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逃避の散歩 28.善福寺川(それから)

「27.善福寺川(下流から源流へ)」より続く。

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せっかくこの辺りまで来たので、久々に西武新宿線上井草駅のガンダム像を見に行こうと思う。記憶が正しければ、上井草駅はここから2キロほどのところだ。

念のためルートと距離の確認をし、すぐに善福寺公園の北側に出る。まずはこの道をただ道なりに進む。

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6分経過。青梅街道の上井草四丁目交差点に出る。グーグルマップの指示だと向かい側の道を進むことになっているが、車の交通量や歩道の幅を考えて無視する。右側の荻窪方面にある歩道橋を渡って、最初の角を左折し、そのまま直進する。

車通りや人通りが少なくなり、歩きやすくなった。この道は以前自転車で通ったことはあるが、歩いていくのは実は初めてだ。というより、この辺りは以前は自転車で通ることしかなかった。

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12分経過、上井草四丁目北交差点を通過。ここで交差している道はさっきの交差点で見えた道からつながっている。

丁字路を3つ越えると道は右側に曲がり、十字路に差し掛かる。

本来はそのまま直進でいいのだが、ここから思い付きで歩いたことのない左折を選ぶ。理由は西武新宿線の線路沿いに出るためだ。すぐ突き当たりになり、そこを右折し次を左折してそのまま直進する。途中、ふと目にした街区表示板で練馬区に入っていることを知る。

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18分経過、千川通り沿いにある西武新宿線の上石神井車両基地まで出た。

以前、練馬に住んでいたことがあって、千川通りは環状七号線と八号線の間の区間はよく自転車で走っていたのを思い出す。

少し遠回りになったが、目的地まで道を間違えることがないところまで来たので、あとは線路沿いに歩いていくだけだ。右折して突き当たって左側に踏切が見える。それを渡って右折したらまた最初の角を右折。ここで目の前の電柱に貼られている区内禁煙の案内を見て杉並区に戻ったことに気づく。

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23分経過、上井草駅の乗車ホームが見える踏切に来た。電車の通過待ちをしたのち、渡って左折して商店街を進む。目的地まであと少し。

ベタにも程があるけど、脳内で『ガンダム大地に立つ』が流れている。

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26分経過、上井草駅南口改札前のガンダム像に到着。2008年に設置されたから、意外と長い。そして、周囲は商店街なのに自動車の走る音を除けば非常に静かだ。

制作会社のサンライズ(2022年4月よりバンダイナムコフィルムワークス)の本社がこの近くにあったことがこれの設置理由といわれているが、同本社は2021年10月に荻窪へ移転。そのためなのか偶然なのかはわからないが、以前商店街の至る所にあったガンダム像の垂れ幕が消えている。

今回は寄らないけど、駅前の横断歩道を渡って線路沿いに進んだところで、ガンダムとシャアザクが描かれたシャッターを見たことがある。

少し前に歩いた祖師ヶ谷大蔵のウルトラマン商店街なんかも、元はずっと南側に円谷プロダクションの本社屋があったことがきっかけで、2005年4月に現在の呼称を始めたのだけど、同時に芦花公園の近くへ本社が移転したことをふと思い出す。(2022年2月現在、同社は渋谷区にある)

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空を見上げれば、陽が沈んで空が真っ暗になるまであと40分くらいってところか。

よし、40分以内に吉祥寺へ行って一服しよう。確か、ここから4キロはなかったはずだし、道は覚えている。急ぐので混むところを通過しなければならないが、背に腹は代えられない。急ごう。

さっき通った踏切前まで戻ってから左折。上井草スポーツセンターが見えたら右折し、上井草スポーツセンター前交差点に差し掛かったら左折。

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上井草給水場前交差点を越えたあたりから下り坂になる。下ったところで信号を1つ越え、そこから交差点を2つ越えたところで緑道が見える。

右折してその緑道を進むと杉並区立三谷公園に入り、通り抜けると東京都立杉並工業高校の校門前近くに出る。左折して直進すると軽い上り坂になる。坂を上ると杉並工業高校南交差点のある早稲田通りに出る。そのまま、太陽がまだ見える西側を進む。

蛇足だが、逆をずっと歩けば、高円寺や中野ブロードウェイの北側、高田馬場を通り抜け、新宿から上野まで歩いたときに通過した馬場下町交差点を通過する。

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14分経過、青梅街道と交差する井草八幡前交差点を通過。ここで早稲田通りの終点となり、この先は特に名前のない道を進むことになる。

2つ目の桃四小西交差点を越えたところで下り坂になり、渡戸橋のある善福寺公園前信号を差し掛かる。つまり、19分経過したところで善福寺公園に戻ってきたということだ。

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信号を通過するとゆるやかな上り坂になり、善福寺保育園前交差点を越えたところで平坦な道となる。そして、突き当たったら左折する。

この道は、かつて自転車で大泉学園へ何度か行ったときに使ったのを覚えている。北側へ行くと青梅街道の関町一丁目交差点に出られ、その先へ渡ると千川通りに入る。

歩道の左側と右側で電柱に書かれた町名が違っている。そう、ここは区境。左は善福寺で杉並区。右は立野町で練馬区だ。

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24分経過。ターンテーブルがある関東バスの南善福寺停留所を過ぎてすぐ、正面はいきなり一方通行の道に変わり「武蔵野市」と書かれた案内表示が見えてくる。その手前右には「宮本小路」と書かれた案内表示もある。

ここは渋谷から下北沢まで歩いた時に通った鮫洲大山線の三角橋交差点のように3つの市区の境界となっている。こういう複数の境界がある道を抜ける時は、いつも胸が躍る。

途中、吉祥寺東町交差点で女子大通りを通過する。前回触れた通り、現在の進行方向から見て右、つまり西へ進むと吉祥寺通りで、左側の東は善福寺川のはらてら橋を抜けて青梅街道へ出る。

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32分経過。宮本小路を抜けて五日市街道へ出る。数時間前に通った善福寺緑地の尾崎橋からここまでほぼ一直線で繋がっている。結果としてわざわざ遠回りしたことになったが、それで後悔するならこんな散歩をしない。

「出る前に負けることを考えるバカがいるかよ」とアントニオ猪木が1990年2月10日の東京ドームで言った名(迷)言のように、出かける前から後悔するのを考えるバカはいない。

横断歩道を渡って右折、吉祥寺駅北交差点を左折して最後の直線である吉祥寺大通りに入る。人混みが増える地帯に入ってしまったが、空が真っ暗になるのも時間の問題なのでここは我慢して進んでいく。あと少しだ。

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38分経過。予定通り、40分以内かつ陽が沈んで空が真っ暗になる前に吉祥寺駅北口へ到着。意外といけるもんだ。

さすがに疲れた。一服してから帰ろう。