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初めてのビーガンクラス vol.2@ミートフリー1DAY

私の肩書きは、雑食ビーガン料理家。
「ひびのわ」という屋号で定期的に料理教室をしています。
今までもずっと、私の料理教室は基本的に全てビーガンでしたが、あえて「ビーガン」を冠したクラスをスタートしたのはつい数ヶ月前のこと。
ビーガンってまだまだ大衆性のない言葉だし、厳しそうというイメージが先行していて、なかなか人が集まりません(涙)。
でもね、クラスは本当に楽しくて生徒さんと大盛り上がりするんです。


今日はそんな「初めてのビーガン」クラスの第2回目。
みんながイメージするビーガン料理をやってみよう!というのが、今回のクラスのテーマでした。
大豆ミートやこんにゃく、豆腐や豆乳など、お肉や乳製品の代わりとして使われる食材を、みんなのイメージ通りに料理する、という実験です。
ビーガン、ベジタリアンカフェに行くと、「大豆ミートのからあげ」とか「豆腐のチーズ」とか見かけませんか?
実は私、この◯◯に見立てた料理(代替え、もどき料理)というのがどうにもピンとこなくて、料理教室でもイベントで食事を提供する際も、ほとんどやってきませんでした。
でも、いざ久しぶりにやったら…美味しかったんですよね。


代替え=肉ありき。
肉料理を模倣すること自体が、ビーガン料理のいいところを消してしまうようでやりたくなかったけれど、囚われていたのは誰よりも私自身でした。
生徒さんの方がよっぽど柔軟で、美味しい!とすんなり受け入れてくれて、清々しかったなぁ。
今日のクラスで生まれた料理をいくつかご紹介しますね。
ビーガンらしい素材は、蒟蒻、豆腐、大豆ミートです。


<蒟蒻>

蒟蒻焼肉

冷凍蒟蒻。やったことありますか?
これ、なかなか癖になります。
薄切りにし、冷凍し解凍し、ぎゅっと水気を絞った蒟蒻を今日はニンニクや生姜効かせた、THE焼肉のタレに漬け込んで「焼肉風」にしました。
解凍過程で水分が抜けた蒟蒻は、ぷりぷりからブリンブリンという弾力のある食感に変わるのですが、これは蒟蒻ならではの唯一無二のもの。
水分が抜けたことでスポンジ状になっているので、タレの味をぐんぐん吸い込みます。
だから濃いめに味付けするのがおすすめ。
甘辛い味に漬け込んでおくと、いろんな料理に展開できます。

今回は薄切りにして焼肉風にしましたが、細切りにして野菜と炒めてもいいし、細かく刻んでチャーハンや餃子の具にしてもいいし、手でちぎって衣をつけてあげても美味しい!!!

※ちなみにビーガン料理では牛タン(薄切り)や豚肉の脂身(微塵切り)の代替えとしてよく使われます。

<豆腐>

春菊と塩豆腐のにんじんドレッシングサラダ

全体に塩を振って水分を抜いた「塩豆腐」。
今回は木綿豆腐で作った塩豆腐を、サラダの具材にしています。
ビーガンでは、塩や味噌で漬け込んで水分を抜いた豆腐はチーズの代わりに使われることが多いですね。
木綿豆腐だとしっかりとした食感、絹豆腐だとクリーミーな食感に。
今日は小さな角切りにしましたが、手でほぐしてカッテージチーズみたいにしても、薄切りにしてカプレーゼのようにしても美味しいです。
水分が抜けて旨味がぎゅっとなったところに、ほんのり塩味がついているので、そのまま食べてももちろんOK。
絹豆腐でつくった塩豆腐は、ペースト状にしてクリームチーズのようにも使えます。


<大豆ミート>

大豆ミートのサテ

サテという料理をご存知ですか?
インドネシアなどでよく食べられている、鶏肉をスパイスで味付けした串焼きです。
今日は大豆ミートを使ってサテを作りました。
実を言うと私、大豆ミートがあまり得意ではなかったんです。
メーカーによっても千差万別なのですが、大豆ミート特有の香りがちょっと苦手。
ならば、打ち消そう。
香りのある下味をしっかりつけたら…いい!
サテはスパイスを使うので、大豆ミートの香りが苦手な私みたいな方にもぴったりな料理です。
できあがったサテを野菜と一緒にトルティーヤで包んでみたら、もう最高でした!


ビーガン料理は素材を活かす料理。
その通りですが、それはシンプルイズベストとイコールではないんです。
野菜だけでつくることもあれば、今日みたいにいろんな加工品と一緒に料理することも多いです。
お肉やお魚などの動物性食品を使わない分、他の素材に頼ることになるのですが…。
それがね、面白い!
新しい食材との出会いもたくさんあります。
新しい大好きな味にもたくさん出会います。

私のおすすめしている「ミートフリー1DAY」。
お肉やお魚を食べない日を週に一度設けることが、新たな味に出会えるきっかけになるかもしれません。
私が、そのきっかけになれたらいいな。

私自身、完全なるビーガンではありません。
雑食ビーガン料理家ですから(笑)。
お肉もお魚も乳製品も、なんでも美味しくいただきます。
なのにね、ビーガン料理が大好きなんです。
ゆるくていい、食べることを楽しめたら、つくることを楽しめたら、それでいい。

こうあるべきを時々は手放して、料理の固定概念をポーンと外して、楽しんでみませんか?

来月も、そんなゆるゆるのビーガン料理教室を開催します。
ちょっとやってみたいかも、という方はぜひ。
料理が苦手な方も得意な方も、どなたでもウェルカムです。











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