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塾通わず東大に現役合格

石巻高で7年ぶり 稲井中出身の水野漣さん

 石巻高校(須田一憲校長・生徒601人)の本年度卒業生、水野漣さん(18)=稲井中学校出身=が東京大学の理科二類に現役で合格した。同校からの東大現役合格は平成29年の入試以来7年ぶり。普段の学習の積み重ねが実を結び、学習塾などに通うことなく試験を通過した。

 東大を進路に選んだのは3年の夏ごろ。同大学では、おおよそが1―2年時を教養学部で学び、その成績と本人の希望で3―4年時の学部が決まる。宇宙工学や理論物理学、薬学など複数の学問に関心があり「学びの選択肢の多い大学へ進学したかった」と話す。

学習の積み重ねが結実

 勉強のコツは、解法が定着するよう同じ参考書を繰り返し解くこと。学習塾へ行かずに済むよう分からない点は教師に質問し、定期考査や授業中の小テストは復習に活用した。「すぐに結果につながらなくとも、日々の学習を続けることが大事」と語っていた。

東大に現役合格した水野さん

 「数学の試験でだいぶ失敗したため合格できたことに驚いている」と水野さん。3年に進級してからは、休日を10時間以上勉強に費やした。「勉強すればするほど選択肢は広がるはず。将来の選択肢が減るのが怖く、その思いが勉強への意欲につながっていた」と受験期を振り返る。絵を描いて息抜きをしていたという。

 15日には、水野さんを含め8人の卒業生が1―2年生425人を対象に大学合格や就職についての発表を行った。この中で水野さんは「勉強は、選択肢を広げるための道具と思って頑張ってほしい」と後輩に向けてエールを送った。

 須田校長は「本人が頑張った結果だが、創立100周年の年に東大現役合格者は出たことが喜ばしい。後輩たちも続いてほしい」と期待を込めていた。
【泉野帆薫】

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