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逃避の散歩 42.板橋区内鉄道駅ラリー(その2:都営地下鉄三田線)

(その1:東武東上線と東京メトロ)より続く

2時間15分経過、都営地下鉄三田線の終着駅である西高島平駅の出入口前に到着。

このあたりは初めて来た。そもそも、都営地下鉄三田線も普段から乗らない上にここまで乗ったこともない。いや、さらに言うならば今回通過する駅は東武東上線の東武練馬駅を除いてすべて下車したことがない。

ここが今回のルートの折り返し点となる。あとはこの都道446号線・高島通りからスタートして新板橋駅まで都営地下鉄三田線の各駅を通りつつ、JR板橋駅に戻るだけだ。

2時間17分経過、トラックターミナル入口交差点で信号待ちをしておもむろに左を見ると、三田線の高架下の先に見えるターミナルの風景がある。初めて通るはずなのに、不思議と落ち着く。

歩く人よりも走る車が多い、芝浦ふ頭(3回)のような倉庫の並ぶ風景に似ているからかもしれない。

次の板橋市場入口交差点の左側の風景も建物の形状を見ると妙に落ち着く。高島通り、人通りが本当に少ないうえに心を和ませる風景で気持ちよく歩けてなんかいいぞ。

2時間23分経過、新高島平駅交差点を越えて新高島平駅前を通過。この道の対向側には高島平団地が見え、その建物が通り沿いに建っている。そのせいなのか、人通りも増えてきた気がする。

かつて、高島平団地は幼いころに「自殺の名所」としてよく報道されたのを覚えている。冷静になって思い返せば、ここに限らず高層団地での自殺の話はよくあったわけで、当時の住人たちには報道が迷惑なことだっただろうとつい考えてしまう。

そういえば、こういう数十年も存在している団地は住民の高齢化が進み、バリアフリー対応ができないところがあると以前何かの記事で読んだ記憶があるけど、これから人口が減るともいわれているし、いまはそっちが問題だ。

先を進み6分後、高島平二丁目交差点を越えて高島平駅に差しかかったところで道路沿いの柱のうち何本かがモアイ像っぽくなっていることに気づく。つい周辺を散策しまう。しかも、駅自体の構造も先に通過した2駅とまるでちがう西高島平駅よりも終点っぽさがある。

モアイ像っぽい柱、よく見ると形状が違っていて、顔を縦に半分にしたようにになっている。なにかむず痒いものを感じる。

そろそろ先へ進もうかと思った時、通過証明の撮影をうっかり忘れていることに気づいて高島平駅東口前を撮る。

ここで2時間31分経過。2分ほど時間を道草を食ってしまった。

高島橋西交差点を越えたところから緩やかな上りになり、歩道の左側に緑道が見え、少し線路から離れるような感じになる。次の高島平一丁目交差点を越えたところで高島平団地の姿が消える。

次の板橋区高島平一丁目歩道橋手前の交差点で左折し、ここで再び高架に近づき沿って移動すると、いままでとは打って変わり窮屈な道になる。

2時間41分経過、西台駅西口前を通過。2分後にロータリーに出て東口前の横断歩道を渡って右に折れて高島通りに戻り、西代駅南交差点の横断歩道を渡ったら左折して高島通りを進む。右側には新蓮根団地の建物群が見えるが、その周辺もアパートやマンションが建っている。

先の交差点から6分経過したところで、はっきりと都営地下鉄三田線の高架が見える。高架下を通り抜けてすぐの角で右折する。ここで高島通りとはお別れとなる。

2時間51分経過、蓮根駅東口前を通過。

ここから再び高架に沿って進んでいく。最初の志村第六小学校裏交差点を越えると高架下に年季の入った店構えの飲食店や衣料品店が並んでいる。やっぱ、高架下はこういう渋い店が並ばないと。

次の信号のところで高架下をくぐり線路は左側に移る。蓮根二丁目交差点、坂下小学校前交差点を越え、2時間59分経過したところで志村相生町交差点に出る。

進行方向から見て、この交差点の左右を通っているのは環状八号線だ。さっき上板橋駅から東武練馬駅へ向かう間で(自分で決めたとはいえ)面倒な通り方をした練馬区との区境の道がここに続いている。

信号が変わり、横断歩道を越えてそのまま進むと線路は左に逸れてまた分かれる。次の信号を左折し、マンションや住宅が立ち並ぶ道を進むと、中学校を越えたあたりから線路と並行するようになり、商店の数が増えるにしたがって人通りが増えてくる。

3時間5分経過、志村三丁目駅出入口前を通過。

志村三丁目駅前交差点を右折して御成坂通りに入ると上り坂になる。西高島平駅駅からしばらくなだらかな道だったので忘れていたが、ここまで歩いていて板橋区は気を抜きそうなところで道が急に上り下りする印象を持つ。

志村城山公園の前を通り左右に蛇行しながら坂を上り切った志村二丁目交差点で城山通りと合流する。そのまま左折し商店街へ。途中で南側の歩道に移動する。

3時間14分経過したところで、国道17号線・中山道の志村坂上交差点に出る。向こう側の歩道に渡りたいので信号待ちしつつ、通過証明のためすぐ側にある志村坂上駅のA4口前を撮る。信号を渡った先にも出入口はあるが、待つだけで何もしない時間がもったいないので。

かつての中山道の一部である国道17号線は、いつも日本橋から東京大学のある本郷三丁目あたりまではよく歩くので、初めて歩くこの辺りの風景は新鮮に見える。

信号が変わった。横断歩道を渡って南東に伸びる中山道を進み、志村一里塚交差点で一瞬道が塞がれていると錯覚し動転してしまう。だが、少し落ち着いてみたら、左側から塚を回り込めるようになっていることに気づく。トイレ休憩とさっきの道草以外はほぼノンストップで3時間以上歩いているので、頭が疲れてきたのかもしれない。

志村警察署前の歩道橋につけられている道路案内板で「巣鴨 6km」の表示を見て、ここまでで全行程の4分の3以上を少なくとも歩いていることを知る。時刻を確認すると、このペースで信号運が良ければゴールまで4時間を切れるかもしれない。そう思うと、歩を進める足が速くなる。

3時間25分経過、本蓮沼駅A2口前を通過。

それから2分後、スタート地点から大山駅に向かう途中、また西高島平駅手前のあたりと、ここまでにその下を2度通過している首都高速5号線と合流する。さらに進むこと5分後、道路案内板を見て200メートル先で環状七号線と交差することを知り、確実にゴールへ向かっている実感が増す。

その200メートル先、大和町交差点で中山道と首都高速5号線の間を環状七号線とその中山道陸橋が交差している。

ここから東側は、中板橋駅からときわ台駅間で渡った常盤台歩道橋の下や杉並区のJR中央線(29回)の高架、世田谷区の東急世田谷線(1回)、京王井の頭線(17回)などの方へ繋がっているし、西側は日暮里・舎人ライナー(14回)や亀有(31回)まで繋がっている。

横断歩道を渡り、環状七号線を越えると次の駅の出入口が見える。

3時間34分経過、板橋本町駅A1口前を通過。手前がエレベーターで奥が階段の出入口だ。

出口前を越えて少し進んだところにある道路案内板を見て、巣鴨までの距離が4キロになっている。事前に調べたとき新板橋駅からJR巣鴨駅までまでが2キロほどだったので、ゴールのJR板橋駅まで残り2キロ半くらいといったところか。

その道路案内板から最初の信号を越えたあたりで道が下りになり、3時間38分経過したところで橋柱が渋い上板橋を通過する。ここで再び石神井川を越えることになり、道は上りとなる。

少し複雑な形状の中宿交差点に差しかかるところで、首都高速5号線は山手通りの方へ分かれ、中山道は左に曲がりその上を通るのは首都高速中央環状線になる。

ちなみに、山手通りと首都高速5号線が通る区間は、矢端川緑道を歩いた際に(39回)横断歩道を渡るために少しだけ通過している。また、中宿交差点は鮫洲大山線の終点だ。

3時間45分、板橋区役所前駅A1口前を通過。いま通っている歩道とは逆側の歩道に板橋区役所がある。

板橋区役所前駅から離れて4分過ぎ、板橋郵便局前交差点の横断歩道を渡って歩道を変更する。それからさらに2分が過ぎ、道路案内板を見て巣鴨が残り3キロと記されている。ということは残り1キロほどになってきたか。

それからさらに1分過ぎたところで下板橋駅前交差点、そこから3分経過したところで新板橋駅前交差点に。ここで横断歩道を渡らず右折する。

3時間56分、年季の入った新板橋駅A3口前を通過。あとはゴール地点であるJR板橋駅西口前のロータリーに着くだけだ。

緩やかに左に曲がる下りを進んで二つ目の角を右、そこからまた二つ目の十字路を左折して旧中山道に入ってすぐ、JR線の踏切手前で4時間近く前に一度見たその光景が目に映る。

3時間59分、JR板橋駅西口前ロータリーに到着。ギリギリだけど目標の4時間を切れた。事前に概算した今回の総距離はだいたい22.6km。歩き方によっては一つの区だけでもかなり歩けるものだ。

初めての試みだったけど、普段歩かない区や市内の駅を踏破していくのは面白いと思った。今までの線路沿いという縛りを外すなど、ルートの構築に工夫のし甲斐があるように思えるので、この方法はまた別の区や市で試してみようと思う。

【おまけ】
JR板橋駅の東口側に回ってみる。

こちら側は前回の冒頭にも記した通りの所在地、北区になる。東口を正面に見て右側に踏切があり、旧中山道が通っている。この道を進むと豊島区に入り、都電荒川線の庚申塚駅(6回)ととげぬき地蔵尊で知られる高岩寺の前を通って巣鴨駅に行ける。