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品川区と高校野球

さて、今回は筆者の故郷でもあり、現在も大変お世話になっている「品川区」の高校野球を紹介させて頂く。
品川駅周辺や臨海部を中心に整備された商業地などの「新しさ・先進性」の魅力と、旧東海道品川宿の街並みや寺社仏閣、品川浦の水辺空間の「伝統・歴史性」の魅力を併せ持っている。

区としても非常に小さく、高校数も同様だ。
そして歴史の名残から女子校が多いというのも特徴的ではあるが、東京大会で躍動する高校に、これからが楽しみな高校もいくつかある。

①小山台

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東京を代表する「都立の強豪校」であり、2度の夏季東東京大会準優勝の他、2015年には21世紀枠で春の甲子園大会に出場している。
他にも元内閣総理大臣の「菅直人」を始め、数多くの著名者を輩出している進学校である。

今年の夏季大会では早々に敗北してしまったものの、秋季大会では「帝京」をコールドで圧倒。続く「日大三」相手に1点差の痺れる投手戦を繰り広げ、強豪私立と互角以上の戦いを見せており、数ある都立高の中からも頭1つ抜き出している印象が強い。

21世紀枠ではなく、優勝を果たし甲子園大会に堂々と出場する日はもう間も無くであろう。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会準優勝
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日
●主なOB/伊藤優輔(巨人)

②朋優学院

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スカイブルーのユニフォームが特徴的な同校は、決して部員数が多くなかった2011年に東東京のベスト8まで進出。

以降は着実に上位進出を果たし、春季大会でも夏季のシード権を獲得するなど確かな実力校へと進化を果たしている。
西大井に校舎を構え、また校庭が狭い為に、近隣の「大田スタジアム」や「多摩川河川敷」まで移動し練習に取り組んでいる。

他の強豪私学と比べては部員数は決して多いとは言えなくとも、好チームを毎年作り上げる事で東京の高校野球ファン間では注目の学校だ。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト8
●練習場所/校庭・大田スタジアム 他
●練習時間/週6日

③青稜

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併設型の「中高一貫校」であり、2006年には同校在学生が「トリノオリンピック」の男子モーグルに出場した実績を持つ。

「下神明」駅徒歩1分「大井町駅」徒歩7分と非常にアクセスが良く、だが故に校庭が非常に狭い為、多くの運動部は近隣の「しながわ中央公園」等を利用し活動しており野球部も例外ではない。

野球部は、毎朝近隣清掃ボランティアを行い地域への社会貢献を欠かさない。
思わず知らず応援されるチーム」を目標に、甲子園出場を目指している。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト32
●練習場所/校庭・近隣グラウンド 他
●練習時間/週6日

④大崎

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品川区豊町に校舎を置き、品川区や大田区の中学生からは都立の進学先としては人気のある高校である。
2013年に軟式野球部から硬式野球部へ転部したばかりであるが、秋季本大会に進出するなど若いチームは少しずつ力は付けている。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会3回戦
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日

⑤攻玉社

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西五反田にある「完全中高一貫」の男子校であり、都内でもトップクラスの偏差値と難関大学への合格者を輩出している。(今年2020年は東京大学へ11人・早稲田に77人・慶應に72人他多数)

野球部も非常に力があり、なかなか上位へ進出出来てはいないが、「関東第一」始め、名だたる強豪と手に汗握る接戦を繰り広げている。

多摩川河川敷に「鵜の木グラウンド」を占有し、少人数ならではの効率と工夫を凝らした練習を行なっており、充分に上位へ進む可能性を蓄えている。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会4回戦
●練習場所/鵜木グラウンド
●練習時間/週6日
●主なOB/梅沢直充(元楽天MG)


大田区の高校のように、品川区の球児も校庭が使えなければ、近隣の「大田スタジアム」を使用したり多摩川の河川敷を使用したり練習に励んでいる。
港区の高校のように遠征をして球場を借りたりは無いものの、やはり同じく都会の高校は広々と使用出来るグラウンドを持ち合わせられない。

それでも狭い環境・短い練習時間の中でいかに効率よく練習を行うか。
その模範は小山台が示してくれているように「環境」は関係ないのかもしれない。