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コラム 15 学校の勉強って役に立つの?ほぼ使わないよね

「子どもの頃の勉強って何か役に立つの?」
これは、よく聞く「問い」ですね。

この問いの答えは、
「学校の勉強は、ほぼ役に立たない」です。
ただ、もう少し正しく言うのなら、
「ほぼ使わない」です。

これは、学校の教師が一人で全ての教科を教えているわけではないことからもわかります。
国語は国語の先生。化学は化学の先生が教えています。
学校で学ぶこと全てが必要なものであるなら、学校の先生は全ての教科を身に付けているはずです。人に教える立場となる人は、見本となる大人でなければいけません。
しかし、学校での授業は教科担任制がとられています。国語を教える先生は化学のことを知らなくても教えることが出来ています。その国語の教師は普段の生活では化学の知識を持っていなくても、不自由なく生活できているはずです。


勉強する内容そのものを使う場面はあまり無いとしても、勉強をすること自体には意味があると思います。
「学校の勉強をすることが役に立つのか?」という問いであれば、その答えは、「学校の勉強は、頭を使う生活に慣れるために役に立つ」と言えます。


以前のコラムで「お金と仕事と勉強」というテーマで記事を書いたことがあります。

”勉強”をすることで世の中に役に立つ価値を身に付けて、”仕事”をすることが出来るようになり、その価値の対価として”お金”を得ている。というお話でした。

勉強をすることで世の中の役に立つことを身に付けて、仕事が出来るようにするのですが、学校の勉強をしていなければ、その仕事の選択肢が狭まってしまいます。
仕事は”肉体労働””頭脳労働”と大きく分けることが出来ます。もちろん学校の勉強をしていなければ、頭脳労働を目指すことは難しくなってきます。

私は仕事柄、新たに仕事をする方や転職を目指している方にふれる機会が多くあります。その方々の多くは新たな仕事として”頭脳労働”を希望しています。これまで”肉体労働”を続けてきて限界や不満を感じてのことです。
しかし、これまで頭を使うことを避けてきた方にとって”頭脳労働”への転換は非常に困難です。資格を取得すれば。と考えている方も多いですが、一つや二つ取得したところでどうにもなりません。

「頭を使う生活に慣れているか」が子どものころに、勉強をすることで身に付いているかどうかがとても重要です。

解らないことがあれば、自分で調べて解決する力があるかどうかです。頭を使うことに慣れていない人は、解らないことがあるとすぐに諦めてしまいます。考えることを止めるだけでなく、相手の責任にして攻撃してしまうこともあります。

たしかに学校の勉強はほとんど使わないことが多いです。そして、使わない知識はどんどん忘れていってしまいます。しかし、勉強をするときに身に付いた好奇心と頭を使うことに慣れた性質は、忘れることは無く身に沁み込んでいます。


子どもの頃に、勉強をする意味を理解することはとても難しいと思います。
何年も先の自分の得になるという話を聞いたとしても、とても理解できないでしょう。

と思いつつも、私は何かの機会がある度に何度もこのような話を子供たちにしてきました。
しかし、理解しにくい内容だとは思っていたのですが、今の子どもたちはしっかり理解してくれているように感じます。(行動に移せているかどうかは別の話です(^-^; )

やはり若い人たちは全てにおいて優秀ですね。私が子供の頃にこのような話をされたところで何も響かなかったと思います(笑)

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