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アルモンデナンデモデキルサ#16【旬は一瞬】

ひびのわです。
毎週一回、stand.fmで旬の野菜をまるごと食べ切る一品を紹介しています.
少ない材料と調理器具で作るシンプルな料理。
アレンジし易い柔軟性抜群なレシピ。
ひびのわが得意なのは、毎日食べたい頑張らないご飯です。
noteでは声のレシピを簡略化し、その分ちょっぴり小ネタを加えて紹介しています。

山菜は好きですか?山菜を食べていますか?

きっとこの時期、
・いつもはざるそば派なのに山菜の天ぷら目当てに天ざるを頼んでしまう
・居酒屋の手書きメニューに山菜の名前を見つけるとつい頼んでしまう
そんな方も多いのではないでしょうか?

山菜は大好きだけど、下処理とか面倒そうで料理するのはちょっと無理…。
という方も多いと思います。

山菜は好き、でも料理は面倒で…というあなたに伝えたい、これ以上ないくらい簡単で美味しい山菜料理。
それが今回紹介する、ウドだけ味噌汁です。

これを飲まずに私に春は来ないと言っても過言ではないのです。。。

◇材料◇
うど/味噌

◇工程◇
⓵うどは穂先(茎の部分が緑色になった辺りから上)と脇枝(太い茎から腕のように伸びている細い枝)を切り落とし、よく洗い皮を剥かずに食べやすい長さにカットする。
※太い白い部分は、酢味噌あえなど他の料理にお使いください。
⓶味噌汁として飲む分のお湯を沸かし、沸騰したら⓵のうどを入れて中火で柔らかくなるまで煮る。
⓷うどが煮えたら火を止めて、味噌を溶き入れて出来上がり。

どうですか?
皮も剥かないし、出汁も引かない。
切って煮込んで味噌を入れただけ。
これだけでいいの?って不安になるかもしれません。

まずはお椀によそって、立ち上る湯気を顔いっぱいに浴びてください。
鼻から春がやってきます。
そして一口。
口いっぱいに春が広がります。
もう一口。
身体中に春がやってきます!

30代の頃、長く通い詰めていた卸の八百屋さんがありました。
毎月開かれる「やさい塾」というイベントのスタッフをさせて頂きながら、野菜のことを浴びるように学び、移りゆく旬を味わっていました。
そう、旬。
旬だからいい、旬を過ぎたらだめ、ということではありません。
ありませんが、それぞれの野菜には盛りのピークがあります。
それはほんの数日から長くて2週間ほど。
福岡にある〇〇農園の菜の花は今日から1週間が旬、京都にある△△農園の菜の花は来週から1週間が旬。
そんな風に、旬は基本的に南から北へとバトンを手渡していくんです。
そのリレーを見ることができるのが、スーパーの売り場。
同じ野菜の産地を観察していると、面白いですよ。
今週は京都産だった菜の花が、来週は静岡産になっていたりするんです。

旬は一瞬。
特に山菜は一年中手に入るものではないから、食べ逃したくない!

ちなにに、今スーパーで販売されているうどのほとんどは栽培ものなので、あくもそんなに強くありません。
山菜のえぐみが苦手という方にも、美味しく味わって頂けると思います。
でももし、道の駅や直売所で山うどが手に入ったら、同じ作り方でぜひ試してみて欲しいのです。
より緑が濃く、繊維もしっかりした山うどは、栽培物とは全く別物。
シャープな清々しい香りと遠くに少しだけ感じる辛みが、たまらない!
お酒を飲んだ後に、一口啜ると一瞬で酔いが覚めるくらいの鮮烈な味です。
ウドだけだからこそ、感じられる違いも面白いですよ。

それぞれ違うけれど、どちらも美味しい。
この時期だけの味。
今年は何回味わえるかな。


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