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「縁ができたな」って素敵な言葉。というお話【エッセイ】

先日、友人に誘われてシアターGロッソのヒーローショーを観に行った。昔で言うところの「東京ドームシティで僕と握手」ってやつ。

暴太郎戦隊ドンブラザーズショー第四弾
招く猫には何来たる?
Gロッソは大波乱で大団"縁"‼︎

今回は観に行ったのは、最終回を迎えたばかりの「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」の最終弾で、素顔の戦士公演と言われる変身前の役者さんが登場する贅沢なショーだ。

縦長の会場をフルに活かしたアクションやお話、スーツアクターさんと役者さんの気合の入った演技に、私も友人も会場も、大いに盛り上がった。
この日一番印象に残っているのはショーの最後、主人公役の樋口洸平さんが去り際に観客に向けて放った一言だ。

「これでお前たちとも縁ができたな」

このセリフは主人公である桃井タロウの口グセだ。
彼は幼少期から物語序盤に至るまで、人間関係に恵まれなかった。それ故にとにかく縁を大事にする性格で、少しでも関わりのできた相手には必ずこのセリフを投げかける。

「幸せの意味がわからない」と言っていた彼だが、ドンブラザーズの「オトモ達」と出会い様々な経験をしていき、最終的に幸せの意味を見つけることになる。

私はTV放送が始まった当初この口癖を放つ主人公に不気味さを感じていた。しかし、明らかになっていく境遇や、不器用ながらも仲間想いの彼が頑張る物語を観ていくうちに、このセリフと桃井タロウのことが大好きになった。

私自身の人生を振り返ると、「縁」というものを大事にしてこなかったように思う。
学生時代や、趣味で出会った人たちとの交流はほぼ絶ってしまっているし、SNSで遊びの誘いを受けても、その次の誘いを距離感を測りかねて私からすることはなかったり、そんな感じだ。

でも桃井タロウのように、相手にどう思われようと「これであなたとも縁ができたな」という気持ちで付き合っていたら、今まで出会った人との交友関係がもっと素晴らしいものになっていたかも知れない、と思うのだ。

そんなことを思わせてくれた本人からショーの最後に直接、「これでお前たちとも縁ができたな」と言われたのがとても大事な意味があるように思えた。

桃井タロウが最後に見つけた幸せの意味とは「仲間と一緒にいること」。私もまずは、あなたに言ってみることにする。

「これであなたと縁ができたな!」


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