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逃避の散歩 39.谷端川緑道

映画を観に池袋まで来たのだが、少し早く来てしまったので、暇つぶしに池袋駅西口に出て歩いている。

池袋駅の西口周辺は騒々しくて苦手だが、少し外れた西池袋通りまで出れば静かになるので好きだ。

池袋警察署前交差点から西へ進んだ最初の信号を左へ。そこから5分ほど真っ直ぐ歩くと西武池袋線の線路が見えてくる。そのまま道なりに右へ折れてすぐ、「宮下橋」と書かれた名前版が付いた柵が目に入る。

名前はばたがわ緑道。ちょっとした時間潰しにうってつけの暗渠道だ。

入り口そばの案内板を見ると川越街道のあたりで南と北の二つに分かれている。とりあえず、歩き始めるか。

タイル張りの道は左右に蛇行しながら伸びている。スタートから1分、並木橋跡を通過する。ここは宮下橋跡と同じ欄干のような柵が片方だけある。この暗渠は橋跡を通るごとに橋跡を示す欄干のような柵など目印になるものが置かれている。続けて1分と経たないうちに次の羽黒橋跡に。

ここは柵の代わりに車輪止めがあり、さっき少しだけ通った西池袋通りに合流する。横断歩道の信号が青なので、急いで渡る。そして渡ったすぐ左側に橋跡を示す石柱がある。

それから2分後の4分経過に八幡橋跡、それからさらに2分後の6分経過したところでしもばし跡に差しかかる。

ここでは目の前ではなく右側の方に横断歩道があり、ここで信号待ちとなる。この橋を通る道は立教通り。その名の通り立教大学とその付属学校がこの信号から池袋駅側に進んだ並びにある。

霜田橋跡を越え1分くらいの右側に公衆トイレが目に入る。その左には像があり「親水施設稼働中止」と書かれた張り紙が。その場で調べると親水公園となっている。何にせよトイレはありがたい。しばし用を足す。

用を足して親水公園を離れてすぐのところで車輪を楕円にしたような柵の形が特徴的な柵の丸山橋を通過。

12分経過、道が少し上りになって長崎橋跡に出たところで都道441号池袋谷原線に出る。左側を見ると、東京メトロ要町駅の出入口とその奥に山手通りと交差する要町一丁目交差点が見える。右側は池袋駅に向かっていて、池袋二股交番前交差点で先ほど通過した立教通りが合流する。

要町一丁目交差点の横断歩道を渡り、先へ進む。

入ってすぐの右側にまた親水公園が見える。さっき寄った所より広めだ。15分経過で日ノ出橋跡、その1分後に北新井橋跡を通過したところで道は右へ大きく曲がる。その先は静寂に包まれた住宅街の間をしばらく進んでいく。

あづま橋跡、続けて高松橋跡を通過したところで今度は左に曲がり、20分経過したところで境橋跡を通過。この橋跡より先は豊島区と板橋区との境に沿って進む。進行方向から見て右側が豊島区、左側が板橋区だ。そしてレンガ造りが多かった柵も鉄製のものに変わっている。

かみばし跡を過ぎたところで道は右に曲がり、23分経過したところでなかがみばし跡を通過する。この橋跡から左右を見ると商店街の外れなのがわかる。

板橋区側の街灯には「庚申通り商店会」と書かれた看板がある。逆に豊島区側の街灯には「池袋坂下通り」と書かれた名称板が付いている。この通りをずっと道なりに歩くとトキワ通りという広い道に抜け、さらに進むと劇場通りと合流して池袋駅西口近くの歓楽街の近くに出る。

先を進もう。中上橋跡を通過して2分後にたけばし跡に出る。2車線の道が通っていて向こう側には「みたけ通り」と書かれた案内表示がある。

みたけ通りも進行方向から見て右側を進むと劇場通りに合流する。

このままでは前に進めないので、板橋区側の明治通りが通る横断歩道を渡る。緑道に戻って花用のアーチを抜け、だいたい1分おきに南橋跡、境田橋跡、他領橋跡、熊野橋跡を通過していく。

30分経過、まえかみのはし跡に来たところで左側に川越街道と山手通りが交差する熊野町交差点が見える。ここで案内図にあった南緑道が終わり、この先は北緑道になる。

上の首都高速も中央環状線と5号中央線が合流している。また板橋区側に移動して歩道橋を渡る。普段は大体この辺りで歩道橋を渡らずに右折して川越街道を駅側へ進むので、実は北緑道を歩くのは初めてだ。

32分経過、歩道橋を渡り北緑道の入り口に。南緑道が主に赤色系のタイルだったのに対し、白色系のタイル張りで構成されている。そして柵のデザインも変わり、「谷端川児童遊園」と書かれた看板を付けた鉄柱が門代わりに立っている。

前田橋跡、北浦上橋跡と通り抜け、また閑静な道が続く。さらに北浦橋跡、中丸橋跡と進み、38分経過した金井窪橋跡で下水道工事の看板が目に入る。

工事個所はこの橋跡ではないのでそのまま通り抜けられるが、暗渠道でたまに整備工事に出くわしてその先が通れないことがあると少し寂しくなる。しかし、視点を変えればその時にしか見れない風景に出合った機会を得たわけで、また工事が終わったときに新しい風景を歩くのが楽しみになる。

先日、久々に蛇崩川緑道を通ったとき、大石橋跡から砂利場橋跡までの道(12回)が整備されて見違えるほどになっていた。

40分経過したところで西前橋跡を通過する。この緑道に入ってからでは幅の広い道が交差している橋跡で、緑道を含めて変則的な六差路のようにもなっている。

42分経過、ゆたかばし跡を越えたところで道は右に曲がり、東武東上線の線路沿いに伸びている。途中、滑り台の横や花用のアーチを通り抜ける。柵の向こう側に「TOBU 商品センター」という屋上看板が付いた大きな建物が見える。配送センターなのかな。後で調べてみよう。

そういえば、東武東上線はあまり乗る機会がなくて、乗って降りたことのある駅は東武練馬駅だけだ。なので、そこから西はまったく想像がつかない場所になっている。

45分経過、終着点の下板橋駅前に到着。名前こそ板橋が付いているが、所在地はばっちり豊島区。

グーグルマップで向かう映画館への道のりを確認して歩いてかかる時間を推測する。ちょうど入場時間に合う時間に着きそうだ。まずは川越街道に出なければならないが、土地勘がないのと知らない道をうろつく時間的余裕はないので検索結果通りに歩くことにする。

非常に緩やかな上りになっている池袋本町通りを進む。49分経過したところで北西側からの道と合流する。さっき道を確認した際に知ったことだが、合流する道は西前橋跡のある方から通っている。

54分経過したところで川越街道に出る。ここまで出ればあとは道沿いに歩くだけで映画館のある東口方面へ行ける。

上り坂を進んで55分経過、富士見橋を通過する。下には東武東上線とJR埼京線の線路が通っている。そういえば、JR埼京線も池袋から北側へは滅多に乗らないな。都内に長く住んではいるけど、思えばまだ行ったことのない所があると思うと歩く楽しみが増えてくる。

橋を越えると下り坂になり、2分ほど進んだところで六ツ又交差点に差し掛かる。この手前を右側に行くと池袋駅の西口へ、歩道橋を越えると東口に近い所へ出る。

歩道橋から山手線の線路を見下ろす。先に見える陸橋を通るのは明治通り。都電荒川線(567回)や日暮里舎人ライナー(14回)などいろんなところで通っている道だが、この歩道橋を越えた六つ又交差点を通っている。

この川越街道の起点となっている六つ又交差点は見通しが悪くて事故が発生しやすいことで知られているので、横断歩道を渡るときは注意したい。また同じ交差点からは春日通りにも合流するので、都電荒川線の向原停留所や後楽園方面(25回)へと進める。

谷端川緑道はところどころで大きな街道や通りに出られるので、その位置から駅方向への時間を割り出しやすい。そのため時間調整しやすいのが特長だと思っている。

今回も映画を観る前の丁度いい時間調整ができた。