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卒業式の思い出

今の時期は、中学校や高校の卒業式のシーズンです。もともとセレモニー的なものは苦手なので、小学校の卒業式を除けば、卒業式に思い出はほとんどありません。

小学校の卒業式は、何度も予行演習(卒業式の練習)をさせられたので、印象には残っています。ただし、何度も練習させられて本番の感動が殆どありませんでした。しかし、同級生の女子たちは結構泣いていて、すすり泣く声や、目を赤く腫らせた同級生が記憶にあります。私は、眼球がサハラ砂漠のように一滴も涙は出ませんでした。

中学校と高校の卒業式は、頭をフル回転させてもよく思い出せません。よほど印象が薄かったのでしょう。中学校と高校の場合は、卒業式前後に入試やその合格発表などがあるので、気分的に卒業式どころではなかったのかもしれません。

大学の卒業式は何となく覚えています。それまでの卒業式とは違い、女性が振袖などで着飾るので、それまでの卒業式とは華やかさが違いました。当時の工学部の卒業生は800名くらいでしたが、女性は5名しかいませんでした。しかし、卒業式には文学部や薬学部も当然含まれるので、ある程度華やいでいました。その頃は、福岡のローカルテレビ局が取材に来ていたので、テレビに映る会場前列の席は、女性比率が高い学部の席になっていました。

卒業式が終わると、学科に分かれての祝賀会です。私が卒業した資源工学科では、工学部3号館の4階の教室でささやかな祝賀会が催されました。この時、お弁当と紅白饅頭が支給されたと思います。今では大学の公費から飲食代を支払うことが難しいので、お弁当も紅白饅頭もかなり前から無くなっています。

4年生で卒業して就職する人にとっては、大学の卒業式が最後の卒業式になりますから、感慨深かったでしょう。しかし、私の場合は大学院に進学することが決まっていたので、卒業式で感情が揺れ動くことはありませんでした。それから40年以上、大学に居座り続けています。

二年後には定年退職を控えているので、私にとっては、この時が本当の意味での”大学卒業”になるのでしょう。今からワクワクしています。

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