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ChatGPTを使ったら、資料を作らなくてよくなった話
はじめに
ChatGPTに関する記事が毎日のように書かれています。私もすでにいくつも投稿しております。
このnote上にも無数のChatGPTに関する記事があるし、またそもそもnote自体が記事作成にAIを使える状態になっているしということで、もはや何らかの文章を書く際には「ChatGPTを使う方が良いか?使わない方が良いか?」というレベルはもうとうに過ぎていて
どうやって使うのが良いか?というベストプラクティスの探索段階
に来ていると感じています。そこで今回は「業務で使う」ということを念頭に、ChatGPTをどう使うと良いかについて考えていきます。
改めて、GPTとは何か
いま一度確認しておきましょう。
「GPT」とは「Generative Pre-trained Transformer」の略で、自然言語処理において広く使われている深層学習モデルの1つです。GPTは、OpenAIが開発した人工知能の一種で、大量のテキストデータを学習して、その知識をもとに自然言語生成や文章の自動要約、機械翻訳などのタスクを達成することができます。GPTは、その高い表現力と汎用性から、現在では自然言語処理分野において最も有名なモデルの1つとなっています。
言うまでもなく、この文章自体をChatGPTに作ってもらいました。
![](https://assets.st-note.com/img/1680173435755-OUuTN5bGSD.png?width=800)
基本的に聞けば(合っているかどうかはともかく)なんでも答えてくれるので、たとえばプログラミングでは「Pythonの書き方」というレベルはもちろん「プログラミングのための環境構築から実際にプログラミングまで出来ちゃったという状態」にまで持ち上げてくれます。
ChatGPTの本気だとこれくらいの雑な質問でも答えてくれます。
業務で使うための環境構築
現在、OpenAIのサイトで提供しているChatGPTは無料で使えますが、さすがにあそこに何でもかんでも入力する気にはなれません。そこで、以下のような「自社専用GPT」の構築を提供するサービスが一気に出てきました。
また、自社向けカスタマイズするといういったものも出てきています。例えば、以下は建築業界の事例です。
何をさせるか
そこまで環境を作って、さて何をさせるか?ですが、一番すごいのは「全部させる」という以下の事例です。
現在公開されている「ばりぐっどくん」は20種類超。同社では、メール文作成、プレスリリース、ウェブページの文章、名刺デザイン、パワーポイントの資料作成(文字部分)を、原則全て、まずAI(ばりぐっどくんシリーズ)で作ることを義務付けている。
「(この作業を)AIでやるなら?」という疑問からスタートし、その後「人間だからできる部分」に着手する。このフローを徹底すると、「AIに任せていいこと」と「自分だからできること」を、くっきりと区別できる、と宮里さんは考えた。
さまざまな企業と連携している同社は、チャット型AIの「ChatGPT」を活用した「教えてばりぐっどくん」を使って、ミーティング前の準備も行う。議題をテキスト入力し、「アイデアを30個」ほど用意させるのだ。具体案が出そろった状態でスタートできるため、「30分で企画内容から顧客の意思決定までつながった事例」もあるという。
https://trilltrill.jp/articles/3049743
こういうのを見ると
じゃあ人間は何をするの?
と言いたくなるかもしれません。でも、仕事を生産性で評価するというのであれば、むしろ使えるものを使わない方が生産性を落とす行為であると言わざるをえません。
そうであるならば、AIだろうが何だろうが使うものを使って、成果を出すということができる人が生産性の高い人ということになるでしょう。
例:自部門の開発力強化に向けた開発案件の分析にChatGPTを使う場合
ここでテーマを決めて実験を行ってみます。ここでは「ある会社の開発部隊が、これまでの開発案件を分析し、自部門の開発力強化(弱点の補強)により、より強い開発力を発揮し、売り上げに貢献したい」というニーズに対しての開発案件を分析するという状況を想定しています。
これまでのやり方
チームによって異なるとは思いますが、なんらかの分析というと、まず「キックオフ会議」などと称して、とりあえず顔をあわせて1時間程度(場合によってそれ以上)
観点出しと称した雑談
を行うことから始まることが多いのではないでしょうか? そして、次は
それの「パワポ化」
です。これがとんでもなく時間がかかる。パワポはどうとでも書けるのですが、どう書いてもよいというのは、人によっては全く違うということになり、ここがいつまでもFixしないということになりかねません。
ChatGPTを使うと
まず、以下のような会話を行うところから始まります。なるべく、こちらの情報を具体的に入れるべきですが、文面に悩むくらいなら、とりあえず投稿してみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1680174252274-2iKVKIMN0q.png?width=800)
なるほど。これだけのキーワードですでに分類をしてくれました。ChatGPTは文脈を理解してくれるので、前回の質問に続いて以下のような会話を行います。
![](https://assets.st-note.com/img/1680174272870-eAtw1D0SXQ.png?width=800)
こちらの情報を使って、一つの方針を示してくれています。そこで、この回答をもとに体系図に落とし込みます。体系図はXMindを使えば、パワポで消耗することはありません。
![](https://assets.st-note.com/img/1680174332674-IIlXmTs0XP.png?width=800)
あとは、この体系図をもとに分類の並べ替えを行っていき、ここでチーム内会議のスタートです。体系図があるので、議論が発散しそうになっても、すぐに体系図に帰ってこれます。これにより、「自部門の開発力強化に向けた分析対象の抽出」という議題に集中できます。
おわりに ~ 目指すべきは「なんでもパワポ」「なんでもExcel」からの脱却
これを見ると、結局いままで何に時間がかかっていたかがわかります。それは
皆が同じものを見ていないので、議論が空中戦になる
同じものを見るための「パワポ/Excel化」にとんでもなく時間がかかる
ということです。ChatGPTが救ってくれるのは実はここで、この「パワポ/Excel化」をやめると
議論のたたき台を作るためだけのムダな作業から脱却
できるようになります。
以下は製造業におけるムダの定義ですが、このパワポ/Excel化はまさに「顧客から見て価値にならない作業」です。
![](https://assets.st-note.com/img/1680174925897-dHdw2Wesz3.png?width=800)
(https://kaizen-base.com/column/32109/ より)
ChatGPTに代表されるAI検索機能がさらに進むと音声入力/出力が可能になるはずですが、このような資料の作成、また資料の保存・読み出しなどに時間がかかることもなくなるでしょう。つまり、ChatGPTの恩恵とは「答えをくれる」ことにあるというよりも
我々がしなくてよいムダな行為を、我々がしなくてすむ
というところにあります。
というわけで、是非ChatGPTを業務で使っていきましょう。私も今後は導入を提案していきます!
(おわり)
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