見出し画像

つないでつかんだ全国切符 日本製紙 3年ぶり5度目 「石巻市」代表で都市対抗へ

 日本製紙石巻硬式野球部は、14日に福島市であった第91回都市対抗野球第二次予選東北大会で、JR東日本東北(仙台市)との第2代表決定戦に5―2で勝ち、3年ぶり5度目の全国大会出場を決めた。試合は六回裏に単打をつないで逆転すると、以降はベテランと若手の継投で安打も許さなかった。チームは即日、工場に戻って勝利を報告。11月22日に東京ドームで開幕する本大会に照準を合わせた。【熊谷利勝】

 投手は7年目の塚本が先発。立ち上がりは良かったが、三回、守備の乱れから走者を背負うと、三塁打で2点を先制された。塚本は四―六回を無安打に抑え、逆転を待った。

note用決勝打を放った小野

決勝打を放った小野

 すると味方打線は1―2の六回、1死一、二塁から6番中嶋の中前打で同点。続く小野の右前打で二塁走者の篠川が頭から本塁に滑り込み、逆転に成功した。さらに2死満塁から1番西藤の中前打で差を広げた。

 七、八回は10年目の齊藤が継投し、いずれも三者凡退に仕留めた。最終回は2年目の宮内が登板。勝利が決まった瞬間、ベンチから一斉に選手が飛び出し、マウンドの投手を囲んで喜びを爆発させた。

日本製紙勝利

マウンドに集まり喜びを爆発させた日本製紙石巻

 閉会後に前田直樹監督らが胴上げされ、安永敦美工場長も宙を舞った。前田監督は六回の集中打に「振りが大きかったので、コンパクトにつないでいこうと指示した。序盤に失点しても中盤でひっくり返せる打力がついてきた」と選手をほめた。

 被安打2、自責点ゼロでマウンドを託した塚本峻大投手は「味方が打ってくれると信じていた。投手も頼もしい先輩と若手」と仲間に感謝。決勝打を放った小野悠介選手は「変化球で来ると思って積極的に振った。つなぐことだけ考えた」と振り返った。

note用胴上げで宙を舞う篠川主将

胴上げで宙を舞う篠川主将

 石巻市代表として臨む都市対抗は、平成25年の8強が最高。篠川拓也主将は「活躍することで石巻が元気になれるようにしたい」と話した。

ワンチームで応援 後援会・青木会頭

 日本製紙石巻硬式野球部の5度目の都市対抗野球大会出場が決まった14日、地元の企業・団体でつくる後援会の青木八州会長(石巻商工会議所会頭)は「おめでとうございます。コロナ禍の今、新たらしい応援スタイルで、石巻市民がワンチームとなって応援していきます」とのコメントを出した。

 青木会長は都市対抗を通じた石巻の名のPRと、優勝旗の黒獅子旗を持ち帰ることを期待。事務局は壮行会の開催可否を含め、応援方法を検討していく。

本大会でも粘り強く 室内練習場で祝勝会

 3年ぶりの都市対抗野球大会(本大会)への出場を決めた日本製紙石巻硬式野球部の祝勝会が14日、石巻市南光町の同部室内練習場で開かれた。【山口紘史】

日本製紙石巻 選手ねぎらう祝勝会

ビールかけは見送り、テーブルで懇談

 日本製紙石巻工場が開いた祝勝会には選手や関係者ら計約100人が出席。安永敦美工場長は「無観客試合のため、社員は現地での応援はできなかったが、みんな試合速報を見ながら応援した。1カ月で準備を整え、東京ドームでも活躍してほしい」と激励した。

 前田直樹監督は「本大会出場を決め、皆さんに恩を返すことができた」とあいさつ。新型コロナウイルス感染拡大防止で祝いのビールかけは見送り、テーブルごとに分かれて懇談。選手をねぎらった。


現在、石巻Days(石巻日日新聞)では掲載記事を原則無料で公開しています。正確な情報が、新型コロナウイルス感染拡大への対応に役立ち、地域の皆さんが少しでも早く、日常生活を取り戻していくことを願っております。



最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。皆様から頂くサポートは、さらなる有益なコンテンツの作成に役立たせていきます。引き続き、石巻日日新聞社のコンテンツをお楽しみください。