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教員の負担軽減へ一助 石巻市教委・任用職員 消毒など一部業務担う

 石巻市教育委員会が新型コロナウイルスの影響で業務が増加している小中学校教員の負担軽減に向け、任用職員として配置する学習指導員とスクールサポートスタッフの勤務が今月から一部学校で始まった。校内消毒や配布物の印刷、補習補助などでそれぞれ教職員を下支え。現場からは「感染対策でやるべきことは無限にあり、少しでも軽減できるのはありがたい」との声が聞かれた。【近江  瞬】

 新たに配置されたのは提出物の採点や授業準備などの補助を行う学習指導員、消毒作業や印刷を担うスクールサポートスタッフ。小中学校で要望のあった校数分で、学習指導員が24小学校、6中学校の計30人、サポートスタッフは19小学校、4中学校の計23人の確保に向けている。

 当初は2学期が始まる20日から希望全校に配置する考えだったが、学習指導員の人数が満たされず、市教委は募集を継続したまま採用が決まった学習指導員2人、サポートスタッフ12人を今月からいずれも小学校で優先的に起用した。

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消毒作業などで教職員を支えている(貞山小)

 このうち貞山小(小澤晃校長・児童183人)でも1日からサポートスタッフとして鈴木尭也さん(22)が勤務。児童の登校後に階段の手すりなどを消毒し、その後、保護者や児童に配る印刷物の複写に取り組んだ。鈴木さんは「改めて先生方の大変さを感じている。少しでも役に立てばうれしい」と話していた。

 春先の臨時休校の影響で同校も学校再開後は消毒作業のほか、授業時間の確保に向けたカリキュラムの変更や準備、さらに対策会議など例年にない業務が発生している。教職員は「児童の安心安全に向けた取り組みを進めるために時間を割ける」と〝助っ人〟を歓迎する。

 サポートスタッフは人員確保のめどが付いたため、市教委は今月中にも希望する全校に配置する考え。依然として不足している学習指導員は、根強く募集を続けていく。

 指導員とサポートスタッフを希望するも未配置の小学校長は「他校で先行して始まっていることを全く知らされていなかった。コロナ禍で業務が増えており、養護教諭と担任の負担が特に大きい。1日も早く配置してほしい」と求めていた。


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