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自転

冬休みを日本で過ごした。滅多に帰ってこれないからと遊び呆けていたから、卒業研究の進捗に焦りがあった。それで、フィンランドに戻ってからはしばらく、朝7時に起きて夜11時に寝るまで、しっかり「朝から晩まで」数学だけをしていた。授業に出席するのも1週間に2コマで、それ以外は本当に数学しかしなかった。

ところで、しばらくnoteも書いていなかった去年の後半だが、寝る時間が惜しいほど忙しかったため、いろいろ実験をしていた。1週間に1回徹夜をしてみたり、睡眠時間を6時間に揃えてみたり、1週間を6日間だと思って活動してみたりした。その結果、地球の自転に合わせて8時間寝ることが最も生産性が高いと分かったから、今回はそうやって朝から晩まで数学する生活で卒業研究のペースを早めた。

そうすると、最初は時差ボケのせいもあったが、夕方にはもう疲れて眠気が襲ってくる。そしたら11時には布団に入るとカーッと寝られてしまう。これがジムに行った日にはもうカカーッット寝られてしまう。そしたら、高校の頃を思い出した。

僕は18歳でフィンランドに来るまで、夜寝られないという経験をしたことが本当になかった。中学も、高校も、欠席は合計2日くらいで、学校行ってサッカーして勉強してたら、布団に入れば数秒で寝られた。だからいつでもどこでも寝られるのが当たり前だと思っていたし、就寝前にスマホを見ると寝つきが悪くなるとかが本当に理解できなかった。しかし、フィンランドの高校に留学しに来てそれが変わった。部活もないし、勉強もゆるいし、そんなスローライフのおかげでたくさん本を読むようにもなったが、エネルギーを消費し切らないせいか、夜寝られないという経験を初めてした。これが寝られないということか、と思った強い記憶がある。

いろんな発達心理学の理論を参照しても、大体この高校生から20歳くらいの青年期は、何かに熱中する時期であると言われる。「情熱の時代」と呼んだ教育学者もいた。
21歳、情熱の高校生に戻ったつもりで、卒論を書き上げる。

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