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30代女ひとり、5月の盛岡へ。

朝7時に起床して盛岡へ。9時過ぎに大宮発の新幹線に乗り込む。

東北方面は新卒時代に毎月出張で行っているので慣れたもの。この時間帯の新幹線は3連席の通路側C席を選ぶ。隣に人が来ない確率が高いからだ。予想は的中して、仙台までは混み合う中でもゆったり過ごすことができた。

早い時間の新幹線に乗るときには、いつも朝ごはん代わりに前日に買っておいた焼き菓子を持って行く。駅弁の誘惑があるけれど、ぐっと堪える。現地で目当ての店に、開店と同時に飛び込みたい。胃袋のキャパを考えると、朝の時点では抑えめで行かなけば。それに切符がパッと買えるかわからないし、埼京線が遅れることだってある。

そんなとき、スコーンさえあれば。「おにぎりとか菓子パンをホームで買えばいいでしょう」というのは違う。やっぱり気分でないときに鞄に常温で入れっぱなしにできるものがいのだ。日持ちだってするから、結局食べなかった、なんて日があってもいい。

あとはコーヒーだけ調達すればいいのだが、この日は車内販売の方の歩くペースが速くて、私が「す」と口から発するよりも先に他の車両に消えてしまった。ちょっとムッとしたけれど、すぐ内省する。きっと売り子には研修もあるだろうし、売り上げのためにもワゴンを押して歩く速さもきっと最適化しているはずだ。私の所作がのろいのだろうか。

ちょっと落ち込んだところを、焼き菓子で立て直す。自販機で買っておいたほうじ茶とスコーン、なんとも微妙な組み合わせだがまあ口の中がパッサパサになるよりはいいだろう。

仙台駅でスーツの方々が続々と降車し、入れ替わりで盛岡~新青森を目指す人が乗り込んでくる。柄ワンピースにBAOBAOトート、白のクロップドパンツにゆったりしたブラウスの2人組は女子旅だろうか。なるほど、写真を撮るときに顔写りが良くて、歩きやすい服装はこんな感じなのか。これからのファッションの参考にしよう。

盛岡に着くと、足早に駅のホームの売店に並ぶパッケージを目でなぞり「ああ、あれは帰りに買えば荷物にはならないな」「福田屋のパンも、本店に行かなくてもここにあるか」とパッとチェック。そのまま一気に北口に抜ける。

目当ては有名店の「盛楼閣」だ。11時開店の5分前だが、6組ほど待っている。客の多くはいかにも出張サラリーマン。観光客向けの駅前の定番店に入るのってどうなんだ? とも思って別の店も検討していたけれど、ここが良かった。

冷麺は1000円、単品で頼む客も丁寧に接客してもらえるが、入り口で「お肉、焼きますか?」と聞かれる。焼くか、焼かないか、この時点で決めるのが難しいので「焼く……かもしれません」と気弱な返事をしてしまった。

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