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大型連休はステイホーム 「おうちピクニック」「近所散歩で健康維持」

 緊急事態宣言が出される中、今年の黄金週間は多くの人が自宅で過ごした。新型コロナウイルスの感染拡大防止に対する思いがにじみ出た結果だが、先の見えない不安もつきまとっていた。【外処健一】

 今年の連休は外出自粛を広げる「ステイホーム週間」となり、例年とは異なる風景が広がった。長い休みをどう過ごすか。ストレスをためないようにアイデアを出し、それぞれに〝おうち時間〟を工夫したほか、運動不足の解消で近隣を散歩した人も多かった。

 石巻市あけぼの北の斉野浩一さん(53)は近所の田園を散歩。「すぐそばの風景がとても美しかった。感染防止を前提に適度な運動は体力、免疫力も付くのでとても良い。野花や昆虫、ツバメなど普段は気付かないことにも目を向けることができた」と自然の良さを再発見した。

地域の声「おうちでオバQ」

自宅でピクニック気分を楽しんだ

 東松島市赤井の上野恵美さん(39)は、気分を変えて庭で昼食を取るなど工夫。「たくさんの花を買ってきて家の中に飾り、少しでも気持ちが明るくなるようにした。運動不足を防ぐため、近くの小さい山に行き、緑を眺めながらおいしい空気をたくさん吸った。家の中では息子と新しい遊びを考え、一緒に工作も楽しんだ」と環境を変えて新しいスタイルに挑戦した。

 マスクを手作りしたほか、余り布で子どもの人形の服も縫った同市大曲の佐々木里絵さん(44)は「お弁当を作って庭にテントを張り、家族でピクニックをしたほか、バーベキューも行った。いつもは時間をかけて出掛けていたが、庭を有効に使うことでアウトドア気分に浸れた」と話していた。

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庭でバーベキューを体験し、アウトドア気分を満喫

 若者の間では外出自粛に伴ってオンライン飲み会が広がり、石巻市水明南の佐藤優花さん(25)は、大学の同級生や本来石巻に帰省するはずだった友人と画面上で会話を弾ませた。「外で会うことはできないが、顔を見ながら話すのは安心感がある。でも次に会えるのはいつになるか。直接会って話したい気持ちは強い」と語り、今できる形での交流にとどめていた。

 同市蛇田の土谷由美子さん(58)も自宅でできることに専念。「まずは庭の除草とプランターへの植栽、それからマスクの作成と床のワックス清掃、疲れたら読書。あとは台所と倉庫内の断捨離ができて気分もすっきり」と日程を決めてコツコツ取り組み、4日間の連休を充実させた。

 今年は外出自粛の中でそれぞれに工夫を凝らし、濃密な〝おうち時間〟を過ごした人が多かった。新たな発見や家族と何気なく過ごすことで一体感を得た人もおり、自粛解除後のライフスタイルにも変化が出てきそうだ。


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