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TSUKUBA AD 2.0 #ブラックスワン

「ブラックスワン」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

文字通り訳せば,黒い(ブラック)白鳥(スワン)ということになりますが,「ありえないことが突然起こって,非常に大きな衝撃を与える」事象を意味します.

今,まさに我々が目の当たりにしているのは,突如ブラックスワンが現れ,右往左往している様なのです.これは日本だけではなく,世界中で起きていることです.

・いまアメリカ大学スポーツ界で何が起こっているのか?

我々ADがモデルとする米国の大学スポーツ界に目を向けると,統括団体のNCAAはすべての大学スポーツ活動を停止させました.そうすると何が起こったかといえば,試合を開催できず,チケット収入や放映権料の分配金が入らなくなり,その結果,大学の運動部活動を支える資金が枯渇し,運動部を解散せざるを得ない状況が発生しているのです.

安全安心を優先するのは当然ですが,運動部が無くなってしまったら,元も子もないわけで,米国を手本としてきた我々にとっては,正にありえないことが起きているのです.

でも思考停止に陥ってばかりはいられません.このブラックスワンをどう扱うのか,つまりコロナ禍の渦中に我々がどう行動するのかが,よちよち歩きのADの行く末を決定すると覚悟を決めねばなりません.そして,なんとかこの危機を乗り越えられれば,ポストコロナ禍において,ADが目指す大学スポーツの姿が誰の目にもしっかり見えてくるのではないかとと確信しています.

・今ADが取り組む優先課題

この未知の感染症との戦いは早期には収束しないでしょう.現在筑波大学では,すべての運動部活動を停止していますが,いつになれば?これまで通りの活動ができるようになるのか,全く見通しが付きません.

しかし,見通しがつかないからと言って,手をこまねいているのではなく,状況の好転を前提として,いつから?どのよう?に練習を再開するのか,今から周到な計画を練っておく必要があります.

これは,欧米諸国がロックダウン後の経済活動をどう再開していくのか逡巡しているのと同じで,容易なことではありません.安易に再開して,感染が再拡大したら,その社会的影響は単に学内にとどまりません.

そこで我々は,まずはAD所属の5チームをモデルケースとして,練習再開に向けたガイドラインの作成に取り組んでいます.

ガイドライン作りに当たっては,地域の感染拡大状況も考慮しながら,フェーズを何段階かに分け,①屋内(屋外)で1人で行う→②社会的距離を保ちながら,屋外で2人ないし3人で行う→④風通しの良い屋内(屋外)で,社会的距離を保ちながら,複数で行う,などのように感染リスクの低い状況から段階的に実施していくことを念頭に置いています.

加えて,更衣や給水,ミーティング,会食などについても,出来る限り具体的に遵守すべき事項を洗い出し,ガイドラインに盛り込む予定です.

このようにしてガイドラインのβ版ができたら,他の運動部にも呼びかけて,筑波大学課外活動団体として共通ガイドラインと,各運動部の特徴に応じた個別ガイドラインの作成に発展できたら良いと考えています.

山中伸弥先生が「新型コロナウイルスへの対策は長いマラソンです。」とおっしゃっている通り,ブラックスワンの扱いは一筋縄では行かず,てなずけるためには相当の時間がかかりそうです.だからこそ,ADとしては先手先手で取り組んでいきたいと思います.

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