませんが、最低限の基礎力は必要です。

最近、とある知り合いの先生から面白い話を聞きました。かなり前の話になりますが、その先生は当時中学3年生になる受験を控えた息子さんがいました。その息子さんは、学年でもビリから数えた方が早い成績で、お世辞にも勉強ができるほうではありませんでした。たまたま、その先生が海外で仕事する機会があって、受験生を連れて行くには不安があるが、仕方なく家族全員で海外に引越ししたそうです。

海外では受験勉強もできないだろうから、主要教科の基礎が載った問題集だけを持って行ったそうです。海外ですることが無く、手持無沙汰だった息子君は、ひたすらその基礎問題集で勉強したそうです。すると、”何ということでしょう”、日本に帰国したすぐの模試で、いきなり上位の成績をとったそうです。その後成績を順調に伸ばした息子君は、その地域の有名進学校に合格できたそうです。

受験問題は応用問題ですが、基礎学力が無ければ解くことはできません。これは私の勝手な推測ですが、その息子君は頭が悪いのではなく、基礎的な学力が足りていなかったのだと思います。偶然ですが、基礎問題をやり込むことで、基礎力の不足が無くなり、応用問題にも対応できるようになったのでしょう。

基礎を馬鹿にしてはいけません。基礎が、しっかりしていれば高層ビルだって建てられますが、沼地のような基礎だったら、どんな建物でも沈んでしまいます。何度も言いますが、何事も基礎が大事です。

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