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男惚れするゲスな男たち㊴ vol.491

俺がこの歳まで積み上げた人生や読書感から来る、格好いい人間像について語ってみたい。

これまた漫画ネタ。

 殺し屋  1 

俺と如水のイチオシの漫画である。

グロテスクで、残忍で、完全にイッちゃってるキャラが多数登場する。

歌舞伎町を舞台に、殺しとエロとナンセンスが渾然一体となって、カオスをつかさどる。

そんな物語である。

イッちゃってるキャラ。

その中でも最高にイッちゃってる男が『垣原』。

そして、メインの登場人物は『おっさん』と『イチ』

空手の手練れとして究極の技に習熟しているイチ。

靴の踵に鋭利な刃物をかざし、自らの足と踵を縦横無尽に操作して、目の前の敵を切り刻んで膾状態にしてしまう。

イチの必殺技は、空手技の踵落とし。

目の前の人間をあっという間に意思を持たぬ物体と化してしまう。

そのイチは、いじめられっ子の妄想に取り憑かれ、おっさんの誘導によって次々と彼の中での『いじめっ子』に制裁を加えていく。

しかも切れ味鋭い残忍な方法で。

このイチの全てを握っているのが、おっさん。

おっさんとは言え、30代というから驚きだ。

天下の繁華街、天下のヤクザの街・新宿で己の身のおける場所は、そう多くはない。

一度でも何かでしくじれば、忽ちにして淘汰されてしまう。

だから、捲土重来を期す男たちは、自分の顔を作り変えてでも、ここで生きようとする。

作品の中では、おっさんの素性は語られない。

ただ、新宿という街からヤクザを一掃するがために、あるいはそれに乗じて、我が無聊を慰めるためにか、おっさんは、ある遠大な構想を思い描く。

ヤクザ同士の抗争を生み出し、一気に漁夫の利をせしめようと画策していたのである。

そして、そのおっさんの最大の切り札が、イチである。

おっさんまず手始めに、安生組と船鬼組の諍いを現出し
ていく。

安生組の組長をイチにより抹殺させ、その下手人を船鬼組の鈴木の仕業に仕組む。

この安生組のイカれたナンバー2が『垣原』である。

垣原は下手人と思しき鈴木をリンチにかけ、鈴木の皮膚を挟んで宙吊りにし、ナイフで切り刻んだだけでなく、沸騰した油で洗礼を浴びせたのである。

この手引きをしたのが先ほどのおっさんである。

おっさんのガセに踊らされた垣原。

怒り狂った垣原は安生の身柄を巡って、イチ、おっさんと対峙することになる。

ということで、これから数度にわたり、垣原を軸とした『殺し屋 1 』における、特異な殺しやいたぶりの情景を披露していくこととする。(終)

まずは1巻から読んでみてください。

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