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のこるもの

写真集なんてふつうは滅多に買うものではないと思います。とくになくても生きていけます。安くても2〜3000円はしてなかなかの出費だし、サイズもだいたい大きいから本棚に収まりにくい。どんなに仲が良い友達でもなかなか自分の本を買ってもらえるわけではないし(でも買ってくれた人たちありがとう)、ましてや他人なら言わずもがなです。写真集はほんとうに誰かのもとに届けるハードルが高い創作物なのです。

そんな写真集をつくるときのひとつの目安は、普段写真家の写真なんか見ない、自分がふだん接しないような人にでも手にとってもらえることだと思っています。

もしちょっぴりでも誰かの人生がよいように変わったらなんて素敵だろうと思うし、できたらどこか知らない場所で受け継がれて50年後くらいに誰かに、ああ、こんな写真集があったんだなと見つけてもらえる機会がくるならばとても幸せです。

だから、たとえいま死んで身体が消えてしまっても、つくった写真集が誰かの手元や、そうでなくてもせめて記憶のなかに残り続けるなら、それほど幸せなことはないし、そんな写真を撮っていけたらいいなと思います。

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写真集『ひろがるうみ 海遊館のほん』
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