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逃避の散歩 27.善福寺川(下流から源流へ)

曇天の下、新宿方面へ神田川沿いを歩いている。

営団地下鉄丸ノ内線中野車両基地の裏側、神田川と善福寺川の合流点にあるひろ橋の前にある案内板がふと目に入る。

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源流のある善福寺公園まで10.5キロメートルか。今まで気にしていなかったが、改めてこのような図を見るとかなり橋がある。

案内板のちょっと手前側には「善福寺川源流(遲野井おそのいの滝)から 11.3km地点」と書かれたプレートがある。どっちが正しいのか念のためその場で検索してみる。結論としてはどっちも正しい。川の部分だけだと案内板の距離で、源流のところまでだとプレートの距離ということだ。

そういえば、善福寺川の一部の道はよく歩くけど、通して端まで歩いたことがないな。

歩くか。この和田廣橋から源流まで。

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川沿いとしては2車線分はあるだろう幅広い道を歩いて6分経過。和田堀橋を通る環状七号線に出る。正面に向こうへ行ける横断歩道はないので、仕方なく右折して近くの交差点まで行き、横断歩道を渡り、和田堀橋まで戻って沿道に入る。

この辺りは普段から高円寺や中野、東中野、新宿あたりへ行く時によく使う道が集中している。

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13分経過、本村橋を通過する。実はここから先の荒玉水道道路と交差する辺りまでの川沿いは歩いたことがない。なので、どういう道になっているかが楽しみだったりする。沿道は自分のいる側は行き止まりとなり、先に行くには逆側にしかないのでそちらへ移動する。

道は右へ大きく蛇行した後、長い直線が続く。

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17分経過、公園に着く。読み方がわからなかったので検索してみるとせい公園。右側の傾斜のある広場を気にしつつ少し進む。

武蔵野橋に差し掛かかると案内板があったので読んでみる。謎の広場は、風水害対策を兼ねて環境に配慮し整備された親水護岸ということだった。そういえば、善福寺川と神田川、そして石神井川は台風などによる大雨があるとよく氾濫することで知られていたな。

側に公衆トイレがあるので、用を足しておこう。

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21分経過。済美公園を抜けてすぐ、荒玉水道道路と交差する。この道路は北沢川緑道井の頭線を線路沿いに歩いた時にも横切っている。このまま道なりに真っ直ぐ行くと、青梅街道と環状七号線が交差する高円寺陸橋下交差点近くに出る。

横断歩道を渡ったところから和田堀公園に入る。

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進み始めて2分経たないところで広い工事フェンスが阻む。

フェンスに貼られている案内によると、調節池の整備工事となっている。その近くに貼ってある抜け道の案内に従い、フェンスに沿って歩く。すると、川が通っているはずの北側に橋が見えたので、その左手前にある道へ入る。

川沿いの道に入れた。

しばらく進むと、宮木橋に差し掛かったところでまた調節池に関連した工事のために道が塞がれている。仕方ないので逆側の歩道へ移って進むと公園の敷地内に入る、川沿いに通り抜け、大宮橋を抜けたところで野球場が見える。そのまま進んで右へ曲がる。

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32分経過、宮下橋を通過。この橋を通るのは、瀬田貫井線。世田谷線や北沢川緑道を歩いたときに通った、豪徳寺の商店街を抜ける道はここまで繋がっている。向こう側の雑木林は大宮八幡宮だ。この辺りからは歩き慣れた道になる。

横断歩道を渡り、また工事フェンスに沿って歩道を進む。右に大きく曲がり横目に見える和田堀池にはカモがそこかしこにいる。この池の北側に釣り堀の武蔵野園がある。

ここ何年もこのフェンスがある風景を見ているが、フェンスが外された風景がどうなるか楽しみだ。

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40分経過、フェンスの味気ない風景から雰囲気のある沿道に出る。人通りも少なくて清々しい。途中で和田堀公園から善福寺川緑地へと変わる。具体的にはフェンスが見えなくなって二つ目の橋の辺りだ。自然につながっているように感じるので、意識していないと変わっていることに気づかない。

対岸側に移動し、少しのんびり目に歩く。また右へ大きく曲がり、杉並区立杉並児童交通公園そして野球場の横を抜けていく。杉並児童交通公園は小学生のころ、足漕ぎ式のゴーカートを乗りに何回か行ったけど、こういう地理になっていたことは当時知らなかったな。

柵にスタート地点で見たものと同じ、源流までの距離を記した案内板があるので見ると、残り7.2キロメートル。

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50分経過、五日市街道が通る尾崎橋に出る。五日市街道は高円寺から吉祥寺の間はよく歩く。ちなみに、いま撮影している位置から見て奥になる高円寺方面の途中で、先ほど横断した瀬田貫井線と合流している。

この橋から先はしばらく桜並木が続く。開花の季節の土日祝日は花見目的ですさまじい人出になるので、仮にその時期に桜並木を歩きたければ、自分は平日に行く。

尾崎橋から一つ目の橋の少し間で左に曲がり、二つ目の橋に差し掛かろうとする手前で大きく左に曲がり、その橋を越えたところで左右に蛇行し、1時間1分経過したところで沿道が再び通行止めになる。また整備工事のフェンスに沿って歩く。

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フェンスに沿って歩き始めたところで、視線の先にやけに車が走っている道路が見える。実は五日市街道だ。つまり、大きくUターンをするように歩いていたということになる。

1時間6分経過し、フェンスを抜けたところで少し陽が差す。沿道に合流するために左折して住宅街を進むことになる。道は細かく分岐しているが、正面のコインパーキングの横を入る。そこから3つ目の前方と右側を指した丁字の路面標示が見えたら右の狭い路地を進むと沿道に入る。

1時間17分経過。最初の橋である西田端橋を抜けたところで一度右に曲がってから左へ大きく曲がるその間に一つ橋を越え、曲がり終えたところでまた橋を越えると「通路幅せまい! 自転車通行注意」と書かれた看板が見える。

この先からしばらくの間、沿道の幅は1人通れるくらいの狭さになる所が連続する。

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自分はこの道幅の狭さが善福寺川の沿道で不思議に感じることで、氾濫から退避するための道幅が狭いとか、区画整理を間違えたとしか思えない。

幸いにも、人通りが少ないので問題なく進めるが、明らかに前方からこちらに歩いてくるのが見えて、自分の方から譲ったほうがいいと事前に察知できるときは対岸の沿道に移動して、ジグザグに進むことにする。

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1時間22分経過。これは自分が先をきちんと見ていなかったのが悪いのだが、目の前に木が立ちふさがっている。

「しまったな、引き返した方がいいか」と思いながら念のため木のところまで行ってみると申し訳程度に抜け道があり、胸をなでおろす。

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1時間27分経過、何度となく横切っている環状八号線に出る。

荻窪歩道橋を渡って先の沿道へ進む。2つ目の橋で2車線の道に出たので、右折して環状八号線の東電荻窪支社前交差点まで行き、横断歩道を渡って左折して先の沿道を進む。

まだ幸いなことに人とすれ違うこともなく順調だが、また2つ目の橋で2車線の道になったので、左側にある横断歩道を渡って進む。

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1時間35分経過、JR線の高架下をくぐる途中で源流までの案内板が目に入ったので見ると、残り3.3キロメートル。中野新橋のスタート地点から8キロほど歩いたということだ。

高架橋を越えてすぐの置田橋で、進行方向から見て左側の沿道の幅が広くなったので、そっちを歩く。だが、その開放感は1分として持たず、2車線の道路の先に、また狭い道が先に見える。左右を見て、左側の上り坂にある西荻北一丁目東交差点の横断歩道が近く見えたので、そちらに行く。

信号待ちの後、横断歩道を渡ってしんめい橋まで戻り、先まで進む。この辺りからまた初めて歩く道になる。2つ目の橋で右左とクランク状になり、途中で進行方向から見て右側にある杉並会館南交差点、関根文化公園西交差点の横断歩道を渡って少しだけ遠回りする。

関根文化公園西交差点が近くにある丸山橋のあたりで左側の道幅が久しぶりに広くなる。途中で残り距離の表示板が目に入ったので見ると、残り2.3キロメートル。

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1時間52分経過、関根橋に出る。

この橋はJR西荻窪駅と青梅街道の中間点に架かっている。左側にある横断歩道を回り道に先を進む。1時間59分経過したところではらてらばしが架かる女子大通りを渡る。この通りは、その名の通り東京女子大学の前を通る道で、東へ進むと先ほどの関根橋を通る道と合流し青梅街道へ、西へ進むと吉祥寺通りへ出る。

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女子大通りを抜けて1分と経たないところで、沿道が行き止まりになる。案内図も迂回するように書かれているのはわかるが、図の線はほとんど消えている。仕方ないので、スマホを取り出しグーグルマップで確認する。

右側の十字路を左折して、最初の十字路をまた左折すれば橋があり、そこから続きの沿道に入れるようだ。その通りに歩き、沿道に入る。

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1時間56分経過、新町橋を越えたところで右側の沿道の幅が広くなる。

そして、途中で源流までの距離の案内板が目に入ったので見ると、残り1キロメートルちょうど。いよいよ大詰めになってきた。次の八幡西橋で2車線による横断歩道の迂回を経て、また狭くなった沿道を進む。

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2時間経過。美濃山橋に到着。ここが善福寺川の始点、つまりスタート地点の案内板に記された10.5キロメートルの地点がここだ。

あとは都立善福寺川公園に入り、源流である「遲野井の滝」まで残り800メートルを歩く。善福寺池下池から右折して北上し、今回のルートで最後の橋となるわた橋横の横断歩道を渡る。進行方向から見て上池の左側を回る。

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2時間9分、「遲野井の滝」に到着。

他の通行の邪魔にならない所に移動して検索してみると、水源の地点としては正しいが現在は涸れており、別の井戸からポンプでくみ上げた水を流しているという。また、滝もその形状に復元したものだそうだ。

目的が達したと同時に、ある場所へ久々に行ってみようと思い立つ。覚えている道が間違っていないか距離を含めて確認をしよう。

延長戦、入ります。延長戦スタート。