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子どもの自己肯定感に必要な「心の安全基地」

前回まで「子どもはなぜ勉強しないの?」というテーマでお伝えしてきました。

小学生の頃はそれなりには勉強していたのに、なぜ中学生や高校生になるとやらなくなってしまう子がいるのか?そんなお話でした。

もちろん、学校のせいや人のせいにするわけではありません。(すべては自己責任ですよね)

でも、単に怠(なま)けているとか、気合いが足りないとか(笑)めんどくさいんじゃない。できないには、できないなりの理由があるということです。

また、これは勉強が苦手な子だけでなく、得意な子も同じです。

自己肯定感を下げるキッカケはどこにでもあります。

こんな視点から考えると、ご家庭でできることが見えてきます。今回はそんなお話です。

●こころの安全基地

もう何年も前の話ですが、東京で脳科学者の茂木健一郎さんの講演会を聴いたとき、「心の安全基地」という話をしてくださいました。

こころの安全基地とは、心理学の本にも出てくるのですが、安心して時間を過ごせる場所、疲れを回復させる場所、傷ついた心を癒せる場所のこと。

小さい子、特に男の子が大好きな秘密基地をイメージしたことばです。

ここでは誰からも否定されません。誰からも傷つけられません。「そう思える」場所です。

こんな場所、つまりこころの安全基地を持っている人は、多少、外で何かあっても、ここで心を回復することができます。

そして、安心してがんばることができます。

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こころの安全基地には、いろいろな場所がなりえます。学校、仲のいい友だち、部活、保健室、塾…

でも、これらはこころの安全基地になれることもあれば、逆に、ストレスの原因になってしまうこともあります。

だから、家庭がこうなれたら、この状態に少しでも近づけたらいいですね!

これが親が子どもにしてあげられる最高のことではないでしょうか。

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でも、逆だったらどうでしょう?

学校で同級生と比べられて、自分で比べてしまって、しかも家でも「せめて○○高校くらい…」「いつまでテレビ見てんの」なんて言われたら心が休まる場所がありません。

心がボロ雑巾のようになってしまいます。

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タレントの関根勤さんがこんなお話をしていました。

お子さんが学校でいじめにあったことがあるそうです。残念なことに、芸能人の子どもはターゲットになりやすい。

そのとき、関根勤さんはとにかく家を楽しくしようと考えたそうです。

今日はどうやって笑わしてやろう。テレビに出演するとき以上に真剣に考えたそうです。

「外で何かあっても、家が楽しければ何とかなるでしょう」

こんなことをおっしゃっていました。すばらしいパパだなあと思いました。

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もちろん、関根勤さんレベルにはできないかもしれません。

でも、家族とたわいもない話ができたり、どんな状況にあっても否定されなかったり、落ち込んでいる様子でも、そっとしておいてもらえたり…こんなので十分だと思います。

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ぼくも、生徒さんの状況が良くないときは、一緒に勉強する時間をとにかく楽しくしようと思ってます。

わからないことがあったら教えてもらえる。同じことを何度聞いても怒られないし、バカにされない。宿題を一緒に片づけてくれる。やる気が出ないときはおしゃべりをしてくれる。

とにかくこの時間はちょっと元気になる、安心するみたいな。

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今回はこころの安全基地というお話でした。

外の環境は変えられないこともあります。でも、自分の家なら自分で変えることができます。

最後まで読んでくださってありがとうございました。それでは次回もお楽しみに^^

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