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学会でガッカリ、人情でニッコリ。

 物理探査学会第146回学術講演会は、対面とネットとのハイブリッド開催でした。最近は講演数がめっきり少なくなって、物理探査学会の将来を危惧しています。しかし会場に入ると、対面での参加者は意外と多いなと感じました。ソーシャルディスタンスを考慮して、スカスカの客席でしたが、久しぶりの対面の学会にワクワクしました。

 今回は、地熱探査に関するビッグプロジェクト(?)の成果をお披露目する講演発表でした。私がプロジェクトの概要を話し、もう一人の同僚(共同研究者)が、新規に試作した画期的な探査装置の説明をしました。気合を入れて、福岡からワザワザ試作機の一部を持って来て、「試作機の実機を持って来ました。ご興味のある方にはお見せしますので、お声をかけて下さい」とアナウンスしましたが、全く反応がありませんでした。あまりの反応の無さに心の中で”チッ”と舌打ちしました。

 しかし、その日の夕方に開催された九大の物理探査学研究室の同窓会に試作機を持って行ってみんなに見せると、大好評でした。「これは凄い!」。「会社を作るべき!」などのリップサービスを頂きました。やっぱり、同じ釜の飯を食った同窓生です。分かる人には、この試作機の凄さがわかってもらえたようでした。

 面倒なので、学会中はメールをチェックするのを控えていましたが、今朝早起きしたので2日ぶりにメールをチェックしました。すると某大学の研究者から「先生のご講演に感銘を受けました。ぜひ、一緒に研究をしたい」とのメールが届いていました。「やっぱり、わかる人にはわかるんだよなぁ~」とちょっとニコニコした今日一日でした。学会の参加者たちには心の中で悪態をつきましたが、我ながら立ち直りが早いです。

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