アニソンは作曲家で聴け!♯13「梶浦由記(FictionJunction)」30周年記念
このシリーズ初の女性作曲家でございます。
今年活動30周年ということで、
今年中にはふれなければ!という思いで書き始めましたが
……彼女の場合全部の経歴が公式HPにて公開されているので
正直殊更自分が書くことはないんですけどね。苦笑
というわけで思い出とともに振り返ってみます。
余談ですが、ちょうど一個前の記事で
『あんなに一緒だったのに』と書いていたのに起因しているんですけどね。
See-Saw時代
やはり私が一番最初に彼女の音楽に触れたのは
活動休止し再開されたアニソンタイアップ開始時期。
優しい夜明け / See-Saw
【.hack//SIGN】のエンディングテーマ。
まだこの時期はアニメを見ていたわけではないんですが
それを期にオリコンチャート上位へ食い込んだ際
なんだこのケルト風楽曲は!?と一発でお気に入り。
……いえ当時は「ケルト風」なんて言葉知りませんでしたが
なんかこういう楽曲が好き!と思っていた琴線にビビっときました。
あんなに一緒だったのに / See-Saw
翌年【機動戦士ガンダムSEED】にてブレイク。
See-Sawといえばこの曲!SEEDといえばこの曲!
という人は多いかもしれません。
ガンダムタイアップらしい電子的な浮遊感と
彼女らの持つ幻想的な雰囲気が見事合致して魅力が昇華しました。
アニメ見てないのに楽曲は購入して鬼ほどリピートしてましたね。
宝石 / 井上麻里奈
ちょうどその辺りに楽曲提供していたのが声優・井上麻里奈。
See-Sawがあんまり活動が活発ではなかったので
作曲した梶浦由記の名前を探して辿り着いたのが彼女でした。
【コゼットの肖像】エンディング。ということは知りません。
当たり前のように三拍子と弦楽器と多重コーラス。
紛れもなく梶浦楽曲でこのハスキー気味な低めのボーカルが新鮮でした。
だ・い・き・ら・い / 林原めぐみ
偶然見つけたのがこちら。
林原めぐみを声優というよりはアーティストとして好いていたので
新しいアルバムを開いて「!?」となりました。
梶浦由記の名前があるではないか!
活動休止前の初期See-Sawを思わすイージーリスニング的楽曲ですね。
Here we stand in the morning dew / 千葉紗子
tiarawayが好きだったので千葉紗子を追いかけてみたら
なんと梶浦由記がプロデュースしてるじゃないですか。
ユニット時の美声そのままに弱ファンタジー楽曲を歌っています。
こちらはカップリングですがお気に入りの一曲。
まだ彼女が声優だとは認識していなかったです。笑
FictionJunction YUUKA時代
そうこうしているうちにニコニコ動画でこの楽曲が流行ります。
ヤンマーニヤンマーニ。
nowhere / FictionJunction YUUKA
しかしこの声聞いたことがあるぞ?
……tiarawayで歌っていた南里侑香ではないか!?
しかも楽曲がSee-Sawで好きになった梶浦由記だと!?またおまえか!
と同時に、同時期にtiarawayの二人を同じ人がプロデュースってどういう経緯でしょうか。志倉千代丸と何か提携があったのでしょうか。不思議です。
【MADLAX】タイアップ。というのは今知りました。
荒野流転 / FictionJunction YUUKA
FictionJunction YUUKAで一番好きなのはこの曲。
せわしないドラムと緊迫した雰囲気がお気に入り。
こういうシリアスでファンタジーなアップテンポ楽曲が好きなんだな
というのはこの後にもいっぱい出てきます。
それが梶浦由記の真骨頂、というのは私が勝手に提唱してるだけですが
須らく気に入るアニソンはそういう雰囲気をまとっているものが多いです。
【幕末機関説 いろはにほへと】主題歌。というのは今知りました。
月の呪縛 / 翁鈴佳
【LOVELESS】の漫画が好きだったので、
アニメは見てないけど主題歌は入手しておこうとしたら
そこでまた出会いました梶浦由記。
従来の曲よりポップな印象があるのは
シンガーに合わせた選曲だからでしょうか。こちらも当然お気に入りに。
好きな作品に好みな楽曲があてがわれることまさに幸せなり。
synchronicity / 牧野由依
【ツバサ TOKYO REVELATIONS】主題歌。こちらもアニメは見てませんが
牧野由依が好きで集めていたらここでも梶浦由記に出会ってしまいました。
牧野由依にしてはアップテンポな楽曲という印象ですが
See-Saw時代を思わすデジポップでいい融合ですね。
calling / 織田かおり
【バッカーノ】エンディングテーマ。当然見てません。
織田かおりは織田かおりで好きだったので
この頃はFictionJunction KAORIだとは気付いていませんでした。
むしろ彼女は
Sound Hrizonのボーカリストという印象のほうが強かったですね。
なんて思っていたら――
砂塵の彼方へ… / Revo&梶浦由記
……なんとそのサンホラとコラボしてしまいました。
確かに二人の好みなボーカリストの特性被ってる気がするもんなぁ!
しかしコラボとは言いつつも
二人の個性は融合じゃなく結合したという印象ですね。
どっちがどこのパートを担ったのかわかりやすい。
stone cold / FictionJunction
【セイクリットセブン】主題歌。見てません。
FictionJunction YUUKAと並行して動いていてなんとなく一段落してきたというところで複数人歌唱の増えてきたこの時期。
最新デジタル技術もふんだんに使うようになって
後続の雰囲気へグっと近づきます。
Kalafina時代
【空の境界】のアニメプロジェクトの一貫で
梶浦由記の新ユニット結成の話が持ち上がります。
原作小説がとても好きだったのでこれはとても楽しみでしたね。
magia / Kalafina
そんな中【魔法少女まどか☆マギカ】で一気に注目を集めます。
全ユニットで必ずヒット曲を当てられる運と実力が凄まじいですね。
これまでの梶浦楽曲の中でも新機軸と思えるデカダンスな雰囲気で
このアニメが最初から不穏な作品であることを匂わせていましたね。
見てませんが。
to the beginning / Kalafina
【Fate/Zero】主題歌。ずっとアニメを見てみたいと思ってる作品。
多重コーラスと複数人歌唱、See-Sawのようなポップさファンタジーさ、
FictionJunctionのシリアスさと、これまでの粋を集めたような楽曲。
大好物です。
heavenly blue / Kalafina
【アルドノア・ゼロ】主題歌。
ここでようやく私がリアルタイムで梶浦由記楽曲に触れることになります。
このアニメはDVDで集めるほどのお気に入り。
そのためこの曲は非常に思い入れが強いですね。一番好きな楽曲です。
ロボットアニメのシリアスな雰囲気に似合った高揚感を催します。
この3曲を挙げている辺り、私の好みが非常にわかりやすいですよね。
空は高く風は歌う / 春奈るな
この時期に提供したのが春奈るな。
つまり【Fate/Zero】はこの時期OPもEDも梶浦一色だったわけですね。
壮大なバラードで過酷なアニメ本編の浄化ソングと言えるでしょう。
それは小さな光のような / さユり
【僕だけがいない街】エンディング。
これまた一風変わった楽曲提供。
さユりは色んな人とのコラボが面白いですね。ジャンルさえも超えます。
編曲が違うのか梶浦節は薄いのですがいい曲には違いないです。
longing / ユナ(CV.神田沙也加)
【劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-】劇中歌。
これはわかりやすくKalafinaっぽい。
神田沙也加の数少ないキャラソンでアニメでも印象的な部分で使われます。
思えば梶浦楽曲にここまでピュアな歌声が乗るのは珍しいので
貴重な一曲ではないでしょうか。
花の唄 / Aimer
【Fate/stay night [Heaven's Feel]】主題歌。
Aimer×梶浦由記。これは合わないわけがないですね。
これまで起用してこなかった声質ではありますが非常にしっくり来ます。
その証拠に継続して提供している模様。
澤野弘之にも気に入られてるしほんと天性の歌声を持っていますよね。
Kalafina解散以降
事務所を退社してからは流石に提供曲が増えていきます。
FictionJunctionのプロジェクトは残るようですが
はたして新しいユニット始動とまでいくのか、注目したいですね。
雲雀 / ASCA
【ロード・エルメロイⅡ世の事件簿】エンディング。
最新アルバムでも『夜光塗料』を担当するASCAとはここで出会っています。
原点回帰とでもいいましょうか、個人的にはSee-Sawっぽさを感じます。
クセのない歌声をしているので梶浦楽曲では珍しいような気もしますね。
炎 / LiSA
【劇場版「鬼滅の刃」無限列車編】主題歌。
LiSAはむしろFictionJunction feat.のほう(from the egde)が先にあるので、
関係性が出来てからの楽曲提供。
これはおそらく
ほんとうはKalafinaが【鬼滅の刃】のエンディングに決まっていて、
例のごたごたがあって急遽LiSAへ白羽の矢が立ったのだと邪推しています。梶浦由記をどうしてもufotableが起用したかった説。
だって声質的にLiSAだけ浮いてますもん。笑
そういえば澤野弘之もLiSA起用してるな。センスが似てるのかな。
海と真珠 / JUNNA
【海賊王女】主題歌。
JUNNAはとっても調和していますね。梶浦さんこの声は好きそう!
そのうちFictionJunction JUNNAと表記されても
すんなり受け入れられそうです。
そしてこの曲は2018年以降ではとてもお気に入り。
やっぱりこういう曲調が好みです。
nocturne / Hinano
【DEEMO サクラノオト〜あなたの奏でた音が、今も響く〜】主題歌。
Hinanoさんが誰なのかは全くわからないのですが
TSUTAYAでCDを漁っているときに思わずジャケ借りしてしまった一枚。
そしたらあら不思議、また出会ってしまいました梶浦由記。
彼女を売り出したいどこかの制作会社さん、ぜひこの方向でお願いします。
PARADE / FictionJunction
そして最新アルバムが今年4月に発売されました。
なんだか相変わらずKAORI, KEIKO, ASUKA, YURIKO KAIDAが参加してるのを見ると嬉しくなりますね。ASUKAさんだけ結城アイラ名義ですが。
これまでの梶浦楽曲に触れてきた人なら安心安定のクオリティなので
心置きなく梶浦ファンタジー成分を摂取できますね。
個人的にはことのほか柔らかくない『ことのほかやわらかい』がお気に入り。
Afterword
というわけで
今回は梶浦由記楽曲にまつわる個人的思い入れを語ってみました。
冒頭にも書きましたが彼女の経歴は全てHPで確認できるので
収集は比較的容易だと思います。
量は膨大なのでそうでもないかもですが。
そもそもユニット活動と並行して劇伴もプロとして担っているので
オケだけ聴いてもかなり説得力のあるサウンドメイクですよね。
ストリングスばんばん使っていくスタイルが気に入る要因です。
こうして並べて聴いてみると、
彼女の好きな声質というものがかなりわかりやすいです。
志倉千代丸並に似た声質のボーカリストを擁しています。
LiSAや神田沙也加が珍しい。
というか見事に女性ボーカルばっかり。
例外は【ガンダムSEED】のキャラソンである関智一だけ
……と言おうとしたら最新でMAN WITH A MISSIONが出てきました。
コイコガレ / milet×MAN WITH A MISSION
miletはわかる!だがなぜここでマンウィズ!?
謎のコラボです。最初は違和感すごかったですが
さすがに【鬼滅の刃 刀鍛冶の里編】8話まで見てるので慣れてきました。
今後は男性ボーカルも起用していくんでしょうか。
……いやなさそうだなぁ。miletはまたどっかで起用しそう。
そんな感じで。
これからも梶浦ファタジーを超絶楽しみにしています。
自分が持ってる楽曲に限りはしますが
もし特集してほしい作曲者がいましたら遠慮なく進言してくださいませ。
尚、このシリーズは #アニソンは作曲家で聴け で全て読めます。
ではまた次回更新した際はよしなに。
最後まで長文お読みいただき誠にありがとうございました。 つっこみどころを残してあるはずなので 些細なことでもコメント残してくれると嬉しいです!