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ブランドを支える最強ネット店長の仕事

前回の投稿で、ネット店長の
重要さをお伝えしました。

前回の続き

からいきましょう。

1,商品登録(ささげ業務)
2,売上管理(売上分析、顧客管理、発送指示)
(↑ここまでは前回で確認してください)

3,仕入管理
4,カスタマーサポート
5,販促施策(認知、リピート)
6,オフィシャルインスタ運営


3,仕入管理

アパレルブランドが最後を迎えるとき、その多くは
仕入れた在庫が問題になり終わりになります。

なので、期間ごとに消化率を出して、適正な
在庫を持つということがブランドとしても大切。

ブランド立ち上げ時には即完売を続けて、
次回の商品へ期待値を膨らませる完売戦略。

ブランドが安定してきたら定番品が増えてくれるので、
シーズン内で何度も追加発注して機会損失をなくす。

という具合に仕入をコントロールしていきます。

しかし、アパレルを20年やっていますが、
未だに何が正しいのかは、悩ましいところです。

これはブランドの戦略とも大きく関係するので、
一様にこれが正解、というのは正直ありません。

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D2Cブランドに向いているといえば、今は予約した
商品だけを作る受注生産型もありです。

この場合、今すぐ欲しいお客さんは逃すことに
なりますが、在庫リスクは大幅に軽減されます。

大量に安く作って、プロパー消化率を60〜65%
のこりはセールで販売、目指せ消化率90%。

みたいなやり方は今後ますます厳しくなって
くるはずです。

最近では、サブスクのアパレルも増えてきました。

これもどれだけ作ればいいかが最初からわかるので、
在庫リスクはありません。


SDGsの流れが避けられなくなっている
今のアパレル業界にあって、

余剰在庫を作らない、持たないという視点でも
サブスク型はD2Cブランドとも相性がいいです。


4,カスタマーサポート

これ見落としがちですが、かなり大事なところです。

なにが大事かというと、D2Cブランドにとって、
サポートは何かというと。

私は「未来の売上を作るセールスマン」
考えています。

日々、お客さんとのやり取りを丁寧に対応する
ことで、ファン化させていくことが大きな狙いです。

サポートがメール対応のみになっている
ブランドを多く見かけます。

しかし、これではなかなかファン化
させるのは難しいです。

できれば電話サポート、またはLINEやWhatsAPPなどのSNSアプリでのコミュニケーションが好ましいです。

これはなぜかというと、不安を持って問い合わせ
してくるお客さんに対して、

ブランドや会社としての組織ではなく、1対1の
個人でつながっている感覚を持ってもらいたい
から。

お客さんは窓口の対応からそのブランドのキャラクター

をすぐに感じ取ります。

大手企業にはなかなかできないことなので、ここは
D2Cブランドの強みとなるところです。

クレーム対応となれば、さらにD2Cブランドとして
個別に対応する強みが活きてきます。

数年前のzozoは電話サポートの部隊が
大きく売上に貢献していました。

お問い合わせしてきたお客様に対して、
説明して接客し購入へつなげていました。

中国でいえば、Wechatでのトークの
やりとりなしでは商品が売れません。

「でも、そんなのいちいち対応できないよ!」

と思うかも知れませんが、個人的には
客単価が8000円以上のブランドであれば、
サポートに人と時間をかけるのはあり
だと思います。

年商1億へいくまでは、カスタマーサポートから
接客し、販売につなげるのはやっておきたい
です。

客単価がそうでない場合は、チャットボットを
使うなどして、対応する数を減らすのもありです。

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■怒っているクレーム客がやってきた

なにかの不満があって怒っているお客さんと
いうのはなるべく近づきたくない。

そう思っちゃうかも知れませんが、

怒っているクレーム客 = 熱意のあるお客さん

好きになりたいのに、なにかの障害が
あるから好きになれない。

基本的にはブランドに好意があるから
怒っている
場合が多いのです。

興味も関心もないお客さんは、怒るパワー
もかけてくれません。

商品が届かないや商品に不備があるなどに
対して怒っているお客さんがいるとします。

「すいません、商品をすぐに取り替えますね」

相手が怒っている場合は、これは
正解ではありません。

まずは、相手がどのような状況でどんな感情に
なったのかを感じ、丁寧にフィードバックして
上げることが最適です。

「せっかく大切な日に着ていただこうとしていたのに、
生地にヨゴレがあって、とてもがっかりさせてしまいました」

怒っているお客さんは、結果としては商品を取り替えて
もらいたいですが、まずはその気持を汲み取ってもらいたいから怒っているのです。

なので、「感情をすくう」ことが先決です。

これができるだけで、多くのクレーム客はその後、
ブランドの大切なファンになってくれます。

もちろんこれはただの言葉テクニックだけではなく、
お客さんの感情に寄り添うことが大切です。

5,販促施策(認知、リピート)

2の売上分析のところで抜き出した販売データを分析。
そして、いよいよここからが本番。

その分析に対して、どんな行動をするのか。
それを高速で改善し続けることが大事です。

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認知のための施策なのか、
リピートさせたいための施策なのか。

最近来ていないお客さんを再度呼び込みたいのか、
見込み客に初めての商品を買ってもらうためなのか。

例えば、割引クーポンといっても、新規かリピートか
目的によっても方法は大きく変わります。

たとえばよくある間違いがあるのですが、リピーターやロイヤル顧客に
対して、販売したいからといって割引クーポンを出したりすること。

ロイヤル顧客になればなるほど、ブランドへ貢献したいという
思いが強くなり、その分特別扱いしてもらうことを好みます。

なので、顧客さんに対して割引きの施策を行うという

のはかえって逆効果になることも多いのです。

ここめちゃ大事なところなので、次の機会に詳しく書きますね。

6,オフィシャルインスタ(SNS)運営

今どきのD2Cブランドのプレスのお仕事はこれ。
と言っても過言ではありません。

ひと昔前はブランドのプレス仕事は、雑誌やテレビの
スタイリストさんへいかにリースしてもらうか。

展示会に雑誌やメディアの担当者をどれだけ呼び込めるか。

これらが大事な仕事でしたが、いまはインスタや
Youtubeが実質的に雑誌のような効果があります。

ブランドによっては雑誌掲載ゼロでもインスタ
一本でも十分に認知を広げることができる時代
になりました。

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オフィシャルインスタに限らず、ブランドのオフィシャルSNSの
あり方は、D2Cブランドそれぞれによって大きく変わります。

例えば、ディレクター本人がフィットネスコンテンツを
Youtubeで投稿し続け、そこから興味づけしてブランドのインスタへ誘導する
ケースもあったり。

カフェ情報やライフスタイルを中心にコンテンツを

作り、そこからファンを獲得して、ブランドを知ってもらうきっかけを作ったり。

今はファッションブランドであっても、ファッションだけのコンテンツでファンを作るというのはナンセンスな時代になってきました。

お客さんとインフルエンサー、ブランドに応じて、オフィシャル
SNSの目的も変わる
のでここは注意が必要です。

ブランドや商品はどんどんとコンテンツ化しているので、商品力だけでは売れなくなっています。

D2Cブランドは、どうやってブランドをコンテンツ化し、オフィシャルSNSをメディア化していくかが成功の鍵になります。

以上、6つがネット店長の
大事な仕事として書きました。

もちろん、これだけではなくブランドによっては
より複雑な業務もあります。

なので、告知を担当するインフルエンサーや
ディレクターもとても大事な仕事ですが、

成功するD2Cブランドの影には、必ず
ネット店長の大きな力
があります。

次回は、今回書ききれなかったところで
めっちゃ大事な顧客分析についてさらに
書いていきますね。

今回の記事が少しでもためになったよ、
という人は「スキ」してもらえたら嬉しいです。

また、D2Cブランドについてでも、ファッションについて
でも質問があれば、こちらのメールでも待っています。

お返事は皆さんにできないかも知れませんが、
100%届いたメールは読ませていただいています。

h_honma@dssr.co.jp

それではまた次回お会いしましょう。


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