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縁起招く黄金色の実 キツネ顔の「ツノナス」 ソーシオ農園・石巻で栽培
黄金色の実がキツネの顔に似ていることから「フォックスフェイス」の愛称を持つナス属の「ツノナス」。南米原産で生け花や観賞用として知られ、国内では千葉県館山市が一大産地。この栽培を石巻市で成功させた農業法人(株)ソーシオ農園(阿部栄三郎社長)=同市北境=は今年から収穫量を増やしており、12月11―12日には道の駅上品の郷で大販売会を催す。黄金色は縁起が良いとされ、ツノナスは正月飾りとしても楽しまれている。
ツノナスの茎は2メートルを超え、1株から3本の枝が伸びる。そこに長さ7㌢前後の黄金色の実を付ける。収穫後は水を必要とせず飾りとして楽しみ、実は長く持つ。クリスマスや正月など祝い事で引き合いが多く、生け花としても映える。
館山市では60年以上前から盛んに栽培されおり、宮城は趣味程度で育てている人はいるが、出荷には至っていない。そもそも阿部社長(70)も趣味で取り組み、昨年、ソーシオ農園として試験栽培したところ、100本程度の収量が見込めた。
露地栽培で実を付けるツノナス
美しく実を付けるには土壌改良と水やりがコツ。台風などの風対策も欠かせない。今年は管理農地の約500平方メートルで露地栽培したところ、約1千本の収穫めどが付いた。
現在は直売と上品の郷、20日にオープンしたデ・リーフデ北上=石巻市北上町=の直売所で扱っており、価格は600円-3500円。パプリカのような色と触感だが、食べることはできない。珍しい植物であり、目と鼻を書き込めばキツネにも見えるユニークさから売れ行きは好調だ。
阿部社長(手前)らが枝をそろえる
ツノナスは茎の下部に付く実は黄金色、上部は緑色。一般的に流通しているのは黄金色だが、ソーシオでは珍しい緑色も出荷している。阿部社長は「縁起の良い植物であり、家に飾って来年も健康第一と好景気を呼び込んでほしい」と語っていた。
なおソーシオでは12月11-12日に上品の郷で「フォックスフェイス大販売会」を初開催する。植物の知名度を高めるためのイベントであり、約300本を販売する。時間は午前10時-午後3時。なお直売の問合せはソーシオ農園(0225-98-6847)=石巻市北境字根廻31=、営業は月曜―土曜日。
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