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石巻地方最多更新10人感染 開北小2人、石巻高は累計18人 亀山市長「拡大止める重要局面」

 新型コロナウイルスの猛威は石巻地方でも広がり、23日は石巻市8人、東松島市2人の計10人が感染した。1日あたりの感染者数は過去最多を更新。石巻市教委は、市内男女各1人ずつは開北小学校の児童と発表した。またクラスター(感染者集団)が発生した石巻高校の感染者は3人増えて計18人となった。【山口紘史】

 県や石巻市教委などによると開北小の児童2人は、すでに感染が確認されていた患者の濃厚接触者。いずれも22日に陽性が判明し、同校は同日午後に全児童を一斉下校させた。臨時休校期間の設定など今後の対応は23日正午時点で未定。市教委は石巻保健所と疫学的調査を踏まえた協議をしており、対応は市教委のホームページなどで随時伝えていく。

 石巻高では、いずれも石巻市内の男子2人、女子1人の感染が新たに分かり、陽性者累計は18人となった。県は同校の1―2年生のみ臨時休校期間を31日まで延長。3年生は濃厚接触者がいないため、25日から授業を再開する見込み。

 石巻地方のその他の新規感染者は、石巻市の40代男性会社員、40代女性自営業、60代男性会社員、東松島市の50代男性団体職員、50代女性パート。このうち石巻市の60代男性のみ感染経路不明で、残りは学生を含めてすでに陽性が判明している患者の接触者という。

 石巻市での感染者が急増していることを受け、亀山紘市長は22日に市民に向けた緊急メッセージを発表。「1日の感染者数が過去最多となるなど極めて憂慮する事態。今こそ感染拡大を止めることができるか否かの重要局面であり、不要不急の外出自粛、マスク着用や手洗いなど最大限の感染防止対策の徹底をお願いしたい」と訴えた。

 石巻市の陽性者累計は133人、東松島市は27人。県内では新たに51人の感染が確認され、累計は3192人となった。

 県によると22日夜時点で県内の医療機関に入院している患者は137人、重症者は9人。病床(225床)占有率は60.9%となっている。


ワクチン接種へ推進室設置 東松島市 医師会と連携
65歳以上は3月下旬に

 東松島市は22日、政府の新型コロナウイルスワクチン接種開始に備え、事務調整や桃生郡医師会(石垣英彦会長)との連携を図る推進室を本庁舎西側仮設庁舎に設置した。2月下旬に医療従事者、3月下旬には65歳以上を対象としたワクチン接種が始まる見通し。推進室は医師会との日程調整や、接種会場の確保、市民への周知に向け対応していく。【横井康彦】

ワクチン接種室設置

仮設庁舎に推進室の看板を設置した

 この日は、渥美巖市長が推進室を担当する片倉義和室長(健康推進課長)以下市職員11人に辞令を交付し、「感染拡大防止にはワクチンが必要。約4万人の市民の健康と命を守るため、命令系統を一本化し、万全の体制を整える」と述べた。来賓の石垣会長は「速やかに安全に接種することが重要。桃生郡医師会としても全員全力であたる」と語った。

 その後、渥美市長と石垣会長らが仮設庁舎入り口に「新型コロナウイルスワクチン接種推進室」と書かれた看板を設置した。

 片倉室長は「市内での65歳以上は約1万2千人。市内5つの市民センターを活用した集団接種を想定しており、ワクチンの供給があった際には、スムーズに対応できるよう備える」と語っていた。


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