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復興に尽力 感謝の辞令 石巻市 派遣元に戻る応援職員に

 東日本大震災の応援で石巻市役所などに勤め、新年度から派遣元の自治体に戻る職員への辞令交付式が26日にあり、亀山紘市長が復興への尽力に最大限の感謝の言葉を贈った。【熊谷利勝】

 辞令交付式は市役所で行われた。新型コロナウイルス対策で時間を短縮し、一人一人の名前が読み上げられた上で、代表者が辞令書を受け取った。亀山市長はコロナ禍で十分なもてなしができなかったことを詫び、「慣れない言葉と土地で業務遂行していただいた。おかげをもって復興は総仕上げの段階に来た」と感謝し、派遣職員と派遣元の自治体の発展を願った。

石巻市を去る派遣職員辞令交付 (6)

全国からの応援に感謝を述べた亀山市長

 平成29年度から4年間、仮説住宅管理や生活再建支援に携わった東京都中央区職員の渋谷昌孝さん(35)は「市民のためになっていればうれしい。自分としてはこちらでの人脈が財産になっており、離れても関わり続けたい」と話し、30年度から新市街地の町内会立ち上げに関わった広島市職員の中薮充さん(29)は「市民だけでなく派遣同士のつながりもでき、他の自治体のことを知れて刺激となった。ホヤを食べられるようになり、おいしいものばかりで10キロ太った」と一回り成長して戻った。

 今年3月1日時点で市に派遣された職員は50自治体の114人で、このうち77人が年度末で終了。震災から10年を過ぎた新年度は25団体50人と半分以下になる。26日は復興庁が採用し、市に派遣されていた7人の退職辞令と、石巻地方広域水道企業団から派遣元に戻る3人への辞令も交付された。


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