逃避の散歩 128.あきる野市発、日の出町と桧原村
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以前駅前を通過した、あきる野市(92回)のJR武蔵増戸駅に初めて下車をした。今回はここをスタート地点にして、都内で訪れていない自治体(島部を除く)である日の出町と桧原村の役場を目的地にし、歩き抜けようと思う。
武蔵村山市の時と同じ決まり事(127回参照)でルートを考えた結果、JR武蔵増戸駅→日の出町役場→JR武蔵五日市駅→桧原村役場に決めた。
グーグルマップによると今回の総距離は約14.6キロメートル。全く参考にならない予想所要時間は3時間24分となっている(参考)。
さっそく開始だ。改札口を出たら右へ。都道185号・山田通りに出て右折したら踏切を渡る。あきる野市内のみを歩いた時はこの先の森ノ下交差点を左折したが、今回はこのまま北上する。
スタートから6分、日の出町に入る。
案内標識から数えて3つ目の交差点となる平井本宿交差点を越えて12分が経過、速度注意を示す赤い舗装がされた左カーブに差しかかるので、そこから山田通りを外れて右にある脇道へ入る。
坂を下ると右へクランクし、50メートル進んだところで多摩川の支流の1つ平井川に出て、すぐ右側には架かっている橋を渡る。
名称板を見ると片方には本中橋、もう片方には「Utopia Bridge」と刻まれている。深くは言わないが、ちょっと複雑な心境になる。
橋を渡ったら右に折れ、畑の前を北へ歩く。橋のあたりからすでに見えていた地上3階地下1階建ての建物の前に突き当たる。日の出町役場だ。階段を上ったところに出入口はあるが、事前に調べたところによると北側が正面出入口になるそうなので、あえて建物の左側にある通り道を抜けて北側へ回る。
18分経過、日の出町役場正面出入口前に到着。おもむろに同役場の前を通る都道184号・永田橋通り右側を見ると、西東京バスの文化の森入口停留所が目に入る。
よし、ここからJR武蔵五日市駅までにある停留所を数えてみよう。町役場出入口から見て左前にある文化の森入口交差点から次の目的地まで移動を始める。平井川と合流し西平井橋を渡り、西平井交差点を通過すると上りに。
24分に最初の停留所となる日の出折返場停留所を通過し、以後28分に落合停留所、31分に諏訪下橋停留所を通過し、32分に諏訪下橋を渡ると坂上に。ゆるやかなS字カーブを抜けたところで下りになり、先で都道31号・秋川街道と合流する案内標識を過ぎた37分に羽生停留所を通過。
40分にかやくぼ交差点を左折して秋川街道に入り、42分に多摩聖地霊園前停留所を過ぎたところから上りになる。44分に堀口橋を過ぎたところから少しずつ左へ曲がり、45分に幸神停留所、49分に大久野中学校停留所を通過。
大久野中学校の前で大きな左カーブを抜けて51分経過、あきる野市に戻る。案内標識を過ぎたところから下りになる。右へカーブして傾斜が緩やかになったところで高齢者施設の前を通過しつつ左へカーブし、55分に小机停留所と信号を過ぎるとまた下りになる。
56分経過したところで大きな右カーブになり、JR五日市線の高架に差しかかる。以前、今回のスタート地点となったJR武蔵増戸駅を含め、あきる野市内にある同線の全駅を歩いた時(92回)に、この高架の先にある角からこの秋川街道に出た。
高架を抜けてすぐ、信号の手前にある小机下停留所を58分に通過。もうじき右側に久しぶりの駅舎が見えてくる。
1時間1分経過、武蔵五日市駅に到着。線路沿いに歩けば32分で行けるのに倍近い時間をかけて遠回りしてきたという感じもする。ちなみに、日の出町役場からここまで通過したバス停留所の数は9だった。
ここでトイレ休憩と給水のため小休止する。ここからは、西東京バスの五滝10または五里18路線にある桧原村役場までの停留所に沿って歩く。経路の確認をして1時間6分に再開。武蔵五日市駅前交差点を右折。
上りとなっている道を進み、最初の東町交差点から秋川通りは右へ、そしてこの先進む正面の道は都道33号・檜原街道となる。坂上になった1時間10分に東町停留所、次の五日市小学校前交差点を過ぎて1時間11分に五日市停留所を通過。
五日市出張所入口交差点を過ぎて1時間14分に上町停留所、そして2つ交差点を過ぎて1時間17分に五日市高校停留所を通過すると下りになり、五日市警察署の前を通過して交差点を2つ越え、東小中野停留所を1時間20分に、そして西小中野停留所を1時間22分に通過。
1時間24分経過、子生神社がある小中野交差点を左の下り道へ。ここで檜原街道から外れる。
坂下で1時間26分に秋川に架かる沢戸橋を渡って右へカーブしている上りを進み、新久保河原橋前を通過してカーブを抜けるところで1時間28分に沢戸橋停留所、そして酒蔵の野崎酒造の前を通り1時間31分に戸倉停留所を過ぎるとその1分後に戸倉交差点で桧原街道と合流する。
右へカーブして次の信号を過ぎると左へカーブする上りになる。坂上の戸倉新道交差点を過ぎてすぐ、戸倉駐在所の横にある西戸倉停留所を1時間37分に通過する。
1時間40分に戸倉停留所を通過すると林道となり、人通りも車通りも少なくなる。いま歩いている人1人分ギリギリしかない路肩の狭さ、そして時どき目に入る「落石注意」の看板が奥多摩町(91回)でのことを思い出させる。
1時間45分経過、右へ曲がる4つ目のカーブに差しかかるところで「200m先 バス停あり」の看板が目に入る。カーブを抜けて直線を進んだその2分後の1時間47分、案内標識の側にある十里木停留場の前を通過。
同停留所から十里木交差点を左折し、100メートルほど進んだところで右への大きなカーブを抜けるとまた林道になる。そこから7分ほど進んだあたりで少し開け、1時間54分に追分停留所を通過する。
南秋川に架かる新矢柄橋を渡り、1時間58分に荷田子停留所を通過し、バーベキュー場などが並ぶ長い直線からまた林道に入る手前の2時間3分にコテージ森林村停留所を通過。そして数件の住宅が並ぶ、信号がない丁字路交差点を過ぎた2時間6分に畔荷田停留所を通過。
2つの蛇行から速度注意を示す赤い舗装がされた左への急カーブを抜け、少しの直線から右への大きなカーブを抜ける。それをちょうど抜けたところで檜原街道の案内標識(トップ画像参照)のさびれ具合が、ホラー映画に出てくる秘境っぽい雰囲気を醸し出している。
ここまで来ていまさらな話だが、武蔵五日市駅からここまでの道は、奥多摩町と同様、陽が高いうちじゃないと歩けないと感じた。防犯灯の設置間隔の距離が長いので、夜はとてもじゃないが歩けない。それ以前に生活圏に住んでいるわけでもない自分が歩いていること自体おかしいのだろうが。
2時間14分経過、案内標識を確認しつつ桧原村に入る。武蔵五日市駅からは1時間8分かかった。周囲の山を見回しながら、大きなS字カーブを抜けると住宅が並ぶ集落に入る。2時間22分、右側に土産店と公衆トイレがある駐車場が見えてくるところで和田向停留所を通過。
またS字カーブを抜け、2時間27分に鬼切停留所を通過。村観光協会の前を過ぎて2時間31分には酒屋の前にある元郷停留所、この先の案内標識を過ぎて2時間33分に上元郷会館の前にある山王前停留所を通過する。
2時間36分、本宿役場前停留所から道路の向かい側へ移動して桧原村役場に到着。ちなみに、武蔵五日市駅からここまでの停留所数は始発を含めて20だった。
これで、都内の自治体(島部を除く)はすべて訪れたことになる。だが、どのような道を歩くか考えると、歩いていない道はたくさんある。だが、バス以外の交通方法がない山奥への散歩はここまでが限界。今後はこれより西へ歩くつもりはない。
だが、もう次歩きたいルートは模索している。それがすぐできるうちは、まだまだ都内は楽しめる。そう実感している。