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感謝胸に新校舎で船出 石巻好文館高校 白亜の殿堂「勉強集中できる」

 老朽化に伴う全面的な大規模改築工事(校舎新築)が進められてきた石巻好文館高校(猪股成彦校長・生徒576人)=石巻市貞山=の新校舎が完成し、夏休み明けの23日から供用開始した。生徒たちは仮設校舎から上履きなどを持ち出し、新校舎に登校。「とてもきれい。一層勉強に励めそう」と新たな環境での学校生活に胸を膨らませていた。

 旧校舎は前身の石巻女子高時代に建設され、東校舎は昭和42年、西校舎は同43年にそれぞれ落成。平成18年の共学化に伴い「石巻好文館」と名称を改めた後も校舎は継続して使用してきた。

好文館新校舎 (65)

階段は吹き抜けで白を基調とした明るい雰囲気も特徴

 耐震補強や東日本大震災の浸水被害に対する復旧工事など随時改修してきたが、建築から約半世紀が経って老朽化も著しく、生徒、職員の安全と学習環境の改善で県は校舎新築を決定。平成28年度から事業着手し、令和元年10月までに旧校舎を解体。そこに新校舎を建て今月上旬に完成した。

 新校舎は鉄筋コンクリート造一部4階建てで、延べ床面積約6648平方メートル。総事業費40億円。普通教室には空調設備を完備し、無線LANやプロジェクター付き電子黒板も導入。昇降口から続く中央階段は大きな吹き抜けとなり、爽やかな白を基調とした明るい雰囲気が特徴だ。1階中央部には講義などができる大きなホールを設け、電気設備は浸水にも対応できるように2階に置いた。

好文館新校舎 (37)

旧校舎跡地に建設された新校舎

 この日は夏休み明けの始業式。登校した生徒たちはこれまで学校生活を送ってきたプレハブ仮設校舎から上履きなどを持ち出し、新しい校舎に足を踏み入れた。

 阿部泰成さん(3年)は「内装がとてもきれいで階段の吹き抜けが良い。仮校舎と比べると防音もしっかりしていて、勉強に集中できそう」と期待。佐藤なおさん(同)も「新校舎ができ上がっていくのを仮設校舎から見てきた。卒業まで約半年だけれど、まるで大学のような、きれいな校舎で過ごせるのはうれしい」と喜んだ。

 コロナ禍で始業式は校内放送で行われ、猪股校長は「校舎が新しくなるとモチベーションが高まり、成績が上がるという話も聞く。新しい環境でしっかりと勉学に励んでもらえれば何より」と話していた。仮設校舎は年度内に解体し、跡地にはテニスコートとグラウンドを整備する。【山口紘史】


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