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江原 101企画『お茶の間トーク01「地方で生活する」遊学生×江原 101

お茶の間トークwith遊学生、江原101住民

今年まで演劇と無縁だった私が、初めて経験する豊岡演劇祭。初日の今日は、遊学生のトークイベントに参加しました。テーマは、「地方で生活する」。豊岡演劇祭が始まった時から、豊岡で公演を行っている遊学生という東京の大学生で構成された団体。ゆったりとした自然・雰囲気に囲まれている豊岡。今回のトークイベントにぴったりな話題です。

『今からお茶の間トークを始めまーす』という掛け声から、このイベントが始まりました。床も含めた好きな場所に腰掛け、出店で買ったお菓子をつまみながら、ゆったりした居心地の良い時間が始まりました。遊学生の方4人が特設のベンチに、司会の方がその隣の椅子に座って話を始めています。最初の話題は、地方で公演をすることの理由でした。遊学生の答えは、自分の常識について考えることができるから。普段生活を送っているコミュニティーの中だけで生きていると、コミュニティー内だけで通じるようなコミュニケーションをとることが増える。あえて何も関係がない場所に飛び込むことで、普段触れることのない考え・常識・風習に触れることができる。地方で暮らしている私にとっては、何気もない空間に映っている。一方で普段、都会で暮らしている人にとっては、地方が別世界に映っていることが面白いと感じた。

地域での広報=口コミ
話題が自然と次に移った。地方で演劇を見てもらうための広報方法についてだ。現代社会を生きていると、広報=SNS・ホームページを思い浮かべてしまった。もとの人口が多い東京などでは、演劇の広報として効果的に用いられているらしい。今回のテーマである地方では、圧倒的口コミ。人が人を呼んでくる。遊学生も、参加者も、大きくうなずいていた。地方で人を集める活動を行ったことがある人には共通の認識なのかもしれない。チラシを配るよりも、バイト先の知り合いを通して情報を伝える方が観客が増える。観劇をしたことがなくても、知っている人が関わっているからという理由で足を運んでくれる人がいる。暖かいコミュニティーで埋め尽くされているのだろう。


終盤で、会場全体が盛り上がった話題がありました。それはなんと寺。遊学生は、お寺でのパフォーマンスを開催したことがあります。その関連でお寺の話題に移りました。お寺が開場として選ばれた理由は、宿泊先の確保という非常に現実的な内容でした。お寺が舞台のとき、効果的だった集客方法は、やはり口コミ。檀家さんのお家を1軒1軒訪ねて公演情報を伝えたと話していました。でも、「演劇」って何?という、観劇経験の無い人には、演劇・公演という単語では上手く通じなかったみたいです。お寺で発表会を行うという表現に変えることでスムーズに話が進んだと聞いたとき、初歩的な場所に工夫が必要なことを思い起こされました。参加者の方で、お寺にアポなしで宿泊した方、遊学生とお寺をコーディネートした方もいて、全員がトークしているように感じました。アットホームな雰囲気で、居心地が良かったです。

お茶の間トーク後の交流会
約1時間でイベントとしてのお茶の間トークは終わりました。しかし、ほとんどの人がそのまま会場に残って交流を続けていました。初めましての挨拶・トークイベントの話題・豊岡演劇祭の話・趣味といった、非常に多様な会話が繰り広げられていました。1つのイベントに参加し、共通の興味を持つ知り合いが増える。とても素敵な空間だと思います。

HIBOCO
かぐや姫

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