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葛飾区と高校野球

山田洋次監督の映画『男はつらいよ』シリーズで知られる「柴又帝釈天」や、江戸期の菖蒲文化を伝える「堀切菖蒲園」、秋本治の漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』で有名になった「亀有」など、古き良き江戸っ子・下町の風情が今なお根強く残っている葛飾区。
それでも現在では工場跡地が集合住宅や商業施設に変わり、山の手の風景とあまり変わらない街に変わりつつある。

今回はそんな葛飾区の野球部を紹介させて頂きたい。

①共栄学園

共栄学園

1938年に本田裁縫女子学校として創立し、創立70周年を越える共栄学園。お花茶屋に所在し、中高一貫教育を提供する私立中学校・高等学校。

同校野球部は、埼玉の春日部共栄と同じ学校法人で、野球部のユニフォームも同じデザインだ。近年、力が芽吹き出し急成長を遂げている。
2017年の夏季東東京大会・2019年秋季東東京大会ではベスト8まで進出。
江戸川区の河川敷沿いの球場で創意工夫を凝らし、効率良いトレーニングと士気高く練習を行う。
ベスト8以上の成績を叩き出すべく、選手達は力を蓄える。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト8
●練習場所/江戸川河川敷球場
●練習時間/週6日

②葛飾商業

葛飾商業

ファイナンシャル・プランナー(FP)技能検定の資格取得者を多く輩出し、大手銀行などに強い就職力を持つ同校。

2019年夏季東東京大会ではベスト32まで進出。過去にはベスト16への進出経験が幾度かある。
力のある選手が毎年のように出てきており、今以上打線が勢いづけば、過去の実績を上回る結果を叩き出すことも可能である。
また、校内・校外清掃、近隣住民の皆様への挨拶周りを行うなど、課外活動・地域貢献にも力を入れている。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト16
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日

③南葛飾

南葛飾

立石六丁目にある都立高等学校。略称は「南葛(なんかつ)」
「キャプテン翼」の作者である「高橋陽一 」氏を卒業生に持つ。

部員数が少なく、出場を辞退経験もあるが、昨夏は他部活動から助っ人を集め単独で出場を果たした。昨秋は同じく部員不足で出場はできずにいるが、野球部員は野球を愛し「公式戦」での1勝を掲げている。いつか人数が揃い旋風を巻き起こして欲しいと期待している。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会3回戦
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日

④葛飾野

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「こち亀」で知られる「亀有駅」を最寄りに校舎を構える同校野球部は、23区内屈指の広さを誇るグラウンドを持ち、内外連携・実戦練習と積み重ねている。また、朝練では週一度「勉強会」を開き学力も決して疎かにしない。その影響もあり有名私大への進学を勝ち取る部員も多い。

2012年夏季東東京大会ではベスト16まで進出し、「帝京」を相手に接戦を繰り広げた。以降も強豪相手に勝利を重ねるなど、今後都立を代表する強豪校へと名を連ねるのも遠くはない。
地域の小学生との交流会や、ロードレース大会への参加など、地域交流を積極的にはかり「応援されるチーム」へと今なお成長している。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト16
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日

⑤農産

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創立70年を越える歴史ある高校。23区内でも有数の「農業」高校でもある。
その為に部活動でも「専門部」と称し、「醸造部」「畜産加工部」など未来の農業や農業関連産業の発展を目指して自発的・積極的に農業に関する教科・科目の学習活動を行っている。

同校野球部は、昨年2020年の夏季東東京大会では、念願の初の公式戦「1勝」を上げた。小さくもだが大きなこの「1勝」は農産高校野球部の今後を成長させるきっかけになるのではないだろうか。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会1回戦
●練習場所/校庭
●練習時間/週5~6日

⑥修徳

修徳

青戸八丁目に所在し、中高一貫教育を提供する「併設型」私立中学校・高等学校。
サッカー部が非常に強豪である事で有名であり、多くのプロ選手を輩出している。野球部も巨人からMLBとプレーした「高橋尚成」を始め、多くのプロ野球選手を送り出している。

「埼玉県八潮市」に専用グラウンドを持ち、春夏合わせて8度の甲子園出場を誇る東京を代表するの強豪校。
2013年を最後に甲子園からは遠のいてはいるが、毎年のように安定したチームを誇り、秋春含めた大会でも上位へ進出している。

【プロフィール】
●夏季最高成績/甲子園出場(ベスト8)
●練習場所/埼玉県八潮市・専用グラウンド
●練習時間/週6日
●主なOB /高橋尚成(元MLB)三ツ俣大樹(オリックス)