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昭和の古民家で食す「そば」| 喜八櫓きた道( 石巻市北境 )

 トヤケ森山向かいの石巻市北境字久保にある隠れ家的そば屋「喜八櫓きた道(きはちろきたみち)」。古民家を改装した店内は、古き良き「昭和」を感じさせる落ち着いた雰囲気が漂う。こうこうと灯る温かな囲炉裏、伝統的な趣きをかもす柱と梁。木の温もりを感じながら食す「そば」は格別の味わいがある。

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古民家を改修して店舗にした。山沿いにたたずむ隠れ家的な店

こだわりの「雪室そば」

 同店で提供する「雪室そば」(税込935円)は、福島県山都町から取り寄せたそば粉を使用したこだわりの逸品。細切りのためのどごしも良く、「十割」そばだけに消化も良い。

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一番人気の「そばミニ天丼」。女性にも人気

 一番人気のメニューは「そばミニ天丼」(税込1650円)。県の地産地消キャンペーンスペシャル部門で優秀賞を入った品で、雪室そばと、県内産新鮮野菜をサクッと揚げた天丼のセット。上質な天ぷら油で揚げており、胸焼けせず、胃ももたれにくい。旬によって内容は変わり、収穫時期が重なればサツマイモやタマネギなどは自家製を提供している。

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どこか懐かしさを感じる店内

 かつて中心市街地で料理店を営んでいた店主の小野寺光雄さんは、震災の津波で店舗が全壊した。北境の古民家を買い取ったのは平成23年4月。大工が作業をしやすいように荒れた屋内や庭を自らの手で清掃し、駐車場も整備。約1年後の24年5月に念願のオープンにこぎつけた。

 「震災後は各家庭の経済状況が厳しくなっている。そんな中でもお客さんが食べに来てくれるだけで感謝。良いものをできるだけ安く提供しているので、一度足を運んでほしい」と話していた。

お店情報

喜八櫓きた道(きはちろきたみち)

▽住所=石巻市北境字久保68
▽電話=0225-24-986
▽営業時間=午前11時半~午後2時(そばがなくなり次第終了)、午後5時~8時。夜の部のメニューは、昼の部より100円増し。毎週月曜日定休(祝日は翌平日休み)


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