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韓国主要テレビ局3社と通信最大手SKが手を組んで動画配信サービスを統合、Netflixに対抗するっていう話。


韓国の主要テレビ局3社であるKBS・MBS・SBSが共同展開しているSVODサービス「Pooq」と、韓国最大の通信会社SKテレコムが展開しているSVODサービス「Oksusu」が統合、新たに4社が出資して設立されるJVによって新サービスとして生まれ変わるようです。

Pooqは、MBS・SBSが40%、KBSが20%の株式を保有しており、現在会員数は370万人と言われております。ちなみにこの3社は米国でもKCP GlobalというJVを共同設立しており、Kocowaという韓国コンテンツに特化した動画配信サービスを展開中です。WarnerMediaが撤退を決めたDramaFeverみたいなイメージでしょうか。一方のOksusuは韓国最大のSVODサービスで、会員数は950万人。両サービスは韓国においてはNetflixよりも会員数を抱えており、今回統合されることによって圧倒的なポジションを築くことになりそうです。日本の状況に例えると、TVerとdTVが合併してNetflixと戦うというような感じでしょうか。

Netflixもドラマ「Mr. Sunshine/ミスター・サンシャイン」や、関テレがリメイクして話題となったドラマ「シグナル」のキム・ウニを脚本家に起用した「Kingdom/キングダム」など、韓国オリジナル番組を拡充してユーザーを惹きつけつつありますが、SKテレコムによる潤沢な資金(1.8億ドルの資本注入を想定)によって配信向けのオリジナル番組製作を推進する予定で、韓国コンテンツの人気が高い東南アジアへの事業展開も目指しているようです。




一方韓国でいうと、もうひとつ年始に大きな動きがありました。それはプラットフォーマーによるコンテンツ上流の囲い込みです。具体的には、韓国最大のメッセンジャーアプリKakaoのエンタメ部門であるKakao Mが、芸能事務所4社を総額500億ウォンで買収したと発表しました。

買収したのは、BH EntertainmentとJ Wide Company。両社の株式30%を昨年9月に既に取得していましたが、残りの株式をそれぞれ189億ウォンと59.5億ウォンで取得。BH Entetainmentはイ・ビョンホンやハン・ガインをマネジメントしている事務所です。

Kakao Mはこれ以外に、既に30%の株式を取得していたReady Entertainmentの残りの株式を111.1億ドルで取得して子会社化。さらに140億ウォン出資していたSoop Entertainmentの株式の99.36%を取得したと発表。ちなみにSoopはチョン・ドヨンやコン・ユをマネジメントしています。

Kakaoは制作部門のKrispy StudioとMega Monsterと、今回傘下に収めた4社を組み合わせて、海外向けのドラマ企画開発を加速化させる模様で、当然売り先にはNetflixなども該当します。この辺がどう影響してくるか注目しておくと良さそうです。


140文字の文章ばかり書いていると長い文章を書くのが実に億劫で、どうもまとめる力が衰えてきた気がしてなりません。日々のことはTwitterの方に書いてますので、よろしければ→@hideaki