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逃避の散歩 139.日曜日の朝によく見た気がする風景(北区から練馬区)

東京メトロ志茂駅から徒歩15分。北区にある隅田川の起点、岩淵水門に来た。ここが今回のスタート地点である。

今回はこれまでに歩いたことがない「日曜日の朝によく見た気がする風景」をいくつか通過しつつ、板橋区を経由して練馬区まで歩く。当然だが、あくまで自分が日曜日の朝にテレビでよく見ただけで、さまざまな映像作品のロケ地として使われていることぐらいは分かっている。


1.北区

荒川の土手を歩き始めて3分、河川敷に下りると旧岩淵水門がある。この水門もよく見た気がする風景だ。色からこの水門が「赤水門」、先の岩淵水門が「青水門」の通称がある。

同水門から土手に戻り、南側へ下りる。荒川知水資料館amoaの前を通過して新河岸川に架かる新志茂橋を渡って右折、西側へ下りる。南側の歩道へ移り、13分に新荒川大橋交差点へ。2段階右折して岩瀬交番から新荒川大橋へ。同交番横に「埼玉県」の案内標識があって戸惑うが、実はまだ都内だ。

そして荒川の土手に引き返す。さっきの水門からそのまま行けばいいのに、なぜこうしたか。今まで特に書いてはいなかったが、自分の散歩はあくまで都内を歩くという原則があるためだ。土手をそのまま歩くと埼玉県を通ってしまうので、それを回避する必要があった。

橋の途中で駐車場の門から土手に入り、河川敷へ下りる。24分にJR線の鉄道橋下を通過し、土手へ上る。

26分、新河岸川を見下ろすと橋が見える。検索すると「中の橋」というらしい。あそこも最近の日曜日の朝に見たことがあるな。先の建物も見たことがあるからたぶん間違いない。

逆に荒川の河川敷を見下ろすとゴルフ場が広がっている。河川敷のゴルフ場と言えばちばてつやの漫画『あした天気になあれ』を思い出す。具体的な地名は出てこないが、主人公が住んでいる所が荒川沿いの都内なので、この辺りをイメージしていると思う。

29分に再び新河岸川の方へ目をやると、上流が左側に曲がっていて、その先には鉄道駅ラリー(60回)で通過したJR北赤羽駅の駅舎が見える。33分に洪水時の救助拠点となる浮間地区荒川防災ステーションの前を通過し、36分に斜路から土手を下りて住宅街に出て、しばらく土手に沿って進む。

42分に土手沿いの道に車輪止めがされている三叉路で左前の道に入り、道なりに直進。45分に浮間氷川神社の前を通過した先にある浮間ヶ原桜草圃場の入場門前横から都立浮間公園に入って浮間ヶ池に沿って南下する。

49分、鉄道駅ラリー(60回)の始点だった浮間舟渡駅前交差点に出る。都道447号・赤羽西台線を挟んで自分がいた場所を見て、あの当時の自分は現在自分がいる場所を見ていたのかという頭の悪いことを思い浮かべる。

同交点から西側を見れば、板橋区の案内標識が目に入る。

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2:板橋区

次の目的地まで赤羽西台線を進んでいく。

50分、案内標識の横を抜け、浮間公園から離れると左へカーブ。54分にJR線の高架下、57分に国道17号・中山道との交点である船戸交差点、1時間ちょうどに船戸小学校前歩道橋、その1分後に志村橋保育園前交差点、物流施設を建設中の日本製鉄の鋼管工場跡と日本金属板橋工場の間を抜けていく。

1時間8分、観光バスの営業所がある広い丁字路交差点手前に公園の入り口が見える。ここでは特に名称板は見当たらないが、ここに違いない。中に入って階段を上り、緑地を抜けて奥へ進む。

ここは区立舟渡水辺公園。初めて来たのに始めて来た気がしない。それはそうだ、「日曜日の朝によく見た気がする風景」だから。

今いるテラスから見て奥にある船戸大橋へ視線を向ける。橋は上が車道、下が歩道の2段構えになっていて、この先は歩道を抜ける必要がある。橋のたもとに歩道への連絡階段が見えるので、そこへ向かい歩道へ。

ここも「日曜日の朝によく見た気がする風景」だ。新河岸川を渡り、スロープを下りて同川を沿って西へ進む。1時間5分に西台橋、1時間16分に板橋清掃工場を過ぎ、1時間20分に徳丸橋のたもとで左折。区立熱帯環境植物館の前で対向の区立高島第一中学校側の歩道へ移動し、同中学校の角を右折する。

1時間28分、区立徳丸ヶ原公園に突き当り、その外周に沿って南側へ。そこから南へ延びている道を進み、1時間30分に徳丸ヶ原公園前交差点を過ぎ、1時間32分に都営三田線高島平駅西側のガードを抜けて高島平二丁目交差点に出る。この交差点に来たのは区内駅ラリー(42回)以来だ。

赤羽西台線を横切り都道446号・長後赤塚線に入る。1時間35分に高島平警察署の前を通過し、赤塚公園中央地区の東側を進む。

1時間38分、赤塚公園歩道橋を使って首都高速5号池袋線の下にある赤塚公園交差点を過ぎ、同歩道橋を下りて先へ。区立紅梅公園前の信号まで右へカーブした上り坂を進み、1時間47分に国道17号・新大宮バイパスとの交点となる新四葉交差点を過ぎる。

1時間49分、松月院前交差点で赤塚中央通りの案内看板が目に入る。ということは、ここから左折して直進すれば、区内駅ラリー(41回)で通過した東武東上線下赤塚駅に行けるということだ。1時間52分、信号を一つ越えて下りになったところにある板橋区役所赤塚支所の角を左へ。

緩やかなS字が上下の起伏が連続する住宅街を通り抜け、2時間2分に東武東上線の踏切を渡り、二つ目の角を右折し突き当りを左折。2時間5分、国道254号・川越街道の赤塚新町三丁目交差点に出る。ここも区内駅ラリー(41回)で西側へ通過している。横断歩道を渡り、歩道を南へ。

信号を1つ過ぎて2時間9分、都立光が丘公園赤塚口に到着。ここから園内に入って練馬区へ突入する。

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3.練馬区

以前やった区内駅ラリー(48回)で、今いる場所から南にある都営大江戸線光が丘駅を通過しているが、最後にこの公園に入ったのは区内に住んでいた時以来なので、10年じゃ済まないくらい久しぶりだ。

桜並木を通り抜けて2時間17分にゆりの木広場に来たところで左折し南下。芝生広場と野球場の間を通り抜け、2時間21分に区立光が丘体育館と水景施設があるけやき広場に出る。

この広場は「1980~90年代の日曜日の朝によく見た気がする風景」だ。住んでいた頃、この近くに住んでいた友人たちから「光が丘公園といえば、あの頃はいつも何か撮影しているイメージしかなかった」という話を聞かされた。今でもたまに見る。

都立光が丘アパートに連絡するふたご橋の手前にある「光のアーチ」というオブジェも特徴的なので、これでロケ地特定がすぐできてしまう。

ふたご橋を渡り、光が丘清掃工場と商業施設の光が丘IMAを通り抜け、都営大江戸線光が丘駅が真下にある月見大橋を渡って区立夏の雲公園へ。そういえば、この区内に住んでいた頃は光が丘IMA内にミニシアターがあって、そこでジャコ・ヴァン・ドルマルの『八日目』を観たのを覚えている。

2時間34分、夏の雲公園の広い歩道を抜けて都道443号・南田中町旭町線に出る。右折して西へ進み、笹目通り方面へ。2時間43分に笹目通りの谷原三丁目交差点を渡って左折、そして最初の角を右折して住宅街の道へ。

しばらく直進して2時間49分、民間運営による児童用遊び場のまきば遊園地の角を左折。同遊び場の手前に鮮魚店と生鮮食料品店があるので、それが目印になる。そして北原通りに出たら右折し西へ進み、2時間57分に同通りの終点となる三軒寺交差点から都道24号・明治通りへ。

交差点から見える三原台歩道橋を渡って歩道を変更。3時間ちょうどに関越自動車道練馬インターチェンジ(以下IC)の大泉高架橋の横に入ったところで都道24号の名称は練馬所沢線に変わる。3時間4分に交差点を過ぎる。

3時間7分、東京外環自動車道および関越自動車道大泉ICの前を通過。このICも「2010年代の日曜日の朝によく見た気がする風景」だ。現在は廃止されたが入り口前にあった地下横断道は有名だった。

工事のため仮囲いされてわからなくなっているが、同IC出入口前の大泉インター入口交差点に架かる大泉氷川橋を渡って次の交差点を左折。白子川の沿道に出る。この川に来たということは、今回のゴール地点まであとわずかの所になったことを意味する。

そういえば川幅が広くなってからはこの辺り来てなかったな。沿道を進んで三ツ橋、水道橋と二つの橋の前を過ぎ、3時間15分に三つ目の橋を渡る。その橋の名は東映橋。

名称板によると2012年に架け替えられたようだ。先に述べた通り洪水対策のために広くなった川幅に合わせて長くなり、車両が通りやすいように道幅も広くなっている。

もうゴール地点が分かった人はいると思う。そういえば、橋の欄干越しに見えるスロープがある辺りも「最近の日曜日の朝に見た気がする風景」だ。この周辺は昭和から令和まで「何度となく見た気がする風景」だったりする。やや上りになっている道を進むと右側にゴール地点が見えてきた。

3時間18分、ゴール地点の「日曜日の朝によく見た気がする練馬区東大泉の景色」もしくは「何かとよく見た気がする練馬区東大泉の景色」である東映東京撮影所前に到着。これで今回の散歩は終了。

総距離17.7キロメートル。久々に3時間超も調子に乗って歩いたので、疲労が蓄積している。ここから10分ほどの所にある西武池袋線大泉学園駅から電車に乗って帰ろう。

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