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【プレビュー】vsアルビレックス新潟 保持vs強度バトルふたたび! おまたせいつかの好敵手(なかま)たち【FC町田ゼルビア2024年第17節 挑戦J1】

こんにちわこんばんわ、ひだりです。

レッズ戦勝利のメディア反響もいろいろ大きく、あれこれ騒がしく明けた1週間でしたが、またもうすぐに次、ゼルビアの多くのサポーターが待ち望んだ対戦がやってきます。

リーグでの歴史も、熱狂的サポーターの数も大きく上回る相手に恐縮ながら、町田にとって、すごく魅力的な好敵手の一角だと思っています。

町田に大きな貢献を果たしたコージと修介にも、ありがとうと、感謝を伝えたいですね。おまたせ、J1来たよ!

拍手で迎えたい。
アルビレックス新潟戦、プレビューです。よろしくお願いします。


アルビレックス新潟の現状

松橋力蔵監督体制3年目。
2022年のJ2優勝〜昨年2023年はJ2アルベル監督時代からの延長線上で続けてきたポゼッションパスサッカーを継続し、J1でも高評価を獲得してリーグ最終順位は10位。

選手流出もありながら、今季オフシーズンも意欲的な補強を実施していたので、昨年12月にはこんな話をしていました。

ただ、キャラ交換ゲームだけではなかなか簡単ではないのがサッカーで、、、5月は1勝1分4敗となかなか厳しい結果に。

https://www.football-lab.jp/niig/match より引用

とはいえ、横浜F・マリノスに勝ち、広島に引き分けているあたりに、新潟のサッカーのポテンシャルの高さも現れる。
わかりやすく「強度系」の相手を得手としていない気配なのは、町田にとって好材料です。

選手〜IN・OUT・選手一覧

https://www.footballchannel.jp/albirexniigata-transfer-2024/#google_vignette より引用
https://www.jleague.jp/club/niigata/player/ より引用

なお、直近3試合のスタメンが以下。

16節 福岡戦スタメン(Googleより)
15節 湘南戦スタメン(Googleより)
14節 横浜F・マリノス戦スタメン(Googleより)

以下に示す怪我人の影響もあり、おそらくスタメンは堀米悠斗が復帰し早川の位置と入れ替わる程度で、そこまで大きくは変わらないものと思われる。

現状の課題:怪我人の多発

新潟に関していましきりに語られているのは怪我人の多発。


リリース・報道から、前節までに怪我〜調整中となっている選手について調べた結果が以下。

なかには合計12人くらい怪我持ちという情報もありましたが10人くらいしか追えませんでした。。

太田修介も5/19(日)湘南戦直前時点の報道で別メニュー調整中だったようで、直近の福岡戦でもベンチ入りをしていない。
2週間ほど空いての今節なので、古巣ならびに首位対戦に合わせて復帰してくる可能性はあるが、状況は読めない。

基本フォーメーション:442(4231)

基本フォーメーションは442または4231。
(442と4231はほぼ同型。442の中盤ウィングが高めに張り、FWが縦関係になれば4231になる。442で前に厚みを取ろうとした型が4231にあたり、試合の流れの中で各ポジションの機能の仕方はほぼ同じになるため。)
なので、基本町田と形的には噛み合う。

相手守備者と守備者の間にショートパス・中距離パスを通し、相手の隙を縦方向に突く。
ボール保持者の脇にサポートが入り手前のコース、同時に、前列の選手がボールを受けに下がり、奥のコースを作る。

時に選手同士前後関係の入れ替えやダイレクトパスでの展開もかませながら、縦の移動と斜めの位置関係を2方向に作り、ボール保持者にビルドアップの出口を与えて前に運んでいく。

パスコースを消されたら、しっかり戻して組み立て直す。
ビルドアップのやり直しを丁寧にやれるチームで、結果として今季J1ポゼッション率1位。

https://www.jleague.jp/stats/j1/club/2024/ball_rate より引用

ただ、前線中盤の怪我人の影響も大きく、アタッキングサードまで運べてもそこから先を崩す部分がなかなかうまく行っていない。

守備:即時奪回

ネガトラ対応は基本的にボール中心に高め〜中盤プレスをかけて即時奪回。ポゼッション時の選手間の良い距離感を活かし、奪われたらすぐに人をかけてボールを取り返し、相手陣内でボールを握り倒すことで、相手に攻撃のターンを与えないことを最大の守備と考えるチーム。

実際にスタッツで見ても被攻撃回数(相手に攻撃される回数)がリーグ最小。

https://www.football-lab.jp/niig/preview より引用

一方で被チャンス構築率、被ゴール、被成功率はリーグでも下位に甘んじており、即時奪回できなかった場合の対応は未整備な部分が多い状況、要は「攻められると弱いタイプ」である。かわいいか。

チームスタイル

以下、チームスタイルデータ。

https://www.football-lab.jp/niig を引用

敵陣・自陣でボールをしっかりと握ってポゼッションして攻める。守ってはハイプレス、ハイブロックで相手ボールを即時奪還、カウンタープレスを発動する。

自陣でのセットディフェンスの色薄めな点は、ミドルプレス、ローブロックの数値の低さにも表れている。


魅力的なパスサッカーを展開するチームだからか、こちらの首位効果か、町田戦を前に新潟に関しては非常に多くの現状分析記事が公開されています。

新潟の戦い方について仔細はそれらをお読みいただくと良さそうです。

ゼルビアの戦い方

浦和戦の課題解決:町田424プレスを無効化するボランチ脇をサポートする動きへの対応

浦和がやった町田の424プレス回避対策は間違いなく参考にしてくる。具体的には、前目の選手がボランチ脇に降りて自陣ビルドアップを助ける動き。


町田の424プレスでは、相手最終ラインに対して同数プレスの圧をかけることで、外回りでのボール前進を相手に強いることもひとつのポイントになっている。

中盤前線から降りてきた相手選手が、町田の2ボランチ・2人CFで構成される四角形の中央でボールを受けることができると、相手は前にアタッカー、後ろにCB、左右にSBに対するリンクマンとなり、自陣での数的優位を作りやすい。
町田424は基本マンツーマン気味にはめこむやり方である分、このスペースへ寄せることは、そのままどこかのパスコースを開けることにつながりやすく、町田側としては非常に動きづらくなる。

浦和戦で浦和が前半に行った自陣ビルドアップのキモは、岩尾の脇にサポートが入り、サポートの引き付けを受けて岩尾も動き直す、という形で自陣での町田のハメコミを無力化した部分にあった。

町田側も後半から前線のプレスラインを少し下げる、それによって浦和のラインを上げさせることで、平河・ナサンホの槍でCBの裏狙いに切り替えるやり方で対応した。とはいえ、浦和GK・CBにある程度の自由を与えることにもなるため、中盤での対応は試合展開の通り、相当に、本当に非常に苦労した。形容詞ムダに積み重ねたくなるほどシビれる戦術戦だったと思う。


「CB以外全員MF」のようなサッカーができる新潟はそもそも縦移動で選手同士がローテートしながら前進する動きを標準的に備えているため、浦和のやった町田のハメコミ対策自体は割と容易に遂行してきそう。

中継地点としての鈴木孝司への警戒

なんなら、コージこそがまさに、両軍選手の入り乱れる中、空いたスペースをかぎ分けてうまく使う/まわりに使わせる能力に非常に長けた選手である。絶妙なタイミングでラインを降りて瞬間的なパスコースを作る動きはしてきそう。
コージがつぶれてウィング位置から谷口の突破、長倉が前線でのポストプレイ・裏抜け、間に小見が飛び込んでくる、といった攻め手はだいぶ想像できる。
中盤からの前進の中継地としてコージの動きもかなり警戒が必要。


こうした町田のプレス回避を精度高く行われてしまうと、ジリジリとした拮抗戦になる可能性があることは、まさに浦和戦の展開で示された通り。

リーグのトップオブトップ級である浦和のGK西川、CBショルツ&ホイブラーテンのレベルとは異なるものの、GK小島の足元、CBトーマス・デンの強さ&千葉の後方からの展開力もポゼッション力1位を取るレベルの強力さがある。
相手の出方をふまえて修正力が求められる。

状況に応じた守備対応

町田側の手はざっと考えると3つ

  • プレス継続:粘り強くハイ・ミドルプレスを繰り返す。町田1人のプレスで新潟の受け手1.5人を消し続けるアクションを連動して実行し続ける

  • 後衛の攻撃参加:チャンミンギュやイボ、あるいはサイドバックが、前線プレス隊の隙間(新潟からすると守備者の間の「門」)に機を見て飛び込んで埋める(ややリスク高)

  • ドン引きカウンター:ファーストプレスラインを下げ、自陣に引き込んでのカウンターを狙う

どれかではなく、状況見て、リスク管理も考慮した上で、どれも使っていく時間帯はあるのかなと思います。

冷静に、しかし常時プレッシャーをかけ続け、新潟最終ラインにも楽に仕事させない。ビルドアップのエラーを誘い最終ラインまたは中盤の取りどころで一気に奪って10秒以内でフィニッシュしたい。

まずゴールを隠す

福岡が新潟に対して行ったように、基本的にはゴールを隠しながらセカンドボールやこぼれ球の奪取、一気のカウンターが新潟に対する基本的な攻め手である。

新潟の攻め手的に遅攻でビルドアップを図るシーンは出てくるため、ネガトラ後の非保持局面では最終ラインからの声かけにあわせ、引く部分はしっかり引いて、ゴールを隠す部分を徹底したい。

引いて槍で突く

ゴール前をブロックしいて塞いだ際、崩すために新潟が前後左右と展開するごとに、凌げば鋭利なカウンターを刺せる。

町田ボールとなったら多少ラフでも良いので前に蹴り出し、平河、藤本、ナサンホ、エリキあたりの槍隊で一気に突きたい。
あるいは、序盤から3連槍で臨むのも、新潟最終ラインに対していつ刺されるかわからない怖さを与えることができるので良さそう。

守備対応におけるディテールの徹底

ボール保持者に対して雑な、体に無理のある塞ぎ方だと、パスに長けた新潟には間を通される。
ポジション・局面の位置に合わせてボール保持者に対して必ず正しい体の向きを作り、1.5mの寄せ、しっかりパスコースを切って詰めたい。

個々の局面のディティール、やるべきことをしっかりやれれば、ショートカウンターにもつなげられるし、スローインが取れればロングスローをかませて前進もできる。

新潟の狙い通りのパスを出させない、足に身体に当ててこぼれ球勝負に持ち込み、相手に奪われる恐怖感を植え付けパス前進を萎縮させ、エラーを誘うことで良い守備から良い攻撃のトリガーとしたい。

まとめ

ロスタイム劇的PK勝利となった浦和戦について、ゼルビアサポからは昨年のホーム清水戦になぞらえる声も多々ありました。
思い出してみますと、去年ホーム清水戦の次節に、なにがあったか。

アウェイ徳島戦でした。ビッグマッチ後のポゼッション型チームとの対戦という符合。

2位・鹿島は横浜F・マリノスとの国立決戦、3位・神戸はアウェイで浦和との対戦です。日程状況的にも、とても浮かれている場合ではない、絶対に勝ち切るしかない今回のホーム新潟戦です。

球際・守備対応・セカンドボールの奪い合い・ゴール前でのフィニッシュ、つま先1cm、頭の3mmレベルの瞬間のディティールで勝負が決まります。

浦和戦で得た大きな経験を反省と改善、自信につなげ、強い気持ちで勝ち切りたい。

今週末も楽しみましょう。共闘🔥

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