どんな会社なのか|価値基準(前編)
絵本ナビはどんな姿を目指しているのか。いかなる価値基準を持つのか。実際に期初に行った全体会議で使ったスライドで紹介します。(ビジョンやミッションの定義はいろいろあるのですが、当社にあった形で整理しています)
企業理念 vision
『幸せな時間』は、絵本ナビ最大のキーワードです。
商品や情報やサービスはすべて『幸せな時間』のための手段と考えています。そして「生活ナビゲーション」という言葉で、事業ドメインを広く捉えるようにしています。
使命 mission
大きく3つ掲げています。
私たちの事業活動によって、お客様の『幸せな時間』が増えるように貢献していくことが1つめの使命。
「インフラとなるサービス・メディア」は、例えば子どもが生まれたら必ずそのサービスやメディアを使うよね、というレベルのものを創って運営すること(絵本ナビはそうなりつつあります)が2つめの使命。
そして、既存の市場プレイヤーである書店・出版社・取次・紙メディアなどがなかなか手がけられないようなチャレンジをやり続けることで市場を拡げていくことが3つめの使命。
特に3つめは社内外で毎日のように僕が話していますので浸透していますが、概念として①>②>③というレイヤーになっています。
価値基準 principle
価値基準① 挑戦主義
絵本ナビはベンチャーで、それまで何もなかったところから生まれ、大きく成長し続けていくことを前提としています。常に挑戦を続けていくことは必要条件であり、会社の遺伝子としてとても大切だと考えています。
それでも会社が収益的に安定してくると、どうしても保守的な力が働くようになってきます。その壁を超える挑戦を、価値基準の1番目として掲げています。
仮説を立てて、しっかり調べて考えたら走り出すこと、走り出したらやり切ること。たいていのことはやり切ることで成果が出る(やり切れないことの方が多い)ものですが、それでもやっぱりうまくいかないことも多かったりします。たとえ失敗しても、本気で挑戦したことで得られるものは多く、何より挑戦した人が確実に成長します。
挑戦しよう、本気で取り組もう。やり切った失敗は価値があり、やらないこと、やり切らないことが機会損失である、と考えます。
価値基準② 提案主義
社外に対しても社内に対しても、相手が判断できるように「企画書」にしよう、ということです。企画というのはパッケージで判断されるもので、どれだけいい内容であっても、価格を含めた条件が明らかになって初めて、それに乗る(買う・参加するなど)かどうかが決まります。
ありがちなのは「○○ができたらいい」と部分的なことが切り出されて話しがされてしまうことなのですが、そうではなくて企画を作って提案しよう、ということです。
社外への提案でいえば、その企画にどんな意義があって、どういうスキームになっていて、乗るメリットとコストはどうなっているか。
社内への提案でいえば、何をやろうとしていて、いくらかかってどう回収しようとしているのか、キードライバーとなる要素やリスク要因は何か。
完璧である必要はないので、提案者がどう考えているのかを企画書に盛り込むこと、すると考えていなかったことがたくさんでてくるので、さらに考えて盛り込んでいきましょう、皆がそれをできるようになりましょう、というメッセージです。
そして、大概の企画に対して大概の相手は「様子見」なのが普通で、明らかに成果が得られることがわかったら乗らせてもらいます、という反応が当たり前なのです。だからこそ、まだどうなるかわからないのに、初期の段階で企画に乗ってくれるというのは本当にありがたいことなのです。そのことに感謝して、初期に企画に乗ってくれた先を大事にしていこう、という考え方です。(ここ語り出すと長いのでまた別の機会に)
価値基準③ 合理主義
「非合理的、非効率的、ダメ、ゼッタイ!」ということなんですね。
「いやいや、なんでも合理的、効率的にすればよいというものではありませんよ」という声は僕の中にもあるのですが、もう少し踏み込んで考えてみると、例えば「短期的には非効率だけれど中長期的には効率的」や「作業レベルでいうと非合理的かもしれないが事業レベルでいうと合理的」といったことはあります。これは、期間やレベルの上位で合理的・効率的にするために、下位は非合理的・非効率的になることがある、ということなので、これはよいのです。
一方、「非合理的、非効率的だけどまあ仕方ない」という考え方を許容してしまうと、じわじわと伝染病のように組織を蝕んでいくことになります。
具体的には、繰り返し発生する作業は仕組み化・システム化しましょう、ということです。現状のやり方でやった方がそのときは早いんですが、次も同じやり方をすることになります。非合理的・非効率的な作業は、見えないところで労力がかかっているだけでなく、人為的ミスを生みます。
「次からミスしないように気をつけます」は最もよくない対応で、そのままだと同じことが必ず起きるので、仕組み化・システム化することに注力するようにします。
人は放っておくとどんどん非合理的になっていってしまいます。その方が楽なんですよね・・・。僕もそうです。でも、でもそうではなくて、常に合理化効率化していくんだ、という認識・姿勢・意欲・行動を皆が共通認識として持っていることが組織としての基礎体力になります。
価値基準④ 収益主義
これは二宮尊徳の言葉「道徳なき経済は罪悪であり 経済なき道徳は寝言である」からとっています。(道徳と理念、経済と経営を置き換えています)
どれだけ素晴らしい理念を掲げて素敵な会社を気取ったところで、それが利益を生み出すことにつながらなければ、会社と事業は継続することができないので、それでは意味がありません。また、理念に基づかず、儲け優先で事業を行うことも、僕は意味がないと考えています。
ここでのメッセージは、僕らが掲げた理念をしっかりと遂行していくために、利益についてしっかりと考え、大事にしていこう、ということです。
二宮尊徳の言葉は強烈で、目が覚めますね。
会社は赤字であっても資金が尽きなければ潰れませんが、その状態では何を言っても寝言にすぎない、というわけです。
一方で、「よい会社を作ることは、絶対的に大事」と僕は考えています。よい会社の定義は様々ですが、この会社で働きたいと思ってくれる優秀な方が増えることほど大事なことはないからです。
「社員が誇りに思える会社」として、努力を続けていきます。
(後編に続きます)
<絵本ナビでは、一緒に働いてくれる仲間を求めています>
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あとがき
※二宮尊徳と上杉鷹山からは学ぶことが多いです。
このエントリは、未来の仲間に向けて書いています。
▼こちらをご覧下さい。
(2022/5/1追記)最新情報で更新しました。
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