マガジンのカバー画像

石巻日日新聞

1,665
石巻市・東松島市・女川町の話題を掲載している夕刊紙「石巻日日新聞」のnote版マガジンです。とっておきの地域情報と過去記事などのアーカイブ。無料と有料記事があります。ぜひぜひフォ… もっと読む
運営しているクリエイター

#女川町

「守るべきはまず自分の命」 小海途玖実さん

津波で親友2人が犠牲  女川中学校の音楽教師、小海途玖実さんは女川町出身。発災当時は浦宿浜にあった女川第一小学校(現在は閉校)の5年生だった。家族は無事だったが、同級生2人を津波で亡くした。「教え子たちにつらい思いはさせたくない」。震災を知らない世代に出来事を伝え、命の尊さを訴える。  13年前、図書委員会活動で友人と図書室にいた時、激しい揺れに襲われた。本棚が次々と倒れ、教員がすぐ校庭に避難するよう児童に指示した。「恐怖に手が震え、なかなか外靴が履けなかったことを覚えて

1700人晴れやかに 石巻地方で成人式

「力強く、優しく、たくましく」  石巻地方で7日、二十歳を祝う「成人式」が開かれた。東日本大震災発災時に小学1年生だった世代で、対象者数は1682人(男869人、女813人)。市町別では石巻市1214人、東松島市399人、女川町69人。スーツや華やかな振り袖で着飾った若者たちは大人の自覚を胸に、夢や目標に向かって進む決意を新たにした。【山口紘史】  石巻市は5日に行った桃生を除く、6地区で成人式を開いた。このうち石巻地区はマルホンまきあーとテラスで実施。コロナ禍の昨年まで

〔19日締切〕あなたが選ぶ10大ニュース2023

いろいろあった卯年の出来事 記者が飛び上がった!?厳選20項目  12月に入り、令和5年も残りわずか。石巻日日新聞ではこの時期、その年に掲載されたニュースを選び、読者の投票で石巻地方の「10大ニュース」を決定しています。コロナ禍が落ち着いた今年はイベントや観光での集客が制限なくできるようになりましたが、出歩けば財布も暑さも厳しい年になり、厳しい動物がらみの招かざる客の話題もありました。そうした中で震災後のまちづくりは一つの節目を迎え、スポーツ界では若者の飛躍を期待させました

おながわ秋の収獲祭 サンマ炭火焼き8千匹

旬の味求め1万5千人  旧秋刀魚(サンマ)収獲祭にあたる女川町の一大行事「おながわ秋の収獲祭2023」が29日、女川町海岸広場を会場に開かれた。近年不良が続いていた町の主力魚種であるサンマ。今年は漁場の南下などに伴い一定の水揚げが得られており、昨年より4千匹多い計1万匹を用意。町内外から旬の味覚を求めて約1万5千人が来場し、にぎわいを見せていた。  この日提供されたサンマは、先週金曜日に岩手県宮古沖で漁獲されたもの。不漁に伴い昨年から祭りの名称を変更し、サンマだけでなくギ

施設でゆったり服選び フジヤ・初の移動販売 デイサービス「おながわ」企画

 衣料品や日用品を扱う(有)フジヤ(伊勢慎太朗社長)=本社・石巻市あゆみ野=は、女川町浦宿浜のデイサービスセンターおながわ(齋藤俊園長)で初の移動販売を行った。不織布マスクなどの日用品からしゃれたファッションアイテムまで約400点を搬入。同センターの利用者と併設する特別養護老人ホームの長期入居者のほか、地域住民も訪れ、会話に花を咲かせながら商品選びを楽しんだ。 利用者や近隣住民来場 施設の利用者からは以前から「買い物を楽しみたい」「出掛けたいけど足がない」と声が寄せられてい

お待たせ!秋の味覚到着 サンマ53トン女川に水揚げ 店頭販売や産地直送へ

 今年初のサンマの水揚げが27日、女川魚市場で行われた。昨年とほぼ同時期であり、海況変化でサンマ船入港は以前より1カ月近く遅くなっている。石巻市に船籍を置く「第3鹿島丸」(199トン)が北海道沖で漁獲した約53トンを水揚げ。待ちに待ったサンマに市場は活気付いた。  漁船は午前6時に入港し、船倉に網を入れてサンマをすくい上げ、コンテナに移し替えて市場に並べた。鹿島丸は北海道の東沖約1,000キロの公海上で24―25日に漁獲。魚体は100グラム前後とやや小ぶりだが、脂の乗りは良

トラヴィス現役引退へ 若山さんと最後の講演 女川小 盲導犬授業

 「盲導犬とふれ合おう」と題した特別授業が20日、女川小学校(熊谷雅幸校長)の3年生39人を対象に行われた。石巻市市民公益活動団体「一歩を楽しむ会」代表で視覚障害者の若山崇さん(54)=同市桃生町寺崎=が、パートナーの盲導犬トラヴィス(9)と共に同校を訪れ、盲導犬の役割や視覚障害者との関わり方を説明した。トラヴィスは年齢に伴い11月で盲導犬を引退するため、若山さんと共に講演の舞台に立つのはこの日が最後となる見通し。  国内では3月末現在で836頭の盲導犬が活躍しており、県内

【第62回石日旗少年野球】 決勝は広渕対石巻BBC

 「第62回石日旗争奪少年野球大会」(石巻日日新聞社主催)は18日、矢本運動公園で準決勝2試合を行った。広渕クラブ―前谷地小笠松クラブ、石巻ベースボールクラブ―赤井ビクトリーが対戦し、広渕と石巻BBCが決勝に進出した。決勝戦は25―29日のいずれかに石巻市民球場のナイターで行う。  広渕と前谷地の準決勝は、広渕が初回に前谷地バッテリーのミスなどにより2点を先制。二回2死二塁の好機では、1番田村悠真選手(6年)が左中間を破る一打を放った。50メートル7.6秒と快足が持ち味の田

Nバレエとプリューム 初の合同バレエ発表会 10月1日 女川町生涯学習センター

 石巻市大街道南のNバレエスクール(佐藤範子主宰)と女川町のバレエスタジオプリューム(小松未羽主宰)による合同発表会が10月1日午後1時半から同町役場内生涯学習センターホールで開かれる。入場無料だが整理券が必要。  合同の発表会は今回が初めて。子どもから大人まで2教室の生徒計22人が出演し、主宰2人それぞれによるステージもある。佐藤主宰(48)は「プロへの夢を持ち始めた生徒もいる。演技を見てもらうことで技術向上につながれば」と話していた。小松主宰(31)は「仙台、もしくは東

原発避難のアプリ実証試験 時間短縮に一定効果

 東北電力女川原子力発電所での重大事故を想定し、県が来月から導入を進めるスマートフォン用「避難支援アプリ」の実証試験が19日、登米市の登米総合支所駐車場で行われた。避難ルート途中にある検査所の手続きで、アプリを使った場合と使わない方法を比較し、時間短縮効果を実証するもので、女川町民や県職員ら計50人参加。アプリ利用でヨウ素剤の注意説明や線量検査済み証を渡す時間の短縮が確認されたが、高齢者からは「アプリの使い方が難しい」などと不安や戸惑いの声も聞かれた。  避難支援アプリは、

女川スタジアムに県内初 AI搭載無人カメラ導入

撮影、即時に配信可能  女川町は1日までに、「WACK女川スタジアム」に人工知能(AI)を搭載した無人カメラ4台を県内で初めて設置した。カメラマンなど人手を介さずAIがボールや選手の動きを把握し、自動映像処理でプレーを撮影。試合の様子をリアルタイムで配信できる。このうち3台は可搬型で他施設に持ち運んで使うことも可能。町はカメラの導入を通して町内運動施設の付加価値を高め、利用者増や大会誘致につなげる考えだ。  導入したのはNTT西日本のグループ企業NTTスポルティクト=大阪

なびく大漁旗、舞う獅子 おながわみなと祭り 1万8千人来場

 石巻地方三大夏祭りの先陣を切り「第56回おながわみなと祭り」が30日、女川町海岸広場周辺であり、主催者発表で約1万8千人が来場した。13年ぶりにまちなかパレードが再開し、恒例の海上獅子舞では地区、団体で勇壮な舞いを披露。夜には4千発の花火が町を照らした。【泉野帆薫】  海への感謝を込めた町最大の祭り。復活したパレードでは、女川小学校鼓笛隊やコバルトーレ女川など6団体が練り歩いた。  祭りの目玉である海上獅子舞には8団体が出演。湾内に凛々しい太鼓や笛の音がこだまし、獅子は

買い物支援に自律自走ロボ トヨタ自動車東日本 女川駅前で体験会 地域課題解決の糸口探る

 AI(人工知能)など最新技術を生かしたロボットの活用は、さまざまな地域課題の解決に期待が寄せられている。特に人口減少が顕著な地方で、その存在感は増している。トヨタ自動車東日本=大衡村=は、人や障害物を避けながら自動で荷物を運ぶ「自律走行ロボット」の体験会を女川駅前商業エリアで実施。町民に有用性を感じてもらいながら、さらなる改良に向けて意見集約した。  体験会で使われたのは、同社が昨夏から開発を進めている自律走行ロボット「cocomo(ココモ)」と「ES24」の2台。いずれ

口内清潔で防ごう病気 「歯と口の健康週間」 石巻歯科医師会理事木村裕さん

 4―10日は「歯と口の健康週間」。石巻地方の各歯科医院でも幼少期からの歯磨き習慣や定期的な健診を呼び掛けている。石巻歯科医師会(鈴木徹会長)理事で木村歯科医院=女川町鷲神浜=の木村裕院長(66)は「歯磨きと食習慣を大切にしてほしい」と語る。歯磨きのコツや食事での留意点、口腔衛生の悪化が要因の一つとなる誤えん性肺炎の予防などを聞いた。【泉野帆薫】 歯磨きと食習慣、定期健診  ―口腔衛生で重要なことは  口腔内の病気は風邪とは根本的に性質が異なる。風邪は治療で元の健康な状態